X JAPANのメンバー・HIDEの23回忌となる5月2日、 YOSHIKIがニコニコチャンネル内『YOSHIKI CHANNEL』で『HIDE MEMORIAL』と題した生配信をLAより行い、 HIDEを偲んだ。

例年、 HIDEの命日には酒を飲んで1人で思いっきり泣いて過ごしているYOSHIKIだが、今年は自ら自粛を呼びかけ、墓参りに行けないファンを思いやり、生配信を通じ共に追悼する事に。

今年は墓参りを自粛しよう、と呼び掛けた

HIDEとの出会い「何、コノ人…」

HIDEとの出会いは、別のバンドで活動していた彼の噂を聞きつけたYOSHIKIが興味を持ち、ライブを見に行ったのが始まり。「ステージで生肉をかじってて、 ‟何、コノ人…”って、ちょっと危ない人」というのがYOSHIKIのHIDEに対する第一印象だった。と、同時に、 HIDEとバンドを組む運命を感じた、と言う。

2人は友達関係になり、交流を続けるうち、 YOSHIKIはどうしてもXにメンバーとしてHIDEを欲しいと思うようになった。 HIDEのバンドの打ち上げに単身乗り込み、リーダーだったHIDEをメンバーの前で「Xに入りなよ!」と、正面突破で引き抜こうとしたエピソードを「直観と本能。自分は直球しか投げられない」と笑いながら語った。

その後、 HIDEのバンドが解散し、 HIDEがXの打ち上げに来て、いきなり「オレ、 Xに入るよ」と宣言。「バンド解散後は美容師になる」と言っていたHIDEのまさかの発言に、場が静まり返ったと言う。静寂が10秒ほど続いた後、一転して盛り上がり、みんなで飲みまくったそう。その時の様子を「漫画みたいだった」と回想した。

バンドメンバーになった後も、 HIDEはYOSHIKIにとって親友だった。一緒に無茶な事もたくさんしたが、将来の事など真面目な話を語り合う「二人会議」もよく行ったという。

TDLで「あまり目立たないよう」に注意されたYOSHIKIとHIDE

他にも、食事の時にYOSHIKIの食べる魚の骨を取り除いてくれたりする“お母さん的存在”だった事、金髪が珍しい時代に2人きりで東京ディズニーランドに行き、「あんまり目立たないでください」と注意された事、 Toshlのラジオの生放送に乱入してスタジオで火を噴いた事など、数えきれないHIDEとの思い出話を披露した。

現在YOSHIKIが積極的に行っているチャリティ活動は、実はHIDEの影響もあった、と告白。 HIDEは‟メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン”を通じて、難病の少女のサポートをしていた。突然他界してしまったHIDEの想いを引き継いでYOSHIKIがその後にサポートを続けた事が、慈善活動を熱心にするきっかけの1つになった、と語った。

「僕がバンドに誘わなかったら、今でもHIDEは生きてたかもしれない…」

「僕がバンドに誘わなかったら、今でもHIDEは生きてたかもしれない…。次にHIDEに会えるのはいつになるんだろう」と話し始めたYOSHIKIは、「僕はこの世界で、音楽を通してまだやらなければならない事がある。なぜか自分はまだ生きている。自分が生きてる意味があるうちは、 HIDEのところには行けない。 HIDEやTAIJIの夢も背負ってるし、ファンのみんなの為にも頑張らなきゃいけない」と、涙ながらにHIDEへの想いを溢れさせた。

5月16日に予定されている次回の生配信では「僕が考える‟コロナウィルス終息後のエンターテインメント業界の未来”について語りたい」と予告。真面目な話題だけでなく、笑えるような企画も計画中との事。「これからは、心のケアが必要になってくる」と言うYOSHIKIの考える未来は、どんな景色なのか。また、どんな新たな一面を見せてくれるのか?