エンターテインメントの裏側に密着する番組『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』。Season3の第2弾は、Sexy Zoneが特集されている。

11月20日(金)の放送は、Episode1「葛藤」。

ジャニーズでは、ジャニーズJr.内で数年の経験を経てデビューするグループが多い中、Sexy Zoneはグループ結成からわずか1ヵ月半でデビュー。これは、ジャニーズ史上最短記録であり、いまだにその記録は破られていない。

また、デビュー当時、メンバーの平均年齢は14.4歳であり、ジャニーズ史上最も若い年齢。これらの記録は、彼らの規格外のポテンシャル、高い期待を表している。

あれから9年。今年10周年イヤーに突入したSexy Zoneは、3月から全国ツアー「POP×STEP!? TOUR 2020」を予定していた。さまざまな思いを込め、準備する彼らだったが、新型コロナウイルスの影響を受け、公演直前に延期が決定。その時、彼らは何を思っていたのか…。

番組は、全国ツアー「POP×STEP!? TOUR 2020」のリハーサルから、8ヵ月もの間Sexy Zoneを追っていた。

「10年やってもまだ何も残せていない…」それぞれが語る“焦り”

ジャニーズ史上最短、グループ最年少という記録とともに、2011年11月に華々しくデビューしたSexy Zone。周囲から見ればアイドルのエリート的存在だが、佐藤勝利は「若いうちから活動が始まったので、ずっと焦っていましたね」、マリウス葉は「『振り付けを間違えちゃいけないよ』(と言われていたこと)っていうのは、足を引っ張っているんじゃないかという焦りもあった」と振り返る。

その焦りの中で走り続けてきた彼らに、2018年、思いがけないことが起こる。松島聡が病気療養のため、活動休止したのだ。以降、中島健人、菊池風磨、佐藤、マリウスの4人で活動を続けることになった。

4人で2度目となるライブ「POP×STEP!? TOUR 2020」のリハーサルでは、最年長の中島がバックにつくジャニーズJr.へ、体全体で見本を見せながら「この曲の主役(の動き)ではないけど、根底にこの動きがあればキレがあるかもしれない」と、熱くアドバイスをする姿も。

この頃、主演ドラマの撮影と並行しリハーサルに臨んでいた中島。「ちゃんと結果を残さなきゃいけないなっていう、焦りと使命感はあります」と、ステージへかける強い思いを明かした。

今回のツアーのアンコール曲として用意されていたのは、デビュー曲「Sexy Zone」。この曲には、常に冷静にグループを見てきた菊池の葛藤があった。「10年やってきた自負はあるけど、10周年でまだ何も残せてないなっていうのが大きい。『デビュー曲を超える、印象に残る曲はありますか?』って、僕たちのファンじゃない子に聞いた時に、何曲挙がるのかな…」と、複雑な表情を見せた。

さらに、続けて菊池は「ジャニーさんが与えてくれた場所と、僕らが見つけなきゃいけない場所っていうのを、ちゃんと向き合って考えていかないと」と、これからのグループが何をするべきか、模索している様子を見せた。

SNSでは「風磨くんの言葉、心に来た…印象に残る曲、あるよ」「菊池さん、すごくきついんだろうな。初めて知った」「焦りって、ファンとしては複雑で…涙が止まらない」「大丈夫。Sexy Zoneならちゃんと次の場所見つけられるよ」と、衝撃を受けたり、初めて知るメンバーの思いに涙したり、励ましのコメントが。

その一方で、「アンコールで『Sexy Zone』歌う予定だったんだね」「幻のセトリ(セットリスト)に『Sexy Zone』が!」「『タイムトラベル』(※)聴きたかったな」と、一瞬映った当初披露される予定だったセットリストに盛り上がるファンも見られた。

※Sexy Zone、8枚目のアルバム「POP×STEP!?」に収録されている楽曲

ファンの思いを受け動き出すSexy Zone。大切な曲と出会い、大切な仲間を思う…

自分たちの殻を破り、新たな場所を見つける。「POP×STEP!? TOUR 2020」は、そんな思いが込められた全国ツアーだったのだ。しかし、新型コロナウイルス感染拡大によってライブが延期に。そして、コンサートのチケットは払い戻しの対応が取られた。

それから4ヵ月後。メンバーは、スタッフから重大な報告を受ける。それは、9割のファンが払い戻しをしておらず、「振替公演を待ちたい」という気持ちを表明したという知らせ。この思いを受け、8月には全国ツアーを再開させることが決定した。マリウスは「9割の方に待っていただいて。1日も早く、僕たちが考えてきた作品を観せたい」と高揚しながら語った。

そんな中、彼らはある楽曲とめぐり合う。18枚目のシングル「RUN」。中島が主演するドラマのテーマ曲であり、新たな一歩を踏み出すにふさわしい疾走感あふれる応援歌だ。“僕らはまだ何も残せていない”“僕らだけの答えにたどり着けばいい”。今の自分たちを映し出すような歌詞にメンバーは特別な思いを抱く。

そして、松島への思いも。中島は、「この曲は、聡ちゃんに対しての意味も込められている。“君がいなきゃ何も始まらない”。彼の希望に繋げる、橋渡しソングになる」と語った。

松島への思いは、それぞれにあり、佐藤は「外の情報や僕らのことがプレッシャーにもなり得ることがある。僕ら4人と松島と、『この距離感でいようね』っていうことは(実践)してきた」と、松島の復帰を願いながらも適切な距離感を保っていたことを明かす。

全国ツアーに向けて制作されたグッズのTシャツには、4人がそれぞれのメンバーカラーの缶を手に持ち、くつろぐ姿がプリントされており、よく見ると、マリウスが松島のメンバーカラーである緑の缶も持っていた。このデザインの意味を菊池は、「自由に捉えてもらっていいけど、松島がここにいて、みんなで一息ついているような雰囲気を作りたかった」と、語った。

そして、「RUN」リリースから1週間後の8月12日、松島が1年9カ月ぶりに復帰した。

ファンは、久しぶりに5人がそろった際の映像に、「聡ちゃん、改めておかえり」「この瞬間は忘れられない」と、改めて感激した様子。SNSで盛り上がりを見せた。

次回、11月27日(金)の放送は、松島が復帰の裏に隠された、メンバーの秘めた思いに迫る。5人だからこそ見つけられる“その場所”を探して…。

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