アンガールズ・田中卓志さんが、フジテレビ新番組でMCを務める心境を明かしました。
お笑いコンビ、アンガールズとしてデビューして22年。シュールなネタと“キモかわ”キャラで、バラエティ番組に引っ張りだこの田中さん。最近では、情報番組のコメンテーターやエッセイストなど知性派としての一面も発揮し、今年1月には「彼女ができた」と宣言、公私ともに絶好調です。
そんな今ノリにノっている田中さんが、ゴールデン・プライム帯(GP帯)で初のMCを務めるバラエティ『呼び出し先生タナカ』が、4月24日(日)19時からスタートします。
番組は、俳優やアスリート、アイドル、文化人、芸人など多岐にわたるジャンルのゲストが、学校で学ぶあらゆる学科&実技の一斉テストに挑戦。間違えた答案や見られると恥ずかしい誤答を、タナカ先生が愛情たっぷりにいじり倒すという、“勉強”と“笑い”を融合したお笑い教育“一斉テスト”バラエティです。
GP帯のMC就任に「芸能界に入って一番うれしい!」と喜ぶ田中さんに、意気込みや初回収録後の感想、今後の展望などを聞きました。
「冠番組を持ちたいと広島から上京。その夢がかないました」
<田中卓志 インタビュー>
――初のGP帯MCですが、オファーされたときのお気持ちを教えてください。
お話をいただいたときは、正直、「僕でいいの?」という気持ちでした。でも、大勢いる芸人の中で、MCをやらせてもらえるのは一握りだから、貴重な機会をいただいたことに感謝して、全力で挑みたいと思いました。
新人MCですから、裏番組を気にしても仕方がないですし、日曜21時枠はどこも強敵なので、まずは自分の番組をおもしろくできたら、と。
素晴らしいMCの方はたくさんいらっしゃいますが、僕はアンガールズでやってきたほんわかした空気感と、時々ぶちギレるキャラをうまく織り交ぜながら、自分なりのカラーを出していけたらいいなと思います。
――MCが決まったときの周囲の反応はいかがでしたか?
こんなに「おめでとうございます」と言われるのかっていうくらい、みなさんからお祝いの言葉をもらいました。
レギュラー番組をやらせてもらっているスタッフさんはもちろん、かつて出演していた『クイズ!ヘキサゴンⅡ』(2005年~11年・フジテレビ系)のスタッフさんが、わざわざ初回の収録に来てくれて、「がんばったね。MCはいろいろ大変だと思うけど、気負わずにがんばれ」と声をかけてくださったり。僕たちは、ひな壇メンバーとして隔週で出ていたくらいだったのに、本当にうれしかったです。
有吉弘行さんは、「よかったな、お祝いしなきゃな」って、あんまり言わないことを言ってくれて。よゐこの濱口優さんは、「今日、収録なんやろ。がんばれよ」って言ってくれました。
でも、フジテレビの日曜21時の枠をやらせてもらうのは、それくらい大きいことなんだとも思いました。プレッシャーはありますが、芸人になると決めた時に、GP帯で冠番組ができたらいいなと思って広島から出てきたので、それが今回、かないました。
――ちなみに、彼女はなんて言ってくれたのですか?
「えっ!すごい!」って言ってたかな。メールで2、3回、「先生」と呼ばれましたね(笑)。
――お祝いはしましたか?
バタバタしていて、全然会えていなくて、まだしていないですね。もしお祝いをするとしたら、初回放送が終わってからになると思います。
3時間の番組を2日間かけて収録「最後は一体感が生まれました」
――初回収録は長丁場でしたが、いかがでしたか?
収録は、2日間に分けて、10時間以上もカメラを回しました。それが、3時間になるので、おもしろいところは充分にあると思います。収録自体もすごくおもしろかったし、こんなに最初から満足のいく内容になると思っていなかったので、いい収録だったと思います。
実は、不安でした。特番もやらずに、いきなりゴールデンタイムで、初回が3時間スペシャル。しかも、新人MC(笑)。これは、前代未聞なんですよ。
でも、スタッフのみなさんが番組の軸をしっかり作ってくれて、副担任の長谷川忍くん(シソンヌ)がすごくカバーしてくれて、生徒のみなさんも一生懸命笑いを作ってくれて…。
その1つ1つがとてもありがたくて、僕も今度から他の番組に出たときは、MCを喜ばせてあげたいと思いましたね(笑)。
――個性豊かな生徒さんばかりですが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
メンバーは、いろいろな方が来てくださいました。三田寛子さんや元衆議院議員の宮崎謙介さんは、浮気ネタでいじらせてもらったり、元“48”グループの野呂佳代さん(元AKB48)、峯岸みなみさん(元AKB48)、村重杏奈さん(元HKT48、元NBM48)のつぶし合いが始まったり、戦隊ヒーロー『魔進戦隊キラメイジャー』(2020~21年・テレビ朝日系)でキラメイレッド(主役)だった小宮璃央くんが驚く行動に出たり…。
辰巳雄大さん(ふぉ~ゆ~)は、ジャニーズらしからぬバラエティ要素をたくさん見せてくれました。黒木ひかりさんや、ゆうちゃみも、しっかり爪痕を残しています。
おバカ系でいうと、村重さんや、ボディビルダーの横川尚隆くん。もう暴走機関車です。手綱をガッと引かないと、どうにも操作できません(笑)。
それでも、長時間も一緒にいたので、最後は一体感が生まれました。みんなすごくがんばってくれて、間違いなくおもしろい内容になったという手応えがあります。
――タナカ先生としての役作りはしたのですか?
先生として、ちょっとキツめの(対応を取る)ときはあります。生徒のなかで、バカばっかり言っているときや、下ネタを言うヤツがいるんです。そういうときは、厳しく叱っています。
でも、あんまり厳しくすると、「あんまり怒らないでください」って言うんですよ。確かに、今の世の中、厳し過ぎるのはよくないですからね。アメとムチの使い方が難しいです。
ただ、普通の学校とは違うので、厳しいことを言っても、それをなるべく笑いにできるように心がけています。
――副担任の長谷川さんとの役割分担はいかがですか?
ひとつだけ明確にあるのが、長谷川くんは演劇部の顧問ということです。なんか変なミニコントを入れてくるんです、僕に内緒で。ただ、あんまりコントの意味がわからない。「なんなの?これ」っていう空気感になるので、そこだけが不安です(笑)。
でも、いいスパイスになるというか、ドラマみたいなシーンもあるので、そこは注目してほしいです。おバカを笑う以外の要素も結構あるので、楽しみにしてください。
――田中さんが生徒として出演するとしたら、どんな役回りをやりたいですか?
自分に彼女がいないときは、“誰かに恋をする”スタンスが多かったんです。今回は、草薙航基(宮下草薙)がそういうスタンスでしたね。草薙を見て、「ああ、ちょっと前の自分だな」と思いました。
そのスタンスって、おもしろいんですよ。それを客観的に見ているのが、また楽しくて、「がんばれ!」って応援しちゃいますね。
――今後、番組に呼び出してみたい生徒はいますか?
ちょっと天然な方がおもしろいかと思いますね。たとえば、浜口京子さんとか(笑)。他の番組ですが、浜口さんが長さが50mくらいある足湯の端っこに入っていたんです。そうしたら、反対側の端っこに男性がたまたま入ってきたんですよ。
すると、「ああ、混浴だ」って恥ずかしがっていて(笑)。こんな発言は、自分にはできないので、そういうナチュラルなおもしろさがある浜口さんに来ていただきたいですね。
あとは、『クイズ!ヘキサゴンⅡ』に出ていたスザンヌさんや、つるの剛士くん、上地雄輔くん、野久保直樹くんとかも久しぶりに会いたいですね。フジテレビの番組ですから、そういう再会をしてもおもしろいかなと思います。
中学生レベルの問題で異常な間違いをする生徒が続出!?
――テストに出題される問題は、難しいのですか?
出題されるのは、小・中学生レベルまでの問題です。視聴者のみなさんは、解けると思いますよ。でも、出演者は、まあ解けないですね。しかも、ちょっとできないというレベルではなくて、異常な間違え方が多いんです。
理由を聞くと呆(あき)れてしまうのですが、おバカの頭の中を見るようなおもしろさもあります。もちろん、できる人もいて、芸能人も賢い人がいるとわかってもらえると思います。
――ちなみに、田中さんは問題を解きましたか?
バーッと最初に見せてもらいました。僕は理系(※田中さんは広島大学工学部卒)なので、理科はほぼ全部わかりました。数学もわかりましたし、国語は意外と簡単でした。社会がけっこう、難しかったです。
――体育の実技テストもありました。
僕は、体育系はちょっと苦手です。ジョギングはやっていますが、今回の実技(※マット運動)みたいなものは苦手ですね。年齢的にもキツいし。中年の生徒は、軒並み苦戦していましたね(笑)。
――田中さんが学生の時は、どんな生徒でしたか?
中学・高校までは、勉強ができるほうではありませんでした。中の中くらい。大学受験で一浪したのですが、その時は本気で勉強しました。
テレビも、1年間は見ないと決めて、朝から塾に行って、帰ってきて復習して、翌日の予習をして寝る生活を1年間やったんです。そうしたら、いっさいやったことがなかった化学で、テストで8割まで取れるようになりました。
追い込まれていたのでしょうね。1年浪人しているから、お金がかかる大学に行くわけにはいかないし、できれば地元の国立大学(広島大学)に行かないと親に迷惑がかかると思って、もうアホみたいに勉強しました。
――集中力があるのですね。
塾で勉強のコツを教わって、そのコツがつかめたら、一気に成績が伸びました。その時に、「もっと早く勉強しておけばよかったな。今まで効率がすごく悪かったな」と気づいたんです。
予習して、授業を受けて、帰って復習したら、メチャメチャ頭の中に入るんですよ。予習していくと、授業は聞くに徹することができるんです。予習でわからなかったところが授業で聞ける。予習することが、あんなに効果があると思いませんでした。
――その勉強法を生徒さんたちにも教えてあげるといいかもしれませんね。
それが、この番組は予習ができないんですよね(笑)。「こういうテストを出しますよ」というのはないんです。どんな問題が出るのかわからないので、勉強は個別でやってもらって、誤答があった時にしっかり教えるという感じになると思います。
――最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
僕がゴールデン・プライム帯でMCをやるのは初めてです。だから、田中へのご祝儀だと思って、初回を見てほしいです。
モテないキャラとかをずっとやってきて、今回がんばったから、「初回だけはまず見てやろうか」と思ってもらえれば、間違いなくおもしろい番組なので、そこから引き続き見ていただけると思っています。まずは、初回よろしくお願いします!
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