池川侑希弥さん(Boys be/関西ジャニーズJr.)が映画初主演を務める「雑魚どもよ、大志を抱け!」の公開が決定しました。

本作は、「百円の恋」「アンダードッグ」(脚本)、「喜劇愛妻物語」(脚本·監督)や、来秋のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』(脚本)などを務める、足立紳監督による最新作。“少年時代の葛藤と前進”を描きます。

常に、欠点だらけで、それでいて愛すべき者たちの織り成す人間賛歌を描き、観客の熱い支持を受けて数々の賞を総なめにしてきた映画作家・足立監督。

自身が執筆した小説「弱虫日記」(講談社文庫)を原作とし、「プライドを必死に獲得しようともがいている少年たち。その姿を今の世の中に問うてみたい」と意欲を燃やす作品が、この「雑魚どもよ、大志を抱け!」になります。

本作の主役たちは、昭和の終わりごろに、とある地方の町で育つ小学6年生男子。

主人公·高崎瞬(池川)は、癌の手術で片方の乳房を無くしたロうるさい母親・佳子(臼田あさ美さん)と多くを語らない父親・作郎(浜野謙太さん)の下で育つ、仲間たちとのバカな遊びやいたずらに夢中なやんちゃな男子。

その瞬の親友たちには、犯罪歴のある父(永瀬正敏さん)を持つ隆造(田代輝さん)や、いじめを受けながらも映画監督になる夢を持つ西野(岩田奏さん)など、さまざまなバックボーンを抱えて、苦悩しつつも懸命に明日を夢見る少年たちがいます。

子ども同士のシビアな権力争いやいじめを前に、友達を守るために、そして大嫌いな自分と訣別するためにも、瞬は勇気を振り絞る…少年時代の“葛藤と前進”、“出会いと旅立ち”を描く感動の物語です。

<池川侑希弥 コメント>

高崎瞬を演じました池川侑希弥です。

「オーディションで選ばれました」と聞いた時は嬉しかったんですが、初めての映画で主人公の瞬役に決まったと知ったあと、プレッシャーが押し寄せて来たのを覚えています。約1ヵ月間飛騨市での撮影で共演者の皆さんやスタッフさんと共に過ごす中で徐々に不安もなくなって楽しく撮影することが出来ました。

この映画は、友達に弱い部分を見せられず強がっている主人公の瞬が友達と色々な経験をして成長していくお話です。

どこか自分にもそういう所があるなと思いながら撮影していましたが、主人公の瞬を演じる事で自分自身も成長出来たと思っています。

1歩を踏み出す勇気をくれるお話ですので、瞬が自分の殻を破る瞬間をぜひスクリーンで見届けてください!

<足立紳監督 コメント>

この作品のシナリオを初めて書いたのはもう20 年以上も前だ。なんとか映像化したいと思い、いろいろと動き回ったが実現には至らなかった。ぼんやりしている間にものすごいスピードで時代が変わり、いろいろなものの価値観も大きく変化した。価値観をアップデートできない人間はそれだけでもうダメだという空気も感じる。

人間は不完全だからこそ魅力的だと思い、そういう人間ばかり描いてきたつもりだが、それが通用しなくなってきていることもひしひしと感じる。不完全な人間を安易に魅力的だと言ってはいけない時代なのだと思う。

それでも手元にあった、そういう人間ばかり出てくるこのシナリオを映像化したいとまだ思っていた。エゴでもあろうが、でもこのシナリオの中には、やっぱり人の大切な部分が描かれていると思えた。

僕がとうの昔になくしてしまったプライドというものを、シナリオの中の子どもたちは、必死に獲得しようとうともがいていた。そういう子どもたちの姿を、今の世の中に問うてみたいと思った。

そして、そんな登場人物たちに真摯に向き合って演じてくれた池川くん、田代くん、白石くん、松藤くん、岩田くん、蒼井くん、坂元くんたち小学5年生から中学2年生の彼らの姿がとても眩しくて、撮影中、何度も目がくらんだ。

映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」は、2023年春、新宿武蔵野館ほか全国順次公開予定。
配給:東映ビデオ
©2022「雑魚どもよ、大志を抱け!」製作委員会