株式会社如水庵(本社:福岡市/社長:森 正俊)は、福岡市内を中心に23の直営店舗を持ち、ECサイトでの通販も行っている福岡の和菓子屋。
「おいしさの追究」や「衛生面や安全面の徹底」 といったお菓子の品質を追求し、時代とともに変化することで進化を続けてきました。
今回入社2年目の働く店舗もさまざまな若手新入社員6名が、「如水庵のお菓子らしくも、新しいお菓子を作りたい」という想いから新商品開発プロジェクト「I♡G(アイジー)」が発足。
1年間の開発裏側を2年生に取材しました。
■素材の特徴を、まっすぐお菓子に
新商品開発プロジェクト「I♡G」新商品開発では、栄養たっぷりなにんじんを使った和風ケーキ「如水庵ノ野ノ菓」を開発しました。
如水庵では「塩トマト大福」「とっとーと。(さつまいも)」など野菜を使ったお菓子はありますが、「にんじん」を使ったお菓子の開発は初めての試み。
にんじん本来の味を引き出すために、試作を繰り返した数か月。その時2年生はどのような想いだったのでしょうか…?
———「野ノ菓(にんじんケーキ)」を思いついたきっかけなどはありましたか?
Mさん:如水庵の太鼓焼(かぼちゃ餡)を食べていた際に思いつきました。
私はかぼちゃ餡の太鼓焼が大好きなのですが、如水庵には他にも「塩トマト大福」や「かぼちゃパイ」など、野菜を使った美味しいお菓子が沢山あることに気づきました。
如水庵ならきっと美味しい野菜のお菓子が作れると思い、またお客様も罪悪感なくヘルシーにお菓子を楽しめるのではないかと考えました。
キャロットケーキは野菜のお菓子として代表的な存在だと思い、これを如水庵が和風にアレンジしたら面白いのでは?というアイデアから、野ノ菓が生まれました。
———開発を進めるに際、一番大切にしたこだわりはありますか?
Yさん: ターゲットに手に取っていただけるような見た目のかわいらしさや味、食感にこだわりました。
二層目のにんじんの羊羹はさまざまな試作の中からダイスを入れることにしました。
また、今までの如水庵にないような形の箱にしました。開けたときのわくわく感があるものを選び、パッケージのデザインも色や配置にこだわりました。
———プロジェクトで最も難易度の高かったことは何でしょうか?
Nさん: お菓子を作るにあたり、味や見た目を決める際に頭を悩ませることは何度も何度もありました。しかし、野ノ菓のパッケージデザイン、チラシの作成は短い時間の中でもかなり熱を注いだなと感じています。私たちにとってはお菓子が美味しくても、お客様にとってはパッケージを見て購入するかしないかの判断材料の一つとなりますし、チラシにおいては、お菓子に興味を持つか持たないかの大きな要因になると思います。そのためパッケージのデザインは、私たちのイメージを事細かく先方にお伝えし、何度も細かな修正をしていただきました。ターゲットはもちろん、私たち自身もときめく、取っておきたくなる素敵なデザインです。またチラシも、どうすれば野ノ菓の魅力が伝わるのか、写真の構図や色味、文字の大きさなど細部までこだわっています。私たちのこだわりがお客様に少しでも伝われば幸いです。
———現実と理想のギャップのようなものはありましたか?
Mさん:味や食感のバランスを考える際に理想と現実のギャップを感じました。
にんじん以外の材料をアクセントとして加えてみたり、砂糖の種類を変えてみたりと、様々な試作を重ねました。
しかし、アクセントに入れた材料が目立ちすぎてにんじんの味が分かりにくくなってしまったり、思っていたよりもスムーズに配合を決めることができませんでした。
主役がにんじんで美味しいと思う配合をメンバーで擦り合わせていき、最終的にはにんじんの優しい甘さが引き立つお菓子を作ることができたと思っております。
■老舗の技と、若手のアイデア。
今回のプロジェクトで若手の「イメージ」を商品として形にしたのが、和菓子職人後藤さん。
これまでも和ティラミスやおふく大福クリームチーズなど、和×洋の新しいユニークなお菓子を生み出してきました。そんな後藤さんに職人から見た、プロジェクト(野ノ菓)の裏側を伺いました。
———若手から上がってきたイメージや構想を見たとき、どのような印象を受けましたか?
後藤さん:野菜の中でも好き嫌いの分かれる「にんじん」を使いお菓子にするという点では、チャレンジだなと思いました。
また、棹菓子を真っ直ぐ(四角になるよう)切るのではなく、対角線にカットし、ケーキのように表現するといった考えは、私には無かったので、若い人たちの発想に驚きました。
———後藤さんからみた「野ノ菓」の魅力を教えてください。
後藤さん:世間でいう「キャロットケーキ」はスパイスを効かせ、にんじん独特の臭みを感じさせないよう出来ていると思います。彼女たちと試作を重ねる中で、スパイスやナッツを使用した洋菓子寄りのキャロットケーキも作りました。しかし、「にんじん」と謳うからには、にんじんを全面に出したケーキを表現すべきだと考えました。
にんじんの優しい甘味、人工着色料を使わず、にんじんのカロテノイド色素で色付いた、しっとりとした浮島、にんじんダイスの食感を活かした羊羹、上面には、にんじんの花をイメージした羊羹を散らした、可憐な和風ケーキに仕上がったと思います。
■伝統も、技術も、つないでいく。
苦労を乗り越えて約1年でお菓子が完成。若手社員が今回の経験を活かし現在も活躍しています。
「野ノ菓」販売前の2年生に話をうかがいました。
———今回の新商品開発で何か学びがありましたか?
Kさん: 新商品開発をする中で、開発から販売に至るまでの過程や沢山の方達が関わっていることを改めて学びました。
お菓子をつくるのに技術(開発)の方にお願いしたり、チラシやパッケージを考える時に企画部の方にご協力いただいたりと沢山の方と連絡を取り「野ノ菓」というお菓子ができました。自分たちのイメージ通りにしていただくための伝え方も学ぶことができました。
限られた時間の中で2年生同士でもたくさん話し合いを重ね出来上がっていくなかでお菓子への愛情と達成感もすごく感じました。
若手社員ながらこのような貴重な体験ができたことをこれからの業務に活かしていきたいと思います。
———お客様へ一言お願いします!
Bさん: 優しい甘さの心にも身体にもヘルシーなお菓子になりました。冷やしてもさっぱりと美味しくお召し上がりいただけるので、蒸し暑い6月は冷やしていただくのもおすすめです。
温かいお茶と一緒に、頑張る自分へのご褒美やリラックスタイムのお供にしていただけると嬉しいです。
■プロジェクト管理 後藤より
2024年度の2年目PJTを1年間そばで見守ってきました。
若手社員らしい「ダイエット中だけどお菓子って食べたいよね!」という思いや、「細部に至るまで可愛さにこだわりたい!」という思いが、ぎゅっと凝縮されたお菓子が出来上がりました。
今回、彼女たちを見守る中で私が勉強させていただいたことは、彼女たちのアサーティブコミュニケーション能力の高さ。それから、開発の上で苦難に直面したとしても、ポジティブに変換して必ず自分たちが納得する答えにたどり着く柔軟性、そしていつでも楽しんで研修に参加している、仕事を楽しむ力でした。
社内外のたくさんの方に支えていただき、素敵なお菓子を開発できたことに、心から感謝申し上げます。
栄養たっぷりのにんじんを使った「野ノ菓」で、皆さまに彼女たちの元気さと明るさをお届けできましたら幸いです。
■商品詳細
商品名:如水庵ノ野ノ菓
販売期間:2025年6月13日~6月22日まで
価格:1本(半棹) 1,188円(税込)
保存方法:直射日光、高温となる場所での保管をお避けください。
販売店舗: 博多駅前本店・長住店・南福岡駅店・イオン大野城店・イオンモール筑紫野店・原店・イオンモール伊都店・西新店・サンリブ宗像店・イオンモール福津店・古賀店・香椎店・イオンモール香椎浜店・イオンモール福岡店・ワンビル店・ゆめタウン久留米店・イオン延岡店・オンラインストア
※上記店舗での限定販売です。 ※数に限りがございます。
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