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火星深部に存在する岩石よりも重いマグマの正体は?-国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉で火星内部の謎に迫る-〔関西学院大学, 岡山大学, 島根大学, 愛媛大学, 海洋研究開発機構〕
国立大学法人岡山大学

関西学院大学と岡山大学、島根大学、愛媛大学、海洋研究開発機構の共同研究成果プレスリリースです。
2025(令和7)年 3月 5日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
2019年、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機InSightにより初めて火星の地震が観測され、火星内部を伝搬した地震波の解析から火星内部構造の理解が進みつつあります。その成果の一つとして、火星の中心をなす核とその上の岩石層であるマントルとの間にマグマの層が存在することが発見され、この深部マグマの理解が火星の形成・進化の理解に重要な鍵であると考えられています。特に、液体であるマグマが火星深部に重力的に安定に存在するためには、マグマの密度がマントルを構成する岩石の密度よりも重くなる必要がありますが、どのような組成のマグマであれば火星深部に重力的に安定に存在しうるかは謎でした。
関西学院大学理学部 河野義生教授、岡山大学惑星物質研究所 近藤望特任助教、島根大学材料エネルギー学部 尾原幸治教授、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター 桑原秀治特任講師、海洋研究開発機構高知コア研究所 中田亮一主任研究員、宇宙航空研究開発機構 小山千尋研究開発員、織田裕久主任研究開発員、石川毅彦教授、株式会社エイ・イー・エス 渡邊勇基主査らの研究グループは共同で研究を行い、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉を用いたマグマの実験により、これまで地上での実験では困難であったSiO2量が少なく、鉄に富むケイ酸塩組成のマグマの密度測定に成功しました。そして、実験結果を基に構築した密度モデルから、鉄に富むケイ酸塩マグマが火星マントルの岩石よりも高密度になり、火星深部の核-マントル境界に重力的に安定に存在しうることを示しました。
研究成果は。Springer Nature社が刊行する国際誌「Communications Earth & Environment」に2025年3月3日(日本時間)に掲載されました。
【本研究成果のポイント】
国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉を用いたマグマ実験により、これまで困難であった超高温下における鉄に富むケイ酸塩マグマの密度測定に成功しました。
鉄に富むケイ酸塩マグマは火星マントルの岩石よりも高密度になることを明らかにしました。
火星形成初期において存在したマグマの海(マグマオーシャン)が結晶化する中で、岩石よりも重いマグマが深部に沈み、火星深部の核-マントル境界において重力的に安定なケイ酸塩メルト層を形成した可能性があることを示しました。

【論文情報】
著者:Yoshio Kono†,*, Chihiro Koyama, Nozomi M. Kondo, Koji Ohara, Hideharu Kuwahara, Ryoichi Nakada, Yuki Watanabe, Hirohisa Oda, Takehiko Ishikawa
†筆頭著者;*責任著者
論文タイトル:Gravitational stability of iron-rich peridotite melt at Mars' core-mantle boundary
掲載ジャーナル:Communications Earth & Environment
DOI: https://doi.org/10.1038/s43247-025-02117-3
【特記事項】
本研究は日本学術振興会、科学研究費助成事業(科研費)(課題番号:22K18736, 23KK0065)の支援を受けて行われました。
【詳しい研究内容について】
火星深部に存在する岩石よりも重いマグマの正体は?-国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉で火星内部の謎に迫る-
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20250304-1.pdf

◆本件お問い合わせ先
<研究に関すること>
関西学院大学 理学部 物理宇宙学科 教授 河野 義生
Tel:079-565-7284
岡山大学惑星物質研究所 助教 近藤 望
Tel:0858-43-3746
島根大学 材料エネルギー学部 材料エネルギー学科 教授 尾原 幸治
Tel:0852-32-6655
愛媛大学 先端研究院 地球深部ダイナミクス研究センター 特任講師 桑原 秀治
TEL:089-927-8153
海洋研究開発機構 超先鋭研究開発部門 高知コア研究所 主任研究員 中田 亮一
Tel:088-878-2275
<広報に関すること>
学校法人関西学院 広報部 企画広報課(担当:中谷、和田)
Tel:0798-54-6873 FAX:0798-51-0912
岡山大学 総務・企画部 広報課
Tel:086-251-7292 FAX:086-251-7294
島根大学 企画部 企画広報課 広報グループ
Tel:0852-32-6603 FAX:0852-32-6630
愛媛大学 総務部 広報課
Tel:089-927-9022
海洋研究開発機構 海洋科学技術戦略部 報道室
Tel:045-778-5690
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 機器共用推進本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8745、086-251-8746
FAX:086-251-8748
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://fspp.kikibun.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://venture.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学統合報告書2024:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002801.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2025年1月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002800.000072793.html


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- 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id13987.html

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関西学院大学と岡山大学、島根大学、愛媛大学、海洋研究開発機構の共同研究成果プレスリリースです。
2025(令和7)年 3月 5日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
2019年、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機InSightにより初めて火星の地震が観測され、火星内部を伝搬した地震波の解析から火星内部構造の理解が進みつつあります。その成果の一つとして、火星の中心をなす核とその上の岩石層であるマントルとの間にマグマの層が存在することが発見され、この深部マグマの理解が火星の形成・進化の理解に重要な鍵であると考えられています。特に、液体であるマグマが火星深部に重力的に安定に存在するためには、マグマの密度がマントルを構成する岩石の密度よりも重くなる必要がありますが、どのような組成のマグマであれば火星深部に重力的に安定に存在しうるかは謎でした。
関西学院大学理学部 河野義生教授、岡山大学惑星物質研究所 近藤望特任助教、島根大学材料エネルギー学部 尾原幸治教授、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター 桑原秀治特任講師、海洋研究開発機構高知コア研究所 中田亮一主任研究員、宇宙航空研究開発機構 小山千尋研究開発員、織田裕久主任研究開発員、石川毅彦教授、株式会社エイ・イー・エス 渡邊勇基主査らの研究グループは共同で研究を行い、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉を用いたマグマの実験により、これまで地上での実験では困難であったSiO2量が少なく、鉄に富むケイ酸塩組成のマグマの密度測定に成功しました。そして、実験結果を基に構築した密度モデルから、鉄に富むケイ酸塩マグマが火星マントルの岩石よりも高密度になり、火星深部の核-マントル境界に重力的に安定に存在しうることを示しました。
研究成果は。Springer Nature社が刊行する国際誌「Communications Earth & Environment」に2025年3月3日(日本時間)に掲載されました。
【本研究成果のポイント】
国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉を用いたマグマ実験により、これまで困難であった超高温下における鉄に富むケイ酸塩マグマの密度測定に成功しました。
鉄に富むケイ酸塩マグマは火星マントルの岩石よりも高密度になることを明らかにしました。
火星形成初期において存在したマグマの海(マグマオーシャン)が結晶化する中で、岩石よりも重いマグマが深部に沈み、火星深部の核-マントル境界において重力的に安定なケイ酸塩メルト層を形成した可能性があることを示しました。

【論文情報】
著者:Yoshio Kono†,*, Chihiro Koyama, Nozomi M. Kondo, Koji Ohara, Hideharu Kuwahara, Ryoichi Nakada, Yuki Watanabe, Hirohisa Oda, Takehiko Ishikawa
†筆頭著者;*責任著者
論文タイトル:Gravitational stability of iron-rich peridotite melt at Mars' core-mantle boundary
掲載ジャーナル:Communications Earth & Environment
DOI: https://doi.org/10.1038/s43247-025-02117-3
【特記事項】
本研究は日本学術振興会、科学研究費助成事業(科研費)(課題番号:22K18736, 23KK0065)の支援を受けて行われました。
【詳しい研究内容について】
火星深部に存在する岩石よりも重いマグマの正体は?-国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟搭載の静電浮遊炉で火星内部の謎に迫る-
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20250304-1.pdf

◆本件お問い合わせ先
<研究に関すること>
関西学院大学 理学部 物理宇宙学科 教授 河野 義生
Tel:079-565-7284
岡山大学惑星物質研究所 助教 近藤 望
Tel:0858-43-3746
島根大学 材料エネルギー学部 材料エネルギー学科 教授 尾原 幸治
Tel:0852-32-6655
愛媛大学 先端研究院 地球深部ダイナミクス研究センター 特任講師 桑原 秀治
TEL:089-927-8153
海洋研究開発機構 超先鋭研究開発部門 高知コア研究所 主任研究員 中田 亮一
Tel:088-878-2275
<広報に関すること>
学校法人関西学院 広報部 企画広報課(担当:中谷、和田)
Tel:0798-54-6873 FAX:0798-51-0912
岡山大学 総務・企画部 広報課
Tel:086-251-7292 FAX:086-251-7294
島根大学 企画部 企画広報課 広報グループ
Tel:0852-32-6603 FAX:0852-32-6630
愛媛大学 総務部 広報課
Tel:089-927-9022
海洋研究開発機構 海洋科学技術戦略部 報道室
Tel:045-778-5690
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 機器共用推進本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8745、086-251-8746
FAX:086-251-8748
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://fspp.kikibun.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://venture.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学統合報告書2024:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002801.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2025年1月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002800.000072793.html


国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください
- 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id13987.html

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