自分自身のせいで建石澪(広瀬アリス)との結婚生活がうまくいかなくなったとようやく気づいた剣崎元春 (大倉忠義)は、親友の津山千晴(松下洸平)と澪の距離が縮まっていくのを見ていられず、小池良治(生瀬勝久)に号泣しながら「もう一度、過去を変えたい」と懇願。しかし、「覆水盆に返らず、あとの祭りだ。この心の痛みはお前がこの人生で引き受けるのだ」と言われてしまう。
自身の愚かさに気づいた元春は、現在の妻、沙也佳(瀧本美織)との円満な結婚生活を目指し、朝から掃除をして朝食を用意する。新婚時代みたいだと喜ぶ沙也佳は、今夜は話があるから早く帰って来て欲しいと頼む。
一方、澪は津山とコーヒーショップでモーニングデート。2人を目撃した篠原恭介(末澤誠也) は、銀行に出勤するやデートをしていたのでは?と話題にする。澪がそれを否定すると、元春は助け舟を出し話題を切り替える。
その頃、ジョギングしていた沙也佳は、スケートボードに乗った男とぶつかりそうになる。その男は、剣崎家にも配達しているフラワーショップ店員の上原邦光(小関裕太)だった。
元春は澪に、津山はいい奴だし2人の交際を応援すると告げる。それは、今の沙也佳との人生を充実したものにしようとする元春なりの決意だった。また、翌日が澪の父の命日だと知った元春は、法事に行けなかったかつての自分を反省し、津山に法事の準備を手伝うようアドバイス。
そのため、元春は津山の残業を肩代わりすることになり、沙也佳に遅くなるとメールする。がっかりする沙也佳は、翌日こそ早く帰ってきて欲しいと頼む。
しかし、翌日も、監査後の飲み会で帰りが少し遅くなった元春は家路を急ぐも、道にしゃがみこむ澪を発見。元春が声をかけると、澪は泣き出す。澪の母、久恵(片平なぎさ)がいなくなってしまったというのだ。一日中、思い当たる場所をすべて探したが見つからず、途方に暮れる澪。沙也佳のことが気になりつつも、元春は久恵を一緒に捜すことに。そんな 元春を目撃した小池は「愚かなヤツ」と呟いた。
元春と澪は、ようやく久恵を見つけた。久恵は亡き夫と出会ったバスに1日中乗っていたらしい。澪は元春が捜索を手伝ってくれて心強かったと礼を言う。元春は、そんな存在は、いなくなった時に初めてわかることもあると口にする。すると澪は、心にしまった秘密の恋ではないかと尋ねてきた。
元春は真っ直ぐに澪の目を見て話し出す。その人の大切さは目の前にいなくなってから気づいて、もっと優しくしておけばよかったと後悔していると告白する元春。そして、その人に「本当にごめん」と謝りたかったと続ける。 もう会えることはないから心の中でその人の幸せを祈ると言い、元春は澪と別れた。澪は元春の懺悔に何かを感じ、去り行く背中を見つめていた。
元春が家に帰ると、沙也佳が待っていた。飲み会が長引いたと嘘をついてシャワーを浴びに行く元春。沙也佳が、元春が脱ぎっぱなしにしたスーツを片付けようとすると、スマートフォンが着信する。沙也佳が確認すると表示されていたのは澪の名前。思わず電話に出てると、知らぬ声が、泊まっていけば良かった、さらには、うちの婿さんの番号になぜあなたが出たのか、などと告げ一方的に切られてしまう。
それは、久恵が澪のスマートフォンからかけたものだった。しかし、事情を知らない沙也佳の疑念は深まる。スーツのポケットには、元春が澪と駐在所へ久恵の捜索願いを出しに行った時にもらった、警官の名刺もある。沙也佳は元春の車へ行き、ドライブレコーダーに記録された澪との会話を聞いてしまう。
元春がシャワーから出てくると、沙也佳は飲み会だと嘘をついて澪と会っていた、と元春をなじる。久恵の電話での物言いでは、澪の母親も公認の仲ではないかと激昂する沙也佳。元春は久恵の認知症を説明するが、沙也佳は納得しない。話があるという自分の頼みより、澪の久恵探しを優先させたことが許せないのだ。元春は必死に謝るも、沙也佳は家を飛び出す。
元春は、沙也佳を探して家を出たが、風呂上りで支度に時間がかかったため、沙也佳を見つけられない。その頃、沙也佳は上原と会い、バーで飲んでいた。
やがて、元春の留守中に帰宅した沙也佳は、酒に酔っていた。元春と澪の関係への疑念がおさまらない沙也佳は、以前、津山たちが話していたSNSの裏掲示板の話を思い出す。パソコンを開いた沙也佳はサイトにアクセスして、澪についての誹謗中傷を書き込んでしまう。