総合エンターテインメント企業KADOKAWAとAIやCG、バーチャルプロダクション技術を駆使した制作プロダクションのCyber AI Productionsが共同で、若手社員育成プログラムを実施しました。本施策では、サイバーエージェントが所有する「極AIお台場スタジオ」でのTikTok動画制作体験を含む特別カリキュラムを展開。本記事では、株式会社KADOKAWAの福原氏、半田氏、仲田氏をお迎えし、プログラムの背景から成果までをCyber AI Productions吉田とともに対談形式でお届けします。

■対談参加者

吉田 真(株式会社Cyber AI Productions)※写真左

半田 史佳様(株式会社KADOKAWA)※中央左

福原 香織様(株式会社KADOKAWA)※中央右

仲田 大輔様(株式会社KADOKAWA)※右

若手育成プログラム実施のきっかけ

福原氏: 配属された若手社員やインターン生に、エンターテイメント業界で欠かせない動画制作を体験させたいと考えていました。若手ならではの発想力とトレンドであるTikTok動画を組み合わせた体験を提供し、私たちも若い世代の感性を吸収したいという思いがあって、CAIの吉田さんに相談したのがきっかけです。


CAI吉田: 最初に、”どうすれば若い人材にアイデアを出してもらい広告制作の体験に昇華できるか”というご相談を頂き、私たちCyber AI Productionsには、TikTokやYouTubeのコンテンツ制作のチームが在籍しているため、”制作プロセスを最初から最後まで伴走する施策”をご提案させて頂きました。加えて、サイバーエージェントが所有する最先端技術が集結したクリエイティブ制作スタジオ「極AIお台場スタジオ」でのバーチャルプロダクション撮影の体験も併せて提案させていただきました。


福原氏: 今回の育成プロジェクトで注力したかったのが、人とのコミュニケーションでした。パートナーさんとのやりとりや、言葉や図面だけでは表現しきれないものを形にする過程を学んで欲しいと考えていたため、吉田さんからの提案に、とても魅力を感じたんです。


仲田氏:私は、今回ご提案頂いた最先端の「極AIお台場スタジオ」を使った実写の映像制作であれば、関わってくる人数や構成する要素が通常のクリエイティブとは大きく異なり、より多くの要素を学べるため、若手の育成には最適だと考えました。


半田氏:私は普段既存のカバーイラストやアニメのキービジュアルなどを使った制作進行に携わることが多く、そこでは限られた自由度しかありません。一方、実写の撮影を伴う制作においては、企画の内容ももちろんですが、背景やライティング、画角など自分たちで調整できる自由度が高く、クリエイティブな思考のきっかけがたくさん生まれる点が良いと思いました。

参加者の成長と学び

CAI吉田: 本施策を通じて、特に成長を感じた点はありますか?


半田氏: 一番印象に残っているのは「演出にこだわりすぎて本質が見えなくなっている」というご指摘をいただいたことです。過去に携わった案件を振り返ると、確かにそれで上手くいかなかった動画があったなと思います。動画制作において何を考え、どこに気を配るべきかを実際にプロの方からアドバイスいただけたのは大きな知見になりました。


CAI吉田: 参加者の反応や成長点はいかがでしたか?


仲田氏: インターン生から聞いた成長点として「頭の中のイメージを相手に伝える力が身についた」「『極AIお台場スタジオ』で最先端技術に触れる良い機会だった」というのがありました。静止素材の広告と違って、動画広告ではカメラアングルや表情、SE、BGMなど様々な要素を考慮する必要があることを経験できたのは大きな学びになったようです。


福原氏: プログラムを通じて、「受け手に何を伝えたいか」を会話の中心に置けるようになった若手が増えたと感じます。この体験を通じて、先輩たちも含めてより意識するようになったと思います。

動画制作は人とのやりとりの難易度が高い分、その経験値が積めるのは大きかったですね。考えた企画を動画という完成物にする過程で、通常よりも慎重なコミュニケーションが求められる点が大きな学びになったと感じています。


半田氏:自分がTikTokやYouTubeショートで見て「こういう動画は面白いな」と思っていたアイデアを、どうやって実際の面白い動画に落とし込むか、視聴者に届く動画にするかという方法をゼロから教えていただいたからこそ得られた知見が大きかったと思います。

「極AIお台場スタジオ」での撮影体験

CAI吉田:今回の施策では、「極AIお台場スタジオ」のバーチャルプロダクション撮影を体験して頂きましたが、特に印象に残っていることはありますか?


仲田氏: カットごとの切り替えやシチュエーション変更の時間が短かったのが印象的でした。「極AIお台場スタジオ」は、複数のシチュエーションを撮影する撮影に非常に適していると思いました。


福原氏:「極AIお台場スタジオ」では、移動やロケハンにかかる工数を削減でき、場所を変えずに理想のシチュエーションや非現実的なシチュエーションも作れるというのは大きなメリットだなと思いました。後の合成作業が不要で、今回は書店の背景を使った動画も制作して頂いたんですが、生成AIを活用した背景を使ったので、実際のロケ地とは違って書籍の映り込みによる著作権等の問題を避けられるのも大きいですね。


半田氏: 私たちのチームは「ギャルと地味な男の子の対比」という動画を作ったのですが、ロケーションが書店でした。実際の書店だと人物の立ち位置を完全に対比させるような微調整が難しいところを、LEDスクリーンに投影している背景ならすぐに変えられるので、理想の構図を実現できました。これは「極AIお台場スタジオ」だからこそできる撮影の素晴らしさを体験できたと思います。

美術セットの制作やロケーション撮影をすることなく様々なシチュエーションの撮影を実施

生成AIを活用し、LEDスクリーンに投影するための背景を制作


床面もLEDスクリーンになっているxR Studioも活用

今後の展望

CAI吉田: 最後に、この育成プログラムを経て今後どのような展開を考えていらっしゃいますか?


仲田氏:まだ出稿したことのない新しい媒体で、出稿まで伴走していただけるようなプログラムがあれば素晴らしいと思います。まだ積極的に手を出していない最先端の分野に一緒にチャレンジできると嬉しいです。


福原氏: エンターテイメント商品の広告では、動画制作が必ず必要とは言い切れない部分もありますが、今の世の中に広く商品のことを発信をするためには動画制作のスキルは欠かせません。大きなプロジェクトに取り組む際に、すぐに動ける人材を育てておくことが重要です。今回のプログラムがそのための基盤になればと考えています。


半田氏: 今回学んだ動画制作の進行フローは、自分が後輩を育成する際にもすぐに活用できると感じています。リファレンスを探して、演出を考え、形にしていくプロセスは、ぜひ後輩にも伝えていきたいです。また、ゼロから動画を作り上げる経験は大きな成長の機会になるので、後輩たちにもぜひ体験させたいですし、自分自身もまたチャレンジしたいと思います。




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