中島美嘉さんが、2年ぶりに『ザ・ノンフィクション』の語りを担当します。
中島さんは、11月27日(日)13時40分~放送(※)の『ザ・ノンフィクション「あの日 妹を殺されて2 ~たとえ裏切られても~」』(フジテレビ/関東ローカル)のナレーションを読みます。
※今週は、13時40分からの放送となります。
今回、中島さんが読むのは、2年前に自身が担当した『ザ・ノンフィクション「あの日 妹を殺されて~ 罪を憎む男が選んだ道~」』の続編。
妹をアメリカ人の夫に殺害されたことをきっかけに、「妹のような被害者を少なくするため、まず加害者をなくす」ことを目的に、元犯罪者支援を始めた草刈健太郎さんの物語です。
2年ぶりに草刈さんの活動に接した中島さんは「支援を続けていらっしゃる姿に感動しました」とコメント。語りとして草刈さんの思いに寄り添います。
中島美嘉『ザ・ノンフィクション』で語りに挑戦「心が痛くなって深呼吸を」
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裏切られてもあきらめず元犯罪者を支援する理由とは?
2020年10月。草刈健太郎さん(47)は、兵庫県にある加古川刑務所に向かいました。この日、出所してくる元・受刑者を自らの会社で雇用するためです。
社長の草刈さんは、かつて罪を犯し、刑務所や少年院から出てきた人物に、仕事と住居を提供し“親代わり”となり更生を手助けしています。
もちろん、全員が更生できるわけではなく、何度も裏切りを経験してきました。それでもあきらめず、元犯罪者の更生に取り組む理由…それは草刈さんが抱える悲しい過去にありました。
17年前、草刈さんは、最愛の妹を留学先のロサンゼルスで亡くします。アメリカ人の夫に殺害されたのです。
「加害者を減らせば、妹のような被害者も少なくなる」
そう強く信じる草刈さんが、罪を犯した人間の採用面接を行なうために訪れた刑務所・少年院は50ヵ所を超えます。
そして、新たに迎え入れたのは、草刈さんの元で働くことを熱望するショウタさん(仮名/25)。薬物所持や窃盗などで繰り返し逮捕され、3年を刑務所で過ごしたショウタさんは、逮捕をきっかけに妻と子どもたちとも離ればなれになっていました。
そんな彼の指導役を務めるのが“寮長”のコウスケさん(47)。アメリカの名門大学を卒業し、大手総合商社で働いていた彼も、違法薬物の使用ですべてを失い、草刈さんに救われた一人です。
ショウタさんが働き始めて3ヵ月。「社長を裏切ることは絶対にしない」と誓っていたにも関わらず、その姿が寮から消えてしまいます。
裏切られてもあきらめず、元受刑者の更生に取り組む草刈さんやコウスケさん。その奮闘の日々を見つめました。
ナレーション収録後に、フジテレビュー!!は中島さんを取材。2年ぶりの草刈さんとの“再会”で感じた思いなどを聞きました。
前回の放送後に大きな反響も、一番面白かったのは「母」
<中島美嘉 インタビュー>
――2年ぶりのナレーションはいかがでしたか?
前回の続編ということで、事前に覚悟といいますか、心の準備ができて、少し余裕を持つことができました。前回以上に、「(視聴者に)ちゃんと伝えたい」という気持ちが強かったです。
スタッフのみなさんにご迷惑をかけながらでしたけど、気になるところは録り直しのお願いをしたり、前回よりもできたかもしれないですね。緊張はしましたが、楽しめました。
――草刈さんとも2年ぶりの再会となりましたが、活動をどう見ましたか?
変わらずに元受刑者の方の支援を続けていらっしゃる姿に感動しました。
妹さんを殺されてしまい、普通なら怒りにとらわれてしまうのを、「被害者をつくらないためには、加害者をつくらないように」と、元犯罪者の更生を助ける活動をずっと続けていて。
どんなことでも続けるのは簡単ではないので、草刈さんの強い思いを感じました。
――今回、気になった人はいますか?
草刈さんの右腕的存在のコウスケさんです。手助けをしても、その思いを裏切る人もいるなか、コウスケさんはずっと草刈さんについてきている。そういう人もいるんだよ、という証になっている人ですよね。
コウスケさんにとって、草刈さんは憧れの人なのかな、と思います。そばにいられるだけでうれしいのかもしれないですね。
――続編で新たに気づいたことはありますか?
コロナ禍になって、やっていたことをあきらめたり、止めたりする人が多いなか、活動を続け、結果を出し続けていることは、周りの人にも勇気ややる気を与えるだろうな、と思いました。
――あきらめない気持ちに共感しますか?
物事によりますが、私は「ゼロか100」と人から言われることもある性格で、やるまでにはすごく考えるし時間がかかるけど、やり出すと止めることを知らないというか、やめるタイミングが分からないタイプなんです(笑)。
「あきらめない」というのとは少し違うかもしれないですけど、何かをやり続けるというのは、あるかもしれないですね。
――草刈さんを恩人のように感じる人も多いと思いますが、中島さんにはそんな存在はいますか?
たくさんいます。18歳でデビューして、下積みもしていなかったので、わからないことばかりの私に、すべてのことを教えてくれた人たちがいて、今でも一緒にやってくださっている。私が22年やれているのは、そのスタッフのみなさんのおかげ。一人でも欠けていたら、いまの私はいなかったと思います。
――前回、今回と草刈さんに触れ、自身に何か影響はありましたか?
草刈さんが妹さんのことで経験したのは想像を絶する、多くの人が経験することではないと思いますが、悲しいこと、怒りを感じることは誰にでもありますよね。でも、その感情をそのまま相手にぶつけるのではなく、プラスに変えるというのは、したいと思ってもなかなかできることではなくて。
だけど、草刈さんを見て「自分もやらなきゃいけないし、できるかもしれない」と思いますし、「こういう人になりたい」と感じました。
――前回の放送後、ご自身には反響などは届きましたか?
とっても多かったです。そのなかで一番面白かったのが「私だと気づかなかった」という人がいて…うちの母なんですけど(笑)。
母は『ザ・ノンフィクション』が好きでよく見ているんですけど、前回の放送を見ながら、私に「いい番組があるよ」って教えてくれたんです。
だから「うんうん、いい番組だよね」って黙って一緒に見ていたら、私の名前が出てきて。「なんで言ってくれなかったの?」と驚くので、「なんで娘って気づかなかったの?」って笑い合いました。
――今回は伝えましたか?
まだ言っていないです。言わなくても見ると思いますが、今回ばかりは伝えておこうと思います(笑)。