5月2日、映画「シン・ウルトラマン」の完成報告会が行われ、斎藤工さん、長澤まさみさん、西島秀俊さん、樋口真嗣監督が登壇しました。
本作の試写を観た直後に開かれた今回の会見。
「禍威獣(かいじゅう)特設対策室専従班」通称、「禍特対(かとくたい)」で、作戦立案担当官・神永新二を演じた斎藤さんは「試写を観た直後なので、キャスト監督スタッフ含め関わってくれた多くの方々に敬意を表したいと思います」と挨拶。
神永とバディを組む分析官・浅見弘子役の長澤さんは「『いつ公開するの?』といろいろな方から聞かれていたので、やっと皆様にお届けできる日が来てとても嬉しく思っております」とニコリ。
「禍特対(かとくたい)」の班長・田村君男役の西島さんは「僕の想像を遥かに超えるすごい傑作が生まれたと、すごく興奮しています。早く劇場公開して、皆さんに観ていただき、この興奮を共有したいなと思います」と語りました。
斎藤工、台本の活字の量に唖然
2019年に映画化を発表してから、3年の月日を経て公開に至った本作。斎藤さんは「プロジェクトが立ち上がり撮影が始まってから、世の中が一変して、このタイミングでの公開。この期間が必要だったんじゃないかなと強く感じます。昨年、来年ではなく今なんだということを突きつけられるように感じました」とコメント。
脚本を最初に読んだときの印象について、斎藤さんは「『シン・ゴジラ』のときもそうだったんですけど、あまりの活字の量に『僕ごときが理解できるものではない』と一度閉じたんです。分厚い台本に書かれた、因数分解のように複雑で、自分の想像が追いつかない世界観。活字がいっぱいという感じでした」と苦労を。
長澤さんは「『映像になったら、どうなるんだろう』と、想像が追いつかなかったり」と回顧。続けて「描かれるキャラクターは、筋が通っていて存在していたので、『持ち場をまっとうしよう』という気持ちでいました」と振り返りました。
また撮影現場には、スマホを含め全部で17台ものカメラがあったそうで、西島さんは「カメラが多すぎて、記録さんが何を記録しているんだろうっていう(笑)。それだけすごい人たちが結集して、『このシーンではこの角度から撮りたい』と皆さんが撮っていて。最先端の撮影現場にいるんだなと、毎日楽しくてしょうがなかったです」と振り返りました。
また、出演者もカメラを回したそうで、長澤さんは「難しかったですね」、斎藤さんは「演じるってことと撮影するという二層構造で(笑)。長澤さんに回していただいたときに、芝居している演者さんの間にカメラが入るので、ある種効率性はすごく感じました」と称賛。
樋口監督は「(カメラを)回せるだけ回す、材料は多ければ多い方がいいという考えでしたけど、お芝居に集中する環境を奪ってたってことですかね?配慮が足りなかったかな」と反省すると、「楽しかったです」、「そんなことない」、「いい経験させてもらいました」とフォローの声が上がりました。
長澤まさみ&西島秀俊「(普段も)斎藤工はウルトラマンのよう」
共演した印象について、斎藤さんは「お2人の名前を字面で伺ったときに、数えきれない名作、傑作に出演されている頼もしい方々なので。撮影に入る前から、撮影中もそうですけど『ありがとうございます』という思いしかないです」と感謝。
長澤さんは「斎藤さんは静かにみんなを見守ってくれていて、本当にウルトラマンのような頼もしい存在です。西島さんは、俳優部の中でも班長。私たちをまとめあげてくれたり、たわいもない話をしながら絆を深め合ってくれて、『こういう空気感が映画に映るんだよ』と教えてくれた、素晴らしい先輩です」と報告しました。
西島さんは「斎藤さんは、どんな場面でもまったく変わらないんですよ。自分の視点を持って全体を見ていて、『ウルトラマンそのもの』といった感じで、安心感がある人ですね。長澤さんは、現れると華やかになる『映画女優』。会うたびに『すごいな』って、これはもう生まれつきもってるものじゃないかなと感じます」と表現しました。
<作品情報>
次々と“禍威獣(かいじゅう)”が現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器は全く役に立たず、限界を迎える日本政府は、禍威獣対策のスペシャリストを集結し「禍威獣特設対策室専従班」通称、「禍特対(かとくたい)」を設立。
班長・田村君男(西島秀俊)、作戦立案担当官・神永新二(斎藤工)、非粒子物理学者・滝明久(有岡大貴)、汎用生物学者・船縁由美(早見あかり)が選ばれ、任務にあたっていた。
禍威獣の危機がせまる中、大気圏外から突如あらわれた銀色の巨人。禍特対には、巨人対策のために分析官・浅見弘子(長澤まさみ)が新たに配属され、神永とバディを組むことに。
浅見による報告書に書かれていたのは…『ウルトラマン(仮称)、正体不明』。
映画「シン・ウルトラマン」は、5月13日(金)に全国公開。
配給:東宝
©️2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 ©️円谷プロ