2月13日(土)23時50分より、池脇千鶴主演、フジテレビ系オトナの土ドラ『その女、ジルバ』第6話が放送される。

40歳の主人公・笛吹新(うすい・あらた/池脇)をはじめ、年を重ねても女性たちがそれぞれの幸せを模索しながら生きるリアルな姿が「泣ける」「元気をもらえる」と、回を重ねるごとに視聴者の共感の輪が広がっている。

第5話では、新が昼間に働く物流センター倉庫のチームリーダー・浜田スミレ(江口のりこ)がリストラを逃れた一方、同僚の村木みか(真飛聖)が自ら退職届を提出。新の働くBAR「OLD JACK&ROSE」では、みかの送別会が開かれ、熟女ホステスたちの“愛ある言葉”で見送られていくこととなった。

今回は、第6話でまさかの急展開が訪れるスミレを演じる江口のりこに、作品や役に対する思いなどを聞いた。

<江口のりこインタビュー>

――江口さん演じる浜田スミレの印象は?

原作では“大柄な女性であること”と“休憩時間によくタバコを吸っていること”以外はあまり詳しく描かれていなかったのですが、事前にいただいた台本を読むと、スミレの背景やキャラクターが細かく描かれていました。脚本家さんが私をイメージしていただいたのか、オリジナルで作ってくださったのだと思います。

――クランクインしてからは、何か変化がありましたか?

スミレは人に壁を作っているところがあり自分と似ていると思っていたのですが、演じるうちに自分とは全く異なるキャラクターだと思い始めました。スミレは頑固なようで、実はそうでもない。仏頂面ですが社交性もあり、みんなの会話に入っていける。意外と柔軟性や、やさしさのある女性だと気づいたんです(笑)。

私自身は頑固ですし、仲良くなるのに時間がかかるほうだと思います。もし私がスミレの立場だったら、ドラマのように急速に職場の新(池脇)とみか(真飛)とは仲良くなれていないような気がしますね。

――撮影現場はどんな雰囲気ですか?

池脇さん、真飛さんは同じ年代ということもあり、たくさん話さなくても一緒にいること自体が楽しいですし、落ち着きます。

草笛(光子)さんをはじめ、先輩方が撮影に来る日はとても楽しみです。みなさん、とても明るくお元気で、ちょっとした失敗をフォローし合っている。このドラマにおける先輩方の力は大きいですね。

――池脇さんとは、2003年公開の映画「ジョゼと虎と魚たち」以来の共演ですね。

映画では、池脇さんと一緒にお芝居をするシーンはなかったので、今回ドラマでご一緒できてとてもうれしかったですし、毎回楽しみながら撮影に臨んでいます。現場での池脇さんの存在感は、抜群です。

――BAR「OLD JACK&ROSE」のような、とっておきの場所はありますか?

私はお酒があまり飲めないので、近所にあるお気に入りの喫茶店や洋食店などに立ち寄ることが多いです。家とは環境が異なる場所でコーヒーを飲むだけでも、休んでいるという気持ちになれますし、洋食店のオムライスなど定番メニューが大好きなんです。

あとは散歩が趣味で、とにかく外に出て歩くのが一番の気分転換です。散歩で少し疲れたら喫茶店に立ち寄るので、それがリラックスできる場所につながっています。

――スミレも幸せをつかむべく変化していきますが、江口さんの転機は?

上京して今の劇団(東京乾電池)に入り、役者を始めた時です。実は、作品が転機になるということはあまりなくて。もちろん、作品ごとに築いたものや反省はありますが、折れ線グラフで例えると、急にガーンと上下するのではなく、ずっと真っ直ぐ斜め上に伸びている感じでしょうか。

――普段の生活で意識して取り入れていることはありますか?

よく眠ることです。寝てさえいればどうにかなると思っているので、寝る時間をとにかく作ります。

そのために、時間がある時に先々やらなくてはいけないことをやります。たとえばセリフを全部頭に入れてしまうとか。そうすれば帰宅した時にゆっくり眠りにつくことができます。一番嫌なのは、夜遅くに家に帰ってからセリフを覚えること。自分の時間を確保したいので、先を読んで行動することが習慣になっています。

――それでは最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

このドラマの登場人物は、自分が思う幸せを自ら選択していきます。行動すれば年齢関係なく魅力的で、人生が輝くということをこのドラマが教えてくれていますし、出演している先輩方が実践してくださっています。そしてスミレの幸せも見守っていてください!

<第6話あらすじ>

年末の繁忙期になり、新(池脇千鶴)が働く倉庫は大忙し。

「OLD JACK&ROSE」では、毎年恒例のクリスマスパーティの準備が進んでいた。長い独り身に慣れきったスミレ(江口のりこ)は、新からチラシをもらって思わず感動。エリー(中田喜子)は、大切な常連客へのプレゼントの準備に余念がない。石動(水澤紳吾)は、告白の準備…!?

それぞれの思いを胸に迎えたクリスマス当日。店の前には、ナゾの男・白浜(竹財輝之助)の姿が――。