ビルボードジャパンは、日本初となる紙書籍や電子書籍などを統合した総合書籍チャート「Billboard JAPAN Book Charts」を11月6日よりスタート。第1週目となる11月6日公開(集計期間:2025 年10月27日~11月2日)の総合書籍チャート“JAPAN Book Hot 100”において、雨穴さんによる『変な地図』(双葉社)が、歴史に残る第1位を獲得しました。
そして12月16日に都内で開催された授賞式に、覆面ホラー作家兼YouTuberの雨穴さんが登場。
質疑応答では、おなじみの白いお面や、次回作について答えました。
「これが割れたらもう私は終わりです」
『変な家』『変な絵』に続く“変なシリーズ”の集大成となる最新作『変な地図』が、1ヵ月で70万部を突破し「Billboard JAPAN Book Charts」で1位を獲得した雨穴さん。
約15分間にもわたる熱い受賞スピーチや、軽快なダンスとノリノリな歌でオリジナル曲を披露するなど、授賞式で多くの笑いを誘いました。
そして、授賞式後の質疑応答に登場した雨穴さんは、最新作『変な地図』が初週売上総合1位を取ったことについて改めて感想を聞かれると、「まさか自分が1位になるとは思っておらず、すごく驚きました。すごく運が良かったなと思います。本当にありがたいことです。ありがとうございます。」とコメント。
続けて「自分が1位になると思っておらず、すごく驚きましたし、あと、すごく運が良かったなと思ったのでとおります。本当にありがたいことです。ありがとうございます。少し罪深いことをしてしまったという気分はあるんですが、もし次に何かビルボードの賞がありましたら、次の作家さんにも何かお面をかぶっていただきたいです。ウルトラマンでもアラレちゃんでもいいんですけど、何でもかぶっていただいて、ビルボードの1位と言えばお面だよね、という変な伝統を作っていただけたらと思います。」と話し、笑いを誘いました。
続いて、おなじみの白いお面は手作りだと明かし、「手作りです。紙粘土はいろいろなところで買うのですが、薬局で売っている紙粘土がすごく質がいいので、ちょっと高いんですけどそれを使っております。一応高級品です。」と話しました。
そして、何枚ほどお面のスペアを持っているかを聞かれると「これだけです。これが割れたらもう私は終わりです。」とユーモアを交えて話しました。
次に、イラストが多い自身の本については「書店ではいろいろな本が売られていますが、私が新人作家だからといって東野圭吾さんの本よりも安く売られるということはありません。値段という一点において、私も東野圭吾さんも同じ土俵で見られてしまう。そのときに、文章だけでは戦えないから自分が持っている他の力を全部使って、なんとか文系の世界で立っていようと、そういう風に考えております。イラストやお面、動画、音楽など全部合わせ技で立ち向かおうと、そういう風に考えております。」と、作家としての信念を明かしました。
そして、気になる次回作については「明日のことは何も考えずに生きておりますので、もうそのときに書きたいことを書こうかなと、そういう思考してやっております。」と話した雨穴さん。
本を書き始めて影響を受けた人物は、横山秀夫さんだと明かしました。理由については「硬派な文体とか、ちょっと言い方があれですけどモブキャラに至るまで、その人の人生を深く深く掘っていくようなそういうところが本当に衝撃を受けました。ですが自分はそういった作品を書く力はないので、逆に行こう、真逆で攻めようと、自分のスタンスを明確にするきっかけにもなった作家先生ですね。」と語りました。
さらに、近年の“考察ブーム”について話が移ると、「私自身は考察が好きで、何でも勝手に考察しちゃうタイプです。面白さがたくさんの人に伝わっていき、インタラクティブなものを楽しんでいるというのはすごく良いことだなと思います。考察するのもしないのも含めて、本当に広い気持ちで、お子さんたちや若い方にも遠慮なく楽しんで欲しいと思っております。」と話し、展示されている自身の本を手に取り、「これ新刊を見ると1600円プラス税って書いてあるんですけど、1600円って決して安くないですよね。1600円があればちょっとおいしいランチも食べられるでしょう。ですが、そういった使い方ではなく本を選んでいただいた、買っていただいたっていうのが本当にありがたいと思っています。もうそれで楽しむ余地があるなら、もう本当に考察でも何でもいいので、骨までしゃぶり尽くしてください!と、私はそういう風に思っております。」と話しました。
最後に、授賞式のスピーチで足首からチラ見せしていたカンペについてを聞かれると、カンペを取り出し広げて見せ「これは本日させていただいたスピーチを全部ワードで打ったもので、3ページあります。」と、報道陣を驚かせます。そして「所々“てにをは”を間違えていたり、話す順番も間違えてしまったんですが、一応全部お伝えできたと思います。」と明かし、律義な一面を見せました。
スピーチの練習については「布団の上でエアコンのリモコンをマイクに見立て、何もない壁に向かって毎日1回ずつ練習いたしました。」と言い、初めてのビルボードのステージは緊張したと話しました。
そしてフォトセッションでは、約30人の全国の書店員さんが、雨穴さんの白いお面をつけて登場!あまりの迫力に、雨穴さんはついステージから降りてしまうなど、驚いている様子を見せました。
雨穴さんは、覆面とボイスチェンジャーにより顔と肉声を隠している、覆面ホラー作家兼YouTuber。ホラーやミステリー動画、ミュージックビデオなどを投稿し、素性を一切明かしていないにも関わらず、チャンネル登録者数187万人を突破するほど大注目を浴びています。(2025年12月16日時点) 中でも公開されている動画「変な家」は、書籍化や映画も製作されるなど大きな話題となりました。
