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マキノ町から始まる自然と馬、人が共生する養老牧場へ。会社員から牧場経営への複業ストーリー

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「長時間放牧させて馬をいきいきとさせてあげたい」そこから始まった挑戦。滋賀県高島市にあるメタセコイア並木からほど近い自然豊かな場所に、養老牧場「Champs du verger」を建設しています。


犬飼崇乃(いぬかいたかの)さんは、乗馬クラブへの入会をきっかけに馬と触れ合うようになりました。そこで乗馬業界の現実を目の当たりにします。その経験から現在の養老牧場建設に至るまでの、経緯と今後についてお聞きしました。

乗馬クラブ、養老牧場でのつらい経験から、自ら養老牧場の経営者となって安心して馬が過ごせる環境をつくりたい



──馬との出会いを教えて下さい


京都で病院の事務をしていました。そんな中、趣味として乗馬クラブに入会したことが馬との出会うきっかけです。馬との時間が楽しくなっていく中で、乗馬技能認定3級を取得しました。その頃から「試合に出たいなら、馬を買いませんか」と、馬の購入を勧められたんです。それで馬を買うことに決めました。ただ、乗馬のために購入した馬は足の状態が悪かったんです。馬に対しての知識が少なかったこともあって、状態の悪い馬を勧められたのかもしれません。


乗馬クラブに通いながら、たまに馬に乗れるものの、馬の手入れに通うだけの日々が続きました。手入ればかりをして乗馬をしないわたしに対する視線が冷たくて辛かったのですが、馬との時間は楽しくて「乗ることが全てではない」と気づきました。馬たちがのびのびと過ごす姿を見ていると、わたし自身も幸せな気持ちになることに気づいたんです。


馬の幸せを最優先にすることの大切さを実感したことから、馬にとってより良い環境で過ごせることを目的にし、養老牧場へ行くことを決意しました。



──養老牧場について教えて下さい。また、移ってからはどんな変化がありましたか


養老牧場は、高齢や怪我などの理由から、競走や乗馬としての役割を果たせなくなった馬が余生を過ごすための牧場です。


養老牧場へ移った後も、毛並みに変化があったり、仙痛(発作的な内臓痛)を起こしたり、痩せたり、不安そうであったり・・・体調の変化の主な原因は、放牧時間が少ないことによるストレスや、食事の量が減らされていたり、冷えなど、適宜薄馬衣(馬用衣)を着せてもらえなかったり、運動や放牧が少ないことから来ていたと思います。そこで気付いた馬の状態から、自身の馬にとってより快適に過ごせる要望を出しましたが、断られたり頻繁に通うことを嫌がられたりもしました。

より良い環境が叶う養老牧場へ行きたいことから、多くの牧場を調べては移り、最終的には5箇所を渡り歩くことになってしまいました。それぞれの馬に合った対応が叶わないことを痛感し「馬と人が癒される場所を自分でつくりたい」という想いが、早い段階で芽生えていました。


──牧場建設地となった、高島市マキノ町とのご縁をお聞かせ下さい


養老牧場を建設するための土地探しをスタートしましたが、価格や環境の希望が叶う土地が直ぐには見つかりませんでした。そんな中、自然が豊かで以前から好きでもあった高島市に辿り着きました。 土地を探す際に市の職員さんや移住者支援の地元の方が、協力的に探してくださり、比較的広い土地が見つかりました。直ぐ裏には山があり、馬がゆったりと過ごせるすための牧場を営むには、最適な場所だと感じました。メタセコイア並木から徒歩圏内の場所になります。



──高島での馬との生活は、いかがですか


鹿が出てくることもあります。馬も最初は驚いていましたが、少しずつ慣れてきました。そして、マキノに来てからは放牧が8時間確保できるようになりました。預けていた頃はほとんどの時間を馬房に閉じ込められて過ごしていたので、とても良い環境を整えることが出来て嬉しいです。



わたしはひとりで作業をする時間がほとんどですが、近所に住む人たちの散歩コースになったり、自然の中で出会う虫たちにも癒やされたりしています。整備し過ぎないで、この土地の自然も大切にしていきたいと考えています。



──今現在の課題に感じていることはありますか


牧場にとって最適な地盤改良が難しかったり、厩舎の図面に誤りがあり予定していた広さが確保できなかったり、思っていた通りにいかないことがたくさんあります。それでも、手伝いにきてくれる方や移住して働いてくれる方も見つかっているので、進められています。




養老馬の受け入れだけではなく、自然と資源をつかった持続可能な果樹園づくりを目指して

──大切にしていることは何ですか


今ある自然との持続可能な共存です。養老馬の受け入れを段階的に増やし、最大8頭も目指しています。そこからでた馬糞を堆肥にし、販売。同じ敷地内に無農薬有機栽培の果樹を育てたいんです。馬の存在で癒やされる人たちが増えるだけでなく、人々の生活に役立つ循環を生み出します。これにより、持続可能な経営を実現し、地域に貢献できる牧場を築いていきたいです。


 

 

 








──それが、社名でもあるChamps du vergerなんですね


社名となっている「Champs du verger(シャン デュ ベルジェ)」は直訳すると「果樹園の畑(放牧地)」です。養老馬の牧場だけれど、馬だけでなく自然も含めて楽しんでいただける場をつくります。



──クラウドファンディングをされていますね


はい。クラウドファンディング(2025年1月18日終了)では、馬房(馬が住む部屋から)パドック(馬房についている小さな放牧地)を天候に関わらず自由に動き回れるように、屋根をつけて整備をしたいと考えています。それによって馬はいつでも外へ動き回ることができストレスのない生活ができるんです。部屋根付きパドックを全棟につけてあげたいです。


▼クラウドファンディング

https://camp-fire.jp/projects/798812/view?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show



【会社概要】

Champs du verger(シャン デュ ベルジェ)

代表:犬飼崇乃(いぬかいたかの)

住所:滋賀県高島市マキノ町辻387‐1

電話番号:09083784976 

URL:https://champs-due-verger.jimdosite.com/








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