11月7日(土)、映画「461個のおべんとう」の公開記念舞台挨拶が行われ、井ノ原快彦、道枝駿佑、森七菜、映美くらら、阿部純子、兼重淳監督が登壇した。
映画「461個のおべんとう」は、ヒップホップバンド「TOKYO No.1 SOUL SET」の渡辺俊美によるお弁当エッセイ「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)を原作とした、お弁当を通して築かれる親子の絆の物語。
初共演でありながら、大先輩である井ノ原と親子役を演じることになった道枝。これまでのイベントや出演番組で「撮影前に連絡をいただいて、『ため口でいいよ』と言っていただいた」と話していたが、その“ため口協定”のお陰もあってか、劇中では、違和感なく親子役を演じている。
今回の舞台挨拶では、道枝から、撮影が終わってから時間がたった今も「パパ」と呼ぶ井ノ原へ、手紙を送るサプライズが。ここでは、その手紙の内容全文をお届けする。
【道枝駿佑 手紙全文】
パパへ
やっと待ちに待った映画が公開されたね。
撮影から約1年が経ちました。
今回僕は、映画に初めて本格的に出演させていただいたので、最初のほうはどんな感じなのか、不安と緊張でいっぱいでした。
けど、パパが撮影前からたくさん連絡を取ってくれました。
そのおかげで撮影も、キャストの皆さん、スタッフの皆さんたちとも、すぐに馴染めて、みんな一丸となっていい作品作りができたと思います。
僕はどちらかというと内気なほうだけど、パパは疲れていたり、忙しいはずなのに、撮影の合間でも僕を気にかけてくれて、たくさん話しかけてくれたり、周りを盛り上げてくれたりして、本当に感謝してる。
お昼ご飯も毎日一緒に食べてくれたね。
パパとくだらない話をしたり、ドローンの話をしたり、ギターの話をしたり。
その時間が、本当にこの映画のようで、たわいのない時間だったけど、あの時間は今思えば、本当に大切な時間でした。
パパの背中を見て撮影したこの作品で、僕も少しはパパみたいに成長できたかな。
もしこれから20年後、30年後、父親役を演じる作品に出合えたときは、絶対に超えられないパパの背中かもしれないけど、パパの背中を思い出して、この経験を生かして、「461個のおべんとう」みたいな作品になるように頑張るから。
そのときは僕もため口協定結ぶね。
そして、この舞台挨拶で“パパ”から、“井ノ原さん”に戻ります。
パパの優しさに甘えちゃいけないので。
でも、僕が悩んだときや苦しいときは、「大丈夫、全部うまくいくよ」って、またパパになってね。
ありがとう、パパ。
そして、ありがとうございます、井ノ原さん。
道枝駿佑