4月9日、映画「とんび」初日舞台挨拶が行われ、阿部寛さん、北村匠海さん、杏さん、安田顕さん、大島優子さん、瀬々敬久監督が登壇しました。
公開初日を迎えた感想を聞かれた、主演の阿部さんは「名作『とんび』が映画になって帰ってきました。瀬戸内海の穏やかさと町の人たちの温かい雰囲気が、映画の中に刻まれています。素晴らしい作品になったと思います」とコメント。
阿部さん演じるヤスの息子・アキラを演じた北村さんは「この時代に届くべき作品だなと、心の底から思います。沢山の方に見に来ていただき、僕らが現場で感じた温かさを、一人ひとりが受け取って、映画館を後にしてくれることを想像すると、とても嬉しく思います」と話しました。
続いて、本作の中で思わず泣いてしまったシーンについて聞かれると阿部さんは「歌を歌うところがあり、完成した映画を見たときに、こんなに胸を打つ歌ってあるんだなと思いました」と笑顔。
北村さんは「思春期の頃からのアキラを演じていて、(子どもの頃のアキラを初めて)映画で見て、この作品は普通の映画よりも月日が早く過ぎ、感情の波が小刻みに動くので、ずっと泣いてました。自分が出てきてやっと正気に戻りました」と語りました。
この春、新たに始めたいことは?
北村さん演じるアキラが大学進学を機に上京するシーンなど、「新生活」の様子も描かれた本作。イベントでは、それぞれが“この春に始めたこと”、”始めてみたいこと”について質問されました。
北村さんは「父にずっとゴルフを誘われていて、やりたいです。あと、釣りも本格的にやりたい。サーフィンもやりたいです。父が海が好きで名前に“海”という文字が入っているんですけど、今年は自然に関係したアクティブなことをやり尽くしたいですね。もしかしたら真っ黒になってるかもしれないです」とにっこり。
安田さんは「早起きを始めたいですね。仕事だと出来るんですが、休みの日の早起きが難しいですね。夜更かしが好きで、次の日が休みだと結構、深く(深夜)まで起きてしまうので、早起きができないんです。でも休みの日の午前中に起きていたら、午後がすごく豊かになるなと思って…早起きがしたいです」と話しました。
最後に、阿部さんは「改めて、監督とこの映画をやれて幸せだったと思います。親になったときは、誰もが初めてであって、いろいろ悩むと思います。正しい親なんていうのは、いないと思うんですよね。その都度、悩んで失敗して、自分を責めて、そういう風に人間は生きていくんだと思います」
「正しいことを押し付けるのは間違っていると思います。優しさをもって、一生懸命愛情をもって人に接する。この映画の中には、いろんな優しい人間が沢山出てきて、足りない父親であるヤスを励まし合いながら、みんなが親になって、優しさをもって育っていきます。こういう話は、時代を超えて、普遍的だけど感動する。そう信じてます」と作品への想いを語りました。