剣崎元春(大倉忠義)は、夕食の約束のため銀行に迎えにきた妻・沙也佳(瀧本美織)に、建石澪(広瀬アリス)の頭に手のひらを乗せているところを見られてしまう。ほこりがついていた、とごまかす元春だが、沙也佳は紹介された澪の「建石」という名字を聞き逃さなかった。以前、沙也佳が元春の車の中で見つけた名札だ。二人の関係を怪しむ沙也佳は、もう澪を車に乗せないようにと元春に告げる。

一方、澪は元春の手のひらの感触に動揺していた。同僚との飲み会を断った澪は、木田尚希(森田甘路)となぎさ(川栄李奈)の店に行く。木田となぎさに、津山千晴(松下洸平)との交際を勧められるが澪は迷いを見せる。なぎさは、恋に正解はないから、したいようにすれば良いとアドバイスする。

翌日、澪が目覚めると母・久恵(片平なぎさ)が朝食を作ってくれていた。しかし、遅刻しそうな澪は銀行へと急ぐ。出社した澪が津山と外回りのため銀行を留守にしているところへ、久恵が朝食を弁当として持って来た。

元春を見つけた久恵は「うちの婿が世話になっている」と行員たちに告げる。融資課長の西徹也(マギー)も支店長の宮本和弘(おかやまはじめ)も西急グループの令嬢である沙也佳の母が来たと思い大騒ぎに。元春は慌てて銀行から久恵を連れ出す。すると久恵は、元春が過去を変える前の事を話し始めた。やはり、久恵は知っているのか?元春の疑念が深まる中、澪が久恵を迎えに来る。

久恵を家まで送り届けた元春と澪は、意識しながらもぎこちなく会話。その後、津山の誠実さを目にした澪は、津山と付き合うと返事をする。二人が付き合い始めたと聞いて元春は動揺するが、大喜びの木田となぎさはみんなでキャンプに行こうと盛り上がる。

キャンプには、なぎさは煙たがったが、沙也佳もやってきた。なぎさはお嬢様育ちの沙也佳の振る舞いが気に入らない。案の定、沙也佳はコテージの作りやバーベキューの食材を揶揄するが、どうやら思ったことを素直に口にしているだけ。また、沙也佳は元春と澪の関係に疑いを拭いきれていない様子だ。

沙也佳は澪に津山のどこが好きなのかとズケズケ聞き始めた。いくつか挙げる澪は、津山と一緒にいると寂しさを感じる暇がないと言う。それを聞いた元春は、自分が過去を変えたことを知っているかもしれない久恵に、澪に寂しい思いをさせるなと言われた事を思い出す。

夜になると、沙也佳は酒を飲みすぎてすぐに眠ってしまった。元春がキッチンで水を飲んでいると澪が来るが、高熱で倒れてしまう。なぎさが解熱剤を与えようとすると、元春はその薬ではダメだと飛び出して行く。元春は前の人生で澪に効く解熱剤を本人から教えられていた。元春は深夜営業のドラッグストアを何軒か回り、解熱剤を買ってコテージに戻るが、澪がいない。津山が病院に連れて行ったのだ。

朝が来てしばらくすると、津山が澪を車に乗せて戻って来た。津山は寝ている澪のシートベルトを外そうと近づく。少し離れた場所で様子を見ていた元春には、津山が澪にキスをしているように見えた。沙也佳と家に帰っても、元春は津山と澪の姿が脳裏に焼き付いて離れない。

そして、元春は澪と前の関係に戻そうと平成22年の500円硬貨を銀行にまで出かけて探し当て、過去に戻った場所へと向かう。だが、目印の看板を曲がるが、そこにあったはずの料金所がない。過去に戻るためのゲートは消えていた。

元春は公園に行き小池に料金所がなくなったと訴える。一生愛すると約束したのに、澪をモンスター妻にしてしまったのは自分だと激しく後悔する元春。だが、小池に新たな人生では沙也佳と幸せを誓ったのではないかと反論されてしまう。

その言葉に、元春は何も答えられず、口から出たのは澪を愛しているという思いだけ…。どうしたら元に戻れるか?とさらに懇願する元春。しかし、小池は「覆水盆に返らず、後の祭り。この心の痛みは今の人生で引き受け、彼女の幸せを祈ってやれ」と元春を突き放す。

元春は海辺に向かい、使えなかった500円硬貨を捨てることしか出来なかった…。