今年、デビュー25周年を迎えた神木隆之介が10月3日、25周年アニバーサリーブック「おもて神木/うら神木」発売記念の記者会見をリモートで開催した。

同書は、俳優としての“おもて”神木と、27歳の1人の男性としての“うら”神木をおさめた初のアニバーサリーブック。

俳優人生において多大な影響を受けたスタジオジブリの宮崎駿監督のコメントや鈴木敏夫プロデューサーによる描きおろしイラスト、また、プライベートでも親交の深い染谷将太や本郷奏多、志田未来、中村隼人との対談を収録するなど、永久保存版の内容となっている。

<神木隆之介 質疑応答リポート>

――アニバーサリーブックを出版した今の心境を聞かせてください。

感謝の気持ちしかありません。企画は僕と高校の同級生と2人で立てたものなんですが、彼が編集の会社に勤めていて、本が作れると。「25周年だから、お前の本を作ってみないか?」と言われ、「あ、いいね。そんなことできるんだ。楽しそう」とできた企画です。

完成したものを改めて見てみたんですけど、皆さんお忙しいのに、いろんな方がコメントをくださったり、対談に足を運んでいただいたり、自分で言うのもなんですけど、皆さんから愛してもらってるんだなっていうことを実感しました。

――25年間の芸能生活の中で印象的だったことは何ですか?

作品でいうと、映画「桐島、部活やめるってよ」ですね。撮影の時はまだ高校生だったんですけど、公開された時は卒業していて。スクリーンには、学生生活に希望をもった僕と、「卒業後は二足の草鞋(わらじ)じゃダメだ」と、進学しないことを決めた僕の覚悟が映っていて、先のことを考えると不安もありましたけど、この作品から「(この道で)頑張っていかなきゃいけないことなんだぞ、自分で決めたことだから」って言われているような気がしました。

それ以外ですと、20歳になった時に中井貴一さんと黒木メイサさんが焼肉屋でお祝いしてくださったんですよ。貴一さんはお父さんみたいに接してくれる方なんですけど、貴一さんいわく「20歳と還暦は祝うべき年なんだ」と。

そこで「(お祝いに)何がほしい?」って聞かれて、「車とかどうなんだ?」と言われたことが衝撃的でした(笑)。「車はありがたいんですけど、勘弁してください。責任が大きすぎますし、もらうものが大きすぎるのでスミマセン」ってパスした記憶があります(笑)。

でも、この世界でもお父さんみたいな存在の方がいてくださって、お祝い事やおめでたい事、うれしい事を一緒に喜んで寄り添ってくれる方なんだということを実感して、貴一さんみたいな人になりたいなってすごく思いました。

――本の中ではいろんな方と対談していますが、裏話を聞かせてください。

「おもて神木」で染谷将太と対談しているんですけど、撮影が終わった後に染谷が「25周年おめでとう」ってバッグをくれたんです。カッコよくないですか?しかも革ですよ!俺、絶対選べないですからね、あんなオシャレなやつ。粋ですよね。

年齢は彼のほうが一つ上なんですが、もうお父さんなんで立場が全然違うんです。あのおとなしい、ボソボソってしゃべる染谷がそんなプレゼントをしてくれたことがうれしかったですね。大事に使わせていただきます。

他にうれしかったのは、本郷奏多と撮影した時ですね。奏多とは小6の時に『あいくるしい』っていうドラマで共演し、『探偵学園Q』にゲストで出てくれただけで、あまり共演できていないんですが、「久しぶりだねぇ」と楽しくお話できました。

その対談を撮ってくれたのは小暮和音くんというカメラマンなんですけど、彼は本郷奏多の大学の同級生なんです。僕も仲が良くて、「いつか3人で仕事できたらいいね」って話していたので、今回の対談のカメラマンは「絶対に小暮くんで」ということをリクエストさせていただきました。

――「うら神木」ではどこまで裏の自分を出せましたか?

結構出せたと思います。今まであまり趣味の話をしなかったんですけど、それはなんでかっていうと、僕は自分の好きなものについてしゃべり出すと止まらなくなるタイプなんです。舞台挨拶や、番宣で番組に出演させていただく時、余計なことで尺をとっちゃいますし、着地点がなくなっちゃうから禁じられていました(苦笑)。

ですが、YouTubeで「リュウチューブ」を始めたことや、この本の中で自分が好きなものに対してどこまで好きなんだということをアピールできたのでよかったと思います。

とはいっても、劇的に“裏”ということもなく、質問されたことを詳しく無制限にしゃべれたという印象で、僕のことをもっともっと深く知っていただける本になったんじゃないかと。まぁ、全部自分を出しているわけではないので、そこは追々出していきたい。今後を楽しみしてほしいですね。

――この後、ファンの皆さんへ向けたオンライントークショーを開催しますが、意気込みをお願いします。

ひたすらに頑張ります。この本もそうですし、「リュウチューブ」もそうですし、いろんな形で皆様に恩返しができればと考えてやっているので、皆さんに楽しんでいただけるように全力を尽くします!