崎山つばささんと村井良大さんが恋愛でのアプローチ法を明かしました。
恋に不器用なパティシエと、その店へ週に1回通う“お嬢さん”のピュアなラブストーリーを描いたコミック「パティシエさんとお嬢さん」がドラマ化に続いて、いよいよ劇場公開されます。
主人公の奥野丈士を演じた崎山つばささんと、その兄・帯刀稜に扮した村井良大さんへインタビュー。“影の主役”ともいえるスイーツにまつわるエピソードや、初共演の感想を聞きました。
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<崎山つばさ×村井良大 インタビュー>
――原作はTwitterで累計200万以上の「いいね」を獲得した、銀泥さんによる“純白ラブコメ”作品ですが、ご存じでしたか?
崎山:知らなかったです。今回のお話をいただいてから読みました。
村井:僕も知らなかったです。
崎山:Twitterで話題になった後にコミックとして出版されたそうで、2巻しかないにも関わらず、何十巻と読んだかのような満足感がありました。最も印象に残っているのが、銀泥先生が「この作品は飼っている猫ちゃんや、スタッフの皆さんに支えられて描き上げることができた」と巻末で紹介していた部分で、作品に込めた思いを知ることができてよかったなと。だからこそ、そんな気持ちを大事に演じたいと思いました。
村井:僕もつばさくんが言うように、やさしさにあふれたこの作品ならではの世界観を絶対に壊したくないと思いながら、撮影に臨みました。
――今回、パティシエを演じましたが、これまでお菓子を作った経験は?
崎山:小学生のとき、家庭科の調理実習でやった記憶はありますが、プライベートではまったくないです。
村井:僕は以前、舞台でパティシエの役を演じたことがあります。そのときはあらかじめ用意されたスポンジにデコレーションするぐらいでしたが、今回の撮影にあたり、プロの手さばきを練習して、こんなにも繊細なものだったのかと。芸術作品のようなスイーツを毎日つくり上げていることに、尊敬の念を抱くようになりました。
――事前に製菓学校で特訓を受けたそうですが、その内容と感想を聞かせてください。
崎山:最初はメレンゲを混ぜることや卵の割り方、果物の皮のむき方から始まって、シュークリームを作ったり、スポンジを焼いてホイップクリームをぬったりなど、段階的に教えていただきました。僕は普段、料理をするんですけど、それとはまた違う繊細な作業で、飾りつけひとつで表情が変わってきますし、作る人によってもまったく違うものになるんだなという印象でした。
村井:僕はバースデーケーキのプレートに「HAPPY BIRTHDAY」という文字を書くところから始めたんですけど、とても難しくて全然きれいに書けないんですよ。道具の持ち方なども教えていただいたのですが、どうやってもプロの持ち方にはならなくて、とてもハードルの高い作業でした。でも、やっているうちにどんどん楽しくなってきて、自分が得意な作業もわかりましたし、オレンジの皮むきだけはすごく好きになりました。
スイーツショップへ入るときは「よっしゃ!行くぞ」って(崎山)
――今では“スイーツ男子”という言葉も定着しましたが、1人でスイーツショップに入れますか?
崎山:「よっしゃ、行くぞ!」と気合いを入れないと入れないかも。
村井:そう?
崎山:行けます?
村井:行ける。なんで気合い入れるの?
崎山:僕は映画もカラオケも1人で行けるんですけど、スイーツはちょっとハードルが高い。カフェなら入れるけど、スイーツかぁ。例えばどんなところ?
村井:普通に通り沿いにある店。
崎山:入れないです。なんか緊張しちゃう。もともと入り慣れていないというのもあるけど。
村井:僕は新しいお店とか近所にできると入っちゃうな。
崎山:うちの近所にも行列のできるスイーツ屋さんがあるんですよ。行きたい気持ちはあるけど、まだ行けてない。
村井:行列になっているから、余計入りづらいっていうのもあるんじゃない?
崎山:じゃあ、一緒に行きましょう!
村井:いいけど、1人じゃないじゃん(笑)。
――ということは、村井さんは甘いものをよく食べると…。
村井:食べますね。
――お気に入りは何ですか?
村井:ベストはチョコレートケーキです。次がフルーツタルト。
崎山:僕はイチゴが好きなので、王道のショートケーキ。プリンも好きです。あ、プリンの専門店なら入れます。違いは何なんだろ?
村井:店が小さいからじゃない?ケバブ感覚(笑)?
崎山:確かに!ケバブとか余裕で買えるもんな。
ソフトな印象のつばさくんだけど、キメるときは男らしい表情に(村井)
――今回が初共演だそうですが、兄弟を演じた感想を聞かせてください。
崎山:良大さんは包容力があり、そして、不思議な空気をまとっています。僕はマイペースでゆったりした時間を過ごしたいタイプなのですが、良大さんはそんな僕に寄りそってくれつつ、ストイックな部分ももっている。良大さんの人柄のおかげで、“弟”になれた気がします。
村井:つばさくんと過ごす時間は居心地がよかったですね。つばさくんはマイペースというより、ゆったりとして和やかな空気を常に放っているんです。でも、キメるときはすごく男らしい表情になって、オンとオフの差がはっきりしている。柔らかいけど芯がしっかりしていて、一緒に撮影するのが楽しかったです。
――劇中では恋に積極的な兄と、超奥手な弟を演じましたが、想いを寄せる相手にはどうアプローチしますか?
崎山:ガツガツはいかないですね。丈士はさすがに奥手すぎるけど、あまり反応がない人だったら積極的になるかもしれないし、向こうから積極的にきたら…ひくかもしれない。
村井:僕は興味をもった相手に対しては結構ガツガツいく傾向があるので、どちらかというと攻めかもしれない。いろいろ質問したり、デートに誘ったり。それでダメだったら、ドーンとへこむタイプ(笑)。
――丈士のように、名前すら知らない相手を好きになってしまったとしたら、距離を近づけるためにどんな行動に出ますか?
崎山:ちょっとズルい自分が出る場合もあるんですよ、わざと定期を落とすとか。でも、実際はそんなことできないだろうし、行動に移すことはできないかもしれない。どうしても「名前を聞き出せ」って言われたら…?やっぱり無理です。聞けます?
村井:名前の前に「まずは連絡先」とならない?名前って第一段階なのかな?
崎山:でも、「LINE教えて」っていうのも結構パワーワードじゃないですか(笑)。
村井:言えない、言えない(笑)。
崎山:だって僕、良大さんすら時間かかりましたよね。撮影が始まってから1週間ぐらいして、「教えてもらっていいですか?」って。「まだ早くない!?」って思われてもイヤだし。
村井:タイミングが難しいよね。グループLINEの中の1人とかならいいけど、まったく知らない人だから。それだったら、連絡先を渡して「よかったら連絡ください」って言うかな。
崎山:スマートですね。
村井:スマートかな、気持ち悪くない?
崎山:だって、相手に委ねるってことじゃないですか。
村井:イヤだったら捨ててもらっても構わないし。
――逆に、相手から名前を尋ねられたら?
崎山:「何でですか?」って聞いちゃうかな。
村井:意図を知りたいよね。でも、「村井ですけど」って言っちゃいそう。
崎山:言っちゃうんだ(笑)。
村井:名字だけね。
イケメンパティシエを演じた2人、自分へのご褒美は?
――お嬢さんこと芙美子さんは自分へのご褒美として週に1回スイーツを買いに来ますが、何かご褒美を買ったことはありますか?
崎山:服ですね。モチベーションを上げるためにネットとか見ちゃいますし、「どれだけご褒美あげるんだよ」ってツッコみたくなるぐらい、自分に甘いと思う瞬間もありますけど、「最近、頑張ってるから買おう」って。
村井:僕も服ですね。だいたい、3作品ぐらい終えると「頑張ったし」ってなります。
――では、週に1回の決め事は?
崎山:季節によって変わりますけど、毎週月曜日、観葉植物に水をあげます。
村井:僕は週に1回、少年ジャンプを読んでいます。
崎山:それは週に1回しか読めない(笑)。
――最後に作品の見どころを聞かせてください。
崎山:丈士と芙美子さんのラブストーリーはもちろんですが、ケーキにも注目してもらえたら。照明をあてられ、輝きを放っているケーキを見て、泣きそうになってしまったんです。それぐらい画ヂカラが強いですし、主役はケーキなんじゃないかというぐらい美しい映像になっています。
村井:帯刀稜の目線でいうならば、稜がぼそっと呟くセリフが実はとても奥深いんです。丈士の恋の行く末を見守るのはもちろんのこと、端々に素敵なセリフが登場するので、ぜひ劇場でチェックしていただけたらと思います。
崎山つばさ&村井良大メッセージ&撮影メイキング
「パティシエさんとお嬢さん」あらすじ
パティシエの丈士(崎山つばさ)が働く「パティスリー・シュバル」に毎週金曜日、スイーツを買いにやってくる“お嬢さん”=芙美子(岡本夏美)。1週間働いた自分へのご褒美としてはもちろん、“パティシエさん”に会えることも楽しみにしている。一方の丈士も、自分が作ったケーキを目を輝かせながら選ぶ彼女に惹かれていた。
しかし、恋に奥手な丈士は、一向に彼女の名前すら聞けないまま…。お互いに“特別なパティシエさん”と、“特別なお客さん”の関係のままの2人。出会いから1年、丈士の兄で店のオーナーシェフ・稜(村井良大)に背中を押される日々の中、ついに彼女の名前を聞き出す策を思いつく丈士。
はたして今度こそ、丈士は芙美子との関係を前進させることができるのだろうか?
最新情報は、映画「パティシエさんとお嬢さん」公式サイトまで。
撮影:河井彩美