『ナンバMG5』第3話完全版
夏休み最後の日、難破剛(間宮祥太朗)は、伍代直樹(神尾楓珠)と島崎登(春本ヒロ)を誘って釣りに出かける。するとそこに、藤田深雪(森川葵)から「緊急事態だ」と、連絡が入った。
<ドラマ『ナンバMG5』これまでのあらすじ完全版>
伍代たちと別れ、深雪と会うために白百合高校へと向かった剛は、その途中、バイクに乗った男・真宮翔(神田穣)から声をかけられる。真宮は、伍代を探しているらしい。剛は、「知らない」ととぼけるが…。
深雪の緊急の用事とは、まったく手を付けていなかった宿題を写させてほしいというものだった。深雪の頼みを聞いてノートを貸した剛は、「夏休み、あのゴリラみたいなヤツに会ったりしたの?」と尋ねた。
実はひと月ほど前、剛と深雪は、駅の近くで市松高校と千鳥商業のヤンキーたちがケンカしている場面に出くわしていた。
その時、巻き込まれた子どもが転倒してしまったことに怒った深雪は、子どもにぶつかったヤンキーを怒鳴りつけたのだ。
その姿に、千鳥商業の大丸大助(森本慎太郎)がひと目ぼれ。剛は、いきなり深雪に交際を申し込むなど猛アピールをしてきた大丸のことが気になっていたのだ。
同じころ、釣りを続けていた伍代たちの前に、真宮が現れる。真宮は、中学時代に伍代とつるんでいた仲間だった。「1週間前に少年院を出てきた」という真宮は、「また一緒にやらねえか」と伍代を誘う。すると伍代は、「二度と俺の前に顔出すんじゃねぇ」と言い放った。
宿題を写し終え、剛と一緒に帰路についた深雪は、迷惑をかけてしまったお詫びと言って、剛に油絵のセットをプレゼントする。深雪は、スマホ代を稼ぐ必要もあって、夏休み中、アルバイトをしていたのだ。
伍代は、真宮とのトラブルに巻き込みたくない思いから、剛や島崎に「しばらく自分に近づくな」と警告。すでに真宮は、市松高校のヤンキーたちとトラブルを起こしていた。
そんな折、剛は、美術部部長の東ミチル(加藤諒)から、「今、描いている絵を完成させて、県民絵画コンクールに出展してみないか」と提案される。それを受け、剛は、締め切りに間に合わせるために、部活以外の時間も作業に当てようと考えていた。
すると、白百合高校に大丸がやってくる。偶然を装って深雪に声をかけた大丸は、彼女が美術部に入っていることを知り、自分も絵が好きで、好きな作家は松山せいじ先生だと言いだす。
その際、一緒にいた剛のことが気になった大丸は、「コイツは藤田さんのなんなんすか?」と問いかけた。すると深雪は「弟みたいなもので、自分が守ってあげなきゃと思う存在」と返す。
そこに、市松高校のヤンキーたちがやってきて、大丸とトラブルを起こす。大丸は、ヤンキーたちを適当にあしらうと、「また会いに来ます」と深雪に言い残して逃げていった。
剛は、公園で絵の続きを描き始める。そこにやってきた伍代は、剛の絵の上手さに驚いていた。そんな伍代に「絵、描きたかったから、こうやって思いっ切り描けるのがうれしい」と話す剛。
するとそこに、大丸の行方を追っていた市松高校のヤンキーたちがやってくる。それを見て去っていく伍代。その直後、近くの木の上に隠れていた大丸が落ちてきた。
剛が深雪と同じ美術部だと知り、しきりに羨ましがる大丸。剛は、「2回会っただけなのに、なぜそれほど深雪のことが好きなのか」と尋ねた。それに対して大丸は、「ひと目ぼれに理由なんかない」と返すと、「オメエはどうなんだよ」と逆に問いかけた。大丸は、剛が深雪のことを好きだと見抜いていたのだ。
そこで2人は、深雪の可愛らしさについて盛り上がる。そして大丸は、深雪のことでは正々堂々とやろうといって剛と握手を交わした。
その翌日、事件が起きた。伍代のバイクを磨いていた島崎が、真宮とその仲間たちに連れ去られたのだ。伍代のバイクの上には、その様子を録画した島崎のスマホが残されていた。
伍代は、それ知らせるため剛に会いに行くが、剛が絵を仕上げるために頑張っていることを知ると、何も言わずに立ち去ろうとする。その際、剛は、伍代が島崎のスマホを持っていることに気づき、伍代は「拾った」と言ってそれを剛に託した。
剛は、東に付き合ってもらいながら、絵の仕上げをしていた。そのとき、島崎のスマホに母親からのSNSメッセージが届く。
そこで偶然、真宮が伍代に残した動画を見てしまった剛は、伍代が訪ねてきた理由を理解し、「休憩するため、コンビニに行ってくる」と東に嘘をついて学校を飛び出した。
剛は、いつもの公衆トイレで特服に着替えると、伍代たちを助けに向かう。だが、その様子を偶然、大丸に見られていたことには気づいていなかった。
伍代は、廃工場で真宮たちと対峙。「潰れかけた印刷工場からトルエンを盗み出せば、暴力団の人を紹介してもらえる」と言って伍代に協力を求める真宮。伍代は、そんな真宮を殴りつけた。
中学時代、伍代は、悪い仲間とつるんで悪事を働く真宮を殴りつけたことがあった。真宮の顔に残る傷は、そのときのもの。
父親が人を殺してしまったことが原因で、周囲の人間だけでなく教師からも蔑まれていた真宮は、その怒りを、裕福な家に生まれながらヤンキーをしている伍代にぶつけた。
真宮の強烈な一撃を喰らって倒れる伍代。それでも立ち上がった伍代は、「俺はオメエのツレだ!ヤクザになんかさせるかよ!」と叫ぶ。
するとそこに、1台の車がやってきて、2人の男が降りた。真宮たちをそそのかした連中だった。
男たちは、鉄パイプを手に、伍代と真宮に襲いかかる。そのとき現れたのが「乳」と書かれたマスクをつけた、特服姿の剛だった。剛は、あっという間に2人の男を倒すと、足早にその場から立ち去り…。
剛はもう一度着替えて学校に戻る。だが、美術室には誰もおらず、鍵がかかっていた。
剛は部長の東に電話をかけたが、事情を話すわけにはいかずに、しどろもどろに。東は、そんな剛に「絵具も片付けず、描きかけの絵を放って帰ってしまうような人には美術部にいてほしくない」と告げた。
落ち込んだ剛は、公園に座り込む。そこに大丸が現れ、いきなり剛を殴り飛ばした。
大丸は、剛が特服に着替えて伍代たちを助けに行った一部始終を見ていたと伝えると、「俺が一番気に入らねぇのはな、テメエがホレた女までダマしてるってことだよ!」と怒りをぶつける。剛は、「テメエに俺の何がわかるんだよ!」と言い返したものの、大丸とやり合うことは出来なかった。
大丸は、「男なら自分で正体明かせ!でねえといつか、みんなを傷つけることくらい、わかってんだろ」と告げて去っていった。
同じころ、もう一つの事件が起きていた。大丸と幼いころから一緒だった千鳥商業の斎藤ヒロ(一條恭輔)が、市松高校のヤンキーたちに痛めつけられていたのだ。そこに、伍代と呼ばれる男も現れて…。