<富田靖子&松下由樹 コメント>

――「アイコ十六歳」のときの、お互いの印象は?

松下:覚えてる?

富田:覚えてる。

松下:当時のオーディションスタイルは、全国オーディションだったんです。私は名古屋地区だったんですけど、主役のアイコがなかなか決まらないなか、福岡地区から靖子がアイコ役として参加したのが最初の出会いなんです。だから、すごく覚えています。すごく注目を浴びたなかで、靖子はイスに座らなくちゃいけなかったんだよね、あのとき。福岡にすごく特別な子がいて、だから来たんだっていう印象でした。

富田:完全にアウェーでした…。おそらく「アイコ十六歳」を作るスタッフのみなさんは、東京か名古屋の女の子を選ぶ予定だったんです。でも、なぜか最終オーディションでも見つからなくて、なんか風変わりなのが福岡にいるぞとなって呼ばれました。あのときは、アウェーな空気感がありました。そして、その後みんなで芝居の練習をして、クランクインもして、そのときに由樹に対して思っていたのは「別格」です。同い年だけど、憧れの存在でもありました。

松下:え〜、それは初めて聞きました。

富田:メンバー全員、ピーンと空気が張り詰める瞬間を初めて感じました。

松下:私もすごく覚えてる。そのシーンは台本にセリフがなくて、映像も全部無音のシーンで。それで1人で駆けていって泣き芝居。「よーい、スタート」と「カット」と終わるまでがすごく印象的だった。今でも「よーい、スタート」「カット」がずっと耳に残っているし、あの空気感をすごく覚えてる。でも、そんなふうに見られているなんて知らなかった。それまで中学生だった子が、急に映画の撮影をしているので、必死だったから。

富田:「アイコ~」の中でも、たぶんナンバーワンのシーンだった。

松下:いやいやいや。

富田:でも、今だから言うけど、あの瞬間みんなそう思ってたよ。たぶん一発OKだよね?

松下:そう、一発OK。

富田:私の一発OKは、田んぼに自転車で突っ込むシーン(笑)。

松下:最高だったよね、最高のシーン(笑)。お見事でした!

富田:あそこで、芝居の進む方向性が、なんとなく決まった(笑)。

松下:でも、当時から役者はやっていないはずなのに、入り込むというか、気持ちがないと絶対に行けないというのはすごく強かったよね?靖子の気持ちを本当に待ってくれる周りのスタッフや監督だったと思うけど、普通耐えられないじゃない、待たせるって。

富田:もう、耐えられなかったよ〜。つらかったよ〜。

松下:でも、すごく大変だったけど、やりきったもんね。

富田:実は、クラスメートで私の斜め前に座っていたのが、当時中学2年生の佐藤二朗さんだったの。

松下:え〜〜!!!!!

富田:その後、夫婦役をやったときに「実は、僕の斜めうしろに〜」って。

松下:あのとき、いたの?

富田:うん。愛知県の中学生だったって。オーディションで、メインキャストには選ばれなかったけど、同じクラスメートとして私の斜め前に佐藤二朗さんが座ってた。

松下:鮮明に覚えているでしょうね。

富田:毎回、会うたびに言われる(笑)

松下:わかる(笑)。当時って、色褪せないで思い出すから不思議〜。

(続く)

『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』第3話は、1月20日(土)23時40分より、東海テレビ・フジテレビ系で放送されます。