5月7日、映画「死刑にいたる病」の公開記念舞台挨拶が行われ、阿部サダヲさん、岡田健史さん、岩田剛典さん、白石和彌監督が登壇しました。
岡田さん演じる大学生のもとに、阿部さん扮する連続殺人鬼・榛村より、一通の手紙が届くところから幕を開ける本作。
岡田健史「芝居の面白さ」を初めて体感
MCより、本作を観た感想を聞かれた阿部さんは「単純に面白かったです。面会室のシーンとか『どうできるのかな?』と思っていたのですが、プロジェクターで胸の辺りに映像を映したりと、監督のアイデアが詰まっていて」とコメント。
初日に観た人の反響については「もう1回観たいという人もいましたし、ポップコーンを途中で食べられなくなった、という方もいました」と紹介しました。
岡田さんは「作品のクオリティ、関わってくださった方の思いは別として、初めて自分の芝居が面白いというか、この作品を観てほしいと強く思えた作品でした。特に僕世代の人には観てほしいなと感じました。よろしくお願いします」とアピール。
そのため、何度も繰り返し観たという岡田さんは「阿部さんから『狂ってるね』と言われて(笑)。かなりヘビーな作品なんですけど、観れば観るほどおかしくて、観るたびに笑えるツボが違って面白いですね」と熱弁しました。
また、岡田さんは「ネタバレをよくやっちゃう」そうで、「今日の舞台挨拶は上映後だったから、ワクワクして『あれもこれも喋れるな』と思ったらマスコミの皆さんがいて、ひとりで愕然としました」と告白。
本作の初号を観たあと「少し食欲がなくなった」という岩田さんは、「見応えのある映画で、『スゴイものを観たな』という感覚になりました。阿部さんが演じるサイコキラーは、邦画史に残るんじゃないかなと思うくらいにインパクトがありました」と称賛。
そんなサイコキラーを演じた阿部さんは「普段、(職場の)パン屋さんにいるときは普通ですからね、普通に見えるように演じました。『晴れ、ときどき殺人』みたいな、そういう感じです」と会場を笑わせました。
本作で、普段はやらない長髪の役に挑んだという岩田さん。「僕、母親似なんですけど、長髪にすると母親に似てるなと思って。ちょっと目覚めてしまいそうでした(笑)」と微笑みました。
岩田さんのキャスティングについて、白石監督は「普段はスーパースターなんですが、お芝居してる姿とかを見てると、どんな役でもできるだろうなと思います。(演じた金山は)微妙なラインの上を歩かなきゃいけない役で、俳優としての力も必要な難しい役どころをお願いしてみました」と報告。
「どんな姿になっても色気や立ち姿のカッコ良さがあるのですが、役の上では存在感を消してくれて、ステキな方だなと思いました」と称賛すると、岩田さんは「恐縮です」と頭を下げました。
“爪エピソード”のインパクトに岡田健史、岩田剛典が敗北
トークセッションでは、作品名にちなみ、登壇者が“病的にハマっていること”を「○○にいたる病」と発表することに。
「爪が顔にいたる病」と回答した阿部さんは、「僕は爪が好きなんでしょうね。撮影が終わってからもよく爪を見るようになって、爪が顔に見えてくる」とぶっとび発言。「左手の薬指の爪をずっと見てると、最近、天海祐希さんに見えてくる」そうで、岡田さんに爪を見せるも理解されず…。最後には、爪に「ねぇ天海さん」と話しかけていました。
岡田さんは「料理にいたる病」と書き、「阿部さんに『公開おめでとうございます』とラインを送ったら、『今日観に行くよ』と返信が。でも、『かぼちゃサラダ作ってるから観にいけないな』」と、公開初日よりも料理を選んだそう。
阿部さんが詳しく話を聞こうとするも、岡田さんは「爪の話には負けるんで、もう大丈夫です」と話を終えました。
「僕はもう大丈夫です、爪の話に勝てないんで」と自信なさげな岩田さんは「ベランピングにいたる病」。「天気の良い日に、ベランダでコーヒー飲んだり、食べたりすることにハマってますね」と明かすと、「ベランダで爪を眺めながら、切ることもありますね」と、阿部さんの“爪エピソード”に重ねました。
MCから「まだ顔に見えることはないですか?」と質問されるも、「まだ未熟なんで、ないですね(笑)」と答える岩田さんに、岡田さんは「これ(爪が顔に見えること)を面白いって、とっちゃダメです」と指摘しました。
<あらすじ>
ある大学生・雅也(岡田健史)のもとに届いた一通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人鬼・榛村(阿部サダヲ)からだった。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人が他にいることを証明してほしい」。
過去に地元のパン店で店主をしていた頃には信頼を寄せていた榛村の願いを聞き入れ、 事件を独自に調べ始めた雅也。しかし、そこには想像を超える残酷な事件の真相があった…。
<作品概要>
映画「死刑にいたる病」は、全国公開中。
©️映画「死刑にいたる病」製作委員会
配給:クロックワークス