12月2日(水)、映画「サイレント・トーキョー」の公開直前渋谷ジャックイベントが行われ、佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也、広瀬アリス、井之脇海、勝地涼、波多野貴文監督が登壇した。

本作はクリスマス・イブの東京で突如発生した未曾有の連続爆破テロ事件と、事件に巻き込まれた人々の群像劇を描くサスペンス・エンターテインメント。事件の容疑者・朝比奈仁を佐藤が、買い物途中で事件に巻き込まれる主婦・山口アイコを石田が、事件を追う刑事・世田志乃夫を西島が演じる。

映画の舞台の一つとなる渋谷の街は栃木県足利市に作られた巨大セットとCGによって再現。

その中で行われた大人数のエキストラとの撮影を西島は、「1000人以上の皆さんと集中して、シーンを撮れたことは、自分にとって大きな経験になった」と振り返る。

一つの出来事に対して、1000人以上の人たちが同時に反応しないと成り立たないシーンだったというが、“渋谷”という、普段からみんなが見慣れている場所だからこそ、「実際はグリーンバッグなんですけど、1000人の皆さんとイメージを共有して、シーンに臨めた」と語った。

中村は「出来上がった映画を観ていて、途中まで足利だってことを忘れてた」と、再現された渋谷の街のリアルさを語る。また1000人のエキストラとの撮影については、深夜だったこともあり「寒い中で本当に集中してやってくださって。裏の主役たちがたくさん映っているシーンになりました」とねぎらった。

勝地はコロナ禍の前に行われた撮影だったため「今、こういうご時世になって振り返ってみると、こういう(大人数のエキストラを使っての)撮影ができたことは奇跡に近いのかな」と回顧。

広瀬は初めて現場に立ったときは「圧倒された」と言い、それが実際に映画として完成すると「ずっと自分が行っていた渋谷がそこにありました」と、その再現度の高さを表現した。

一方、渋谷ではなく、恵比寿でのシーンに参加した石田と井之脇は、石田が井之脇の方を見て「私がおっちょこちょいで…ご迷惑をおかけした」と詫びる一幕も。井之脇はその言葉に恐縮しつつも、事前にリハーサルを重ねていたこともあり、撮影はスムーズに進んだと明かした。

また石田は「井之脇さんの存在が、居てくれるだけで気持ちが優しくなる。その佇まいに救われまして、唯一、私の役が…」と言いかけて言葉を止めると、ネタバレになってしまうことに気づき「とってもいいシーンでした」と苦笑い。「言えないことだらけで撮影秘話ができない」と困っていた。

そして佐藤は、本作で描かれる誰もが知る渋谷という街で、テロが起こるということについて「渋谷のスクランブル交差点は、世界中の人が知っていると言っても過言ではない、日本、東京の象徴的となるところで、しかも若者文化の中心で。そこで起こりうる危機感というか。今、天災も含め、いろんなことも起きているし、対岸の火事ではない、自分の足元に火がついている。危機感の伝わり方がほんの一年でこんなに変わってくるのかなってことを、観ている人たちには感じていただけると思います」と語った。

映画「サイレント・トーキョー」は12月4日(金)公開。
©️2020 Silent Tokyo Film Partners

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