夏休みに家族で行きたい人気の施設が、0円で楽しめる秘密が明らかになりました。
7月26日(火)放送の『所JAPAN』(カンテレ・フジテレビ系)では、工場見学や水族館など、子どもから大人まで0円で楽しめる、全国の「0円パーク」を調査しました。
フジテレビュー!!では、そのうちのいくつかのスポットを紹介します。
スタジオには、所ジョージさん、佐々木希さん、バカリズムさん、カズレーザー(メイプル超合金)さん、田中直樹(ココリコ)さん、若槻千夏さんが登場しました。
日本一予約が取れない!?エレベーターボタンの工場見学
東京都八王子市にある「島田電機製作所」は、1933年創業。オーダーメイドでエレベーターのボタンや到着灯を製造する専門メーカーで、その国内シェアは60%以上にもなります。
こちらで行われている工場見学は、1月に予約をスタートすると、30分ですべて埋まってしまうほどの大人気。
その人気の秘密を探るため、若槻さんとカズレーザーさんが調査に向かいました。
まず現れたのは、壁一面に並ぶ1000のボタン。
ここには、実際に使われているボタンから、公募採用されたユニークなボタンまでが展示されています。
1000種類のエレベーターのボタンが押し放題で、「30秒でどれだけ押せるか」というチャレンジは、子どもに大人気。大人も、童心に帰って楽しむことができます。
現在、ユニークなボタンがちょっとしたブームになっており、今年6月には、ボタンだけを扱った図鑑「押すボタン図鑑」(小学館)が発売され話題になりました。
ほかにも、マシニングセンターという機械で行われている、アクリルを加工してエレベーターボタンを製作する過程も至近距離で見学することが可能。
このマシンでは、28種類の刃を使い分け、0.01ミリ単位での加工を行っています。
さらに、手作業で行われている職人技の見学もでき、その場で気になったことを直接聞くことができるのも、人気の秘密となっています。
これほどオープンな工場見学を、なぜ、0円で行っているのでしょうか。
5代目社長の島田正孝さんは、「島田電機製作所は、もともと閉鎖的な町工場だった」と語り「外の声が全然聞こえてこなかった。自分たちがいいと思うことしかしてこなかった会社だった」と振り返ります。
「一般の方が来て、リアクションしてもらうことで、そもそも自分たちがやっていることが、どういうふうに喜ばれているのかを知るというのも、非常に重要な形」と、工場見学を始めたきっかけを語りました。
“社員の自主性を育てるため”と始めたので、見学料は0円。
工場見学のスタートは、業績向上にもつながり、工場見学の開始後、売り上げは2億円以上もアップしています。
テレビ初潜入!近未来が無料で体感できる施設
東京都港区にある「TEPIA先端技術館」は、1989年に開館。より良い未来社会を作るための最先端の技術を紹介する展示施設です。
今年3月にリニューアルオープンされ、今回がリニューアル後、初のテレビ取材となりました。
調査に向かった若槻さんとカズレーザーさんが目に止めたのは、高校生が参加したプロジェクトから生まれた作品「ピコトンズ」。
2020年に商品化されたもので、キューブと言われるブロックをマットの上に置くだけで、ピアノ、ドラム、ギターなどの音を奏でることができます。
これは、マットに埋め込まれている音の情報をキューブの裏側にあるセンサーで読み取ることで、音が鳴る仕組みになっています。
このように、若手クリエイターやベンチャー企業のアイデア発表の場ともなっているため、入館料は0円。
館内には、生活を快適にする近未来の技術が盛りだくさん。
バーチャルカメラアプリ「xpression camera」は、好きな写真を1枚用意して、カメラの前で話すと、アプリが顔の約50000ヵ所を3D認識し、写真と顔の動きを連動させます。
表情を豊かに表現することができ、寝起きのまま会議に出席したり、憧れの有名人に変身したりすることも可能に。
画面が飛び出してくる「空中ディスプレイ」は、映像をただ投影しているだけでなく、非接触での操作も可能。
感染症予防対策の観点からも、注目されています。
「ファブリックスピーカー」という音が鳴る布は、伸縮性のある布からスピーカーのように音を出す最新技術。
身につけた衣服から音楽を聴いたり、車のシートや枕に組み込む使い方も考えられています。
さらに館内には、実際に物作りを体験できる「クリエイティブラボ」というスペースが。
ここは、最新のロボットや3Dプリンタ、工具などがそろえられ、物作りに取り組むことができる空間になっています。
物作りのほかにも、LEDで文字やイラストを映し出すプログラミング技術も、やり方を教わりながら体験可能。0円で、簡単なプログラミング講座まで受講できます。
京都発の「0円水族館」
京都府にある「花園教会水族館」は、現在190種類の水生生物が飼育されており、普段は目にすることのない貴重な生物と触れ合えると、家族連れに大人気の0円スポットとなっています。
ここでは、警察が保護した生き物や、飼い主が飼えなくなり行き場をなくした生き物たちを引き取って飼育。
飼いたいというお客さんがいれば、里親として生き物を引き取ることもできます。
こうした生き物たちの受け皿(引き取りで運営)となっているため、入館料を0円にしているそう。
さらには、飼育ボランティアの存在も。「もともとは客として毎日来ていたが、水槽掃除や餌やりを手伝っているうちに、気づいたらボランティアになった」という男性や、生き物好きな学生まで、現在15人が飼育を手伝っています。
館長の篠澤さんは、教会の牧師を兼務。「1円でも取ると、ここのドアを開けることができない子どもがいる。そういう子どもにこそ見てほしい」と語りました。
「行き場を失った生き物を、すべての子でもたちに見てほしい」という、心やさしい館長の志から開園して10年。
地元民に愛される、0円での運営を続けています。
番組では、ほかにも、東京都の「JAXA調布航空宇宙センター」、「インターメディアテク」、「消防博物館」、高知県の「創造広場アクトランド」、佐賀県の「有田ポーセリンパーク」を紹介しました。