道の駅「川場田園プラザ」とローカル道の駅には、それぞれお客さんの引き寄せる独自の魅力がありました。
9月20日(火)放送の『所JAPAN』(カンテレ・フジテレビ系)は、寄り道や休憩する場所から、今や旅の目的地に変化するなど、一大ブームとなっている「道の駅」を特集。
そんな道の駅の中で、今年発表された「全国道の駅グランプリ2022」(じゃらん)で、約1200ヵ所の中から見事に1位となった、群馬県の「川場田園プラザ」と、地元で愛されるローカル道の駅を比較しました。
スタジオには、所ジョージさん、佐々木希さん、バカリズムさん、若槻千夏さん、カズレーザー(メイプル超合金)さん、田中直樹(ココリコ)さんが登場。
またVTRで、ウド鈴木さん(キャイ~ン)、カズレーザーさん、若槻さんが出演しました。
道の駅界のディズニーランド「川場田園プラザ」
群馬県にある、道の駅「川場田園プラザ」は、「全国道の駅グランプリ」で前年の圏外から急上昇。今年、見事1位となり、年間200万人以上が訪れると噂されています。
来場客の約7割がリピーターで、「川場田園プラザ」には、何度でも来たくなる魅力が満載。
番組では、全国からリピーター殺到する秘密を紹介しました。
1位:年商20億円の立役者
2位:0円で食べ&遊び放題
3位:プレミアお土産
4位:幻の皇室献上グルメ
5位:常に新鮮野菜が購入できる
第5位の常に新鮮野菜が購入できる秘密は、生産者に送られる“売り上げ情報メール”にありました。
レジに商品を通すと、売れた個数を生産者に自動的にメール送信。
そのメールを見た農家さんが、足りなくなった商品をすぐに補充することで、どの時間に来店しても新鮮な野菜を手にできるような仕組みになっています。
第4位の幻の皇室献上グルメとは、ミネラル豊富な武尊(ほたか)山の雪解け水と、昼夜の寒暖差で特別な甘みと味わいを生む、群馬県川場村産の幻のコシヒカリ「雪ほたか」。
全国最大のお米コンクールで10年連続金賞を受賞し、天皇陛下に献上されたほどのお米としても有名で、「川場田園プラザ」では、この「雪ほたか」を使用した「麺屋 川匠(かわしょう)」の「かわば丼」(1000円)が一番人気の定番メニューとなっていました。
第3位のプレミアお土産として番組が紹介したのは、「プレミアムヨーグルト」(1800円)、地ビール「AMBER ALE(カワバエール)」(356円)、「ふわとろ食パン」(300円)。
この3つは、すべて敷地内の自社工場で製造されており、できたてを低コストで提供するとともに、ここでしか手に入らないプレミア感を演出しています。
第2位の0円で食べ&遊び放題スポットは、敷地内にあるプレイゾーンとブルーベリー公園。
設置されている7つのアトラクションは、遊び放題。また、隣接するブルーベリー公園では、新鮮なブルーベリーが採り放題と、子どもも楽しめる工夫がなされていました。
第1位の年商20億円の立役者とは、赤字だった「川場田園プラザ」を日本一の道の駅に大変身させた永井彰一社長。
1998年に開業した当時の「川場田園プラザ」は、特別なものは何もなく経営は赤字。そんななか、2007年に永井さんが社長に就任すると、2000万円の赤字を2年で黒字化しました。
「現場に全部答えがある」という永井社長は、「川場田園プラザ」の躍進の秘密にディズニーランドの存在があるといいます。
ホスピタリティを学ぶため、永井社長は、社員全員にディズニーランドの視察研修を指示し、どうやったら反映できるのかを考えました。
一番参考にしたというのは、シーズンごとにメニューをリニューアルすること。お客さんを飽きさせないための工夫をかかさず、現在では「道の駅のディズニーランド」と言われるまでになりました。
また、永井社長が一番大切にしているのは、川場村の村民の方々。
「そこに応えられるのが一番」だと語り、近隣の施設では、「川場田園プラザ」の盛り上がりから県外の観光客の増加が見られ、地域の盛り上げにも一役買っていました。
絶景!スリル!デカ盛り!ローカル道の駅がアピール合戦
ローカル道の駅には、今回特別に番組から「ここんトコロ!見てくれカメラ」を郵送し、道の駅の地元スタッフが自ら撮影。ここだけは負けない!と猛アピールしました。
絶景なら負けない!日本のエーゲ海と呼ばれる道の駅
和歌山県日高郡の由良町にある、道の駅「白崎海洋公園」は、「映える絶景なら負けない!」と豪語。
「白崎海洋公園」の真っ白な石灰岩で形成された海岸は、2億5000年前に誕生したといわれ、多くの人に知ってもらいたいと、2009年に道の駅に登録されました。
極上スリル体験 王者に負けない爽快感
北海道遠軽町にある、道の駅「遠軽森のオホーツク」は「爽快感なら負けない!」と自信。
全長1135メートルの距離を、ジップラインで時速およそ70キロで駆け抜ける爽快感MAXのアクティビティがあり、極上のスリルを体験することができます。
インパクトなら負けない!デカ盛り料理
富山県高岡市にある、道の駅「万葉の里 高岡」は「インパクトなら負けない」とアピール。道の駅で提供されているデカ盛り料理を紹介しました。
なぜ、道の駅でデカ盛り料理を販売しているのでしょうか。
きっかけは、2年前に別施設から移設された高さ12メートルの巨大観音像。あまりの巨大さに、道の駅自体の存在感が薄れてしまうと心配し、観音像のインパクトに負けないよう、デカ盛り料理を激安で提供し始めたのだといいます。
日本で唯一ウミガメと触れ合える道の駅
三重県紀宝町にある、道の駅「紀宝町ウミガメ公園」は「癒しなら負けない!」と自負。
こちらは、日本で唯一のウミガメと触れ合える道の駅で、紀宝町は日本で初めてウミガメ保護条例が制定された町であることから、「絶滅危惧種であるウミガメの大切さを知ってほしい!」と1993年にオープンしました。
ぬくもりが自慢!30年以上女性だけで運営を続けるワケ
静岡県浜松市の天竜区熊(くんま)にある、道の駅「くんま水車の里」は、「ぬくもりなら負けない!」といいます。
人口約500人ほどの地域にある、こちらの道の駅には、年間5万人もの人が訪れるといいます。
昭和63年に設立されて以来、30年以上ずっと地元のお母さんたちだけで運営しており、現在も22人の従業員の全員が女性。アットホームな道の駅というのが特徴で、お母さんたちの手作りの味が人気を集めています。
女性だけで運営しているのには訳があり、従業員の金田三和子さんは「(開業時は)過疎化で人口が減って衰退していた。なんとかしないといけないという思いで、女性たちが発表したことが、『くんま水車の里』として現在に至っています」と説明。
「なんとか村を盛り上げたい」と、当時の婦人会が中心となって立ち上げたのが、こちらの道の駅なのだそう。
閉鎖的な社会で男女の差があったことから「女どもがそんなことをやって上手くいく訳がない」という声もあったといいますが、地元の女性たちの頑張りで、来場者数は徐々に増え始め、現在ではぬくもりを味わえる道の駅として話題に。
開業当初から入り口に掲げている看板には、“熊”の文字がバラバラに並べられており、「みんなバラバラになったけれど、この事業によってもう一度団結した地域にしよう」という熱い思いが込められています。
道の駅「くんま水車の里」のぬくもりには、故郷を想うお母さんたちの意地とやさしさがありました。