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顧客満足度を超えた感動にこだわり続けるスーパーホテル育成プログラム ”スーパーホテル・接客グランプリ”の誕生秘話とその取り組みの裏側とは

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コロナ禍明け後の2023年、スーパーホテルは「J.D.パワー “ホテル宿泊客満足度No.1〈エコノミーホテル部門〉”」の9年連続受賞と、「JCSI (日本版顧客満足度指数) 調査 顧客満足度 No.1〈ビジネスホテル Standardクラス〉」をダブル受賞することができました。世界50カ国以上で顧客満足調査を行う国際的調査機関 J.D.パワーと日本最大級の顧客満足調査機関 サービス産業生産性協議会と、国内外の著名な第三者機関から顧客満足度業界No.1の評価を頂きました。


スーパーホテルは株式会社スーパーホテルが全国170店舗、海外1店舗を展開するビジネスホテルチェーンです。1996年の開業以来、「第二の我が家のようにくつろいでいただけるホテル」をコンセプトに、顧客満足を超えた感動をお客様に提供することにこだわり続けています。この思いを実現するため全国の店舗で働くフロントアテンダントに対して実施している様々な人材育成の取り組みの一つに、2012年から行っている社内接客コンテスト“スーパーホテル・接客グランプリ”があります。この取り組みはスーパーホテルの“日常の感動のおもてなし”の礎を築くものとして定着し、これらの活動の成果がJ.D.パワー9年連続受賞とJCSIの顧客満足度No.1のダブル受賞にも繋がっています。


このストーリーでは、“スーパーホテル・接客グランプリ”をどのような目的で立ち上げ、どの様な効果を上げてきているのか、経営品質本部CS推進課でスーパーホテル・接客グランプリを担当する草下綾香が誕生秘話とプロジェクトの裏側をご紹介します。


◆店舗数増加に伴う品質向上が課題に、接客レベルとフロントアテンダントのモチベーション向上を狙い“スーパーホテル・接客グランプリ”が誕生

1996年の開業以来、スーパーホテルは「第二の我が家のようにくつろいでいただけるホテル」をコンセプトに、顧客満足を超えた感動をお客様に提供することにこだわり続けています。しかし店舗数の増加に伴い、全国各店舗での接客レベル向上とその高位平準化を図ること、また各店舗の接客インストラクター育成やフロントアテンダントのモチベーション向上を図ることが喫緊の課題の一つとなりました。さらに競争の厳しいビジネスホテル業界で、顧客満足を超えた感動をお客様に提供することにより、他ホテルとの差別化によるブランド力強化も重要な課題となりました。


このような状況下、これら課題解決を目指すプロジェクトが2012年に始まりました。

プロジェクトは勤続年数、正社員、アルバイトに関係なく、アテンダント誰もが参加できる接客コンテストを立ち上げることでした。これはスーパーホテルで働くフロントスタッフの8割がアルバイトであり、彼らの接客スキル向上なしに顧客満足を超えた感動のおもてなしを提供できないと考えたからです。当時はショッピングセンター協会が全国のショッピングセンター出店の物販、飲食、サービス等のテナント企業の従業員向けの接客コンテストを実施していましたが、社内向けの接客コンテストを実施している企業はほとんどありませんでした。スーパーホテル全国店舗のフロントアテンダントNo.1を決定する大会に育てようとの思いを込め、”スーパーホテル・接客グランプリ”と名付けました。


2012年はトライアル大会の位置づけとして、参加店舗を本社社員スタッフで運営している直営6店舗に絞りました。各店舗より選抜メンバーを2名選出してもらい12名のアテンダントによる大会となりました。審査項目は1)自己紹介 2)客層別チェックイン対応 3)電話対応の3部門のプレゼンとロールプレイを行い、接客ロールプレイでは各出場者はお客様の名前、住所、宿泊内容、宿泊履歴などの情報を事前に確認し、制限時間内でチェックイン対応やお客様からの問い合わせ対応を行います。

会社幹部が審査を行い、個人総合点数トップ3名を金賞、銀賞、銅賞として表彰するとともに表彰金を支給、また店舗別の総合点1位を優秀店舗賞として表彰を行いました。さらに多くのアテンダントのモチベーションの向上を図るため、審査項目のいずれかで優れたアテンダントの特別個人表彰も行いました。


大会当日は各店舗から当日シフト者以外のアテンダントは応援に参加し、他店舗のアテンダントの接客ロールプレイを実際に見ることで自己の接客スキル向上に役立ててもらうとともに、次回以降の大会参加への意欲を引き出しました。さらに大会終了後には参加者全員による懇親会を設定し、普段は交流のない他店舗と意見交換を行うことにより、店舗間で切磋琢磨する風土作りの醸成や本社部門に対する意見収集も行いました。


◆開催当初は意義やメリットが伝わらず課題続出、年々深化を重ねて社員のおもてなし意識向上へ

各店舗や参加アテンダントからのポジティブな意見に手応えを感じるとともに、次年度からの全店舗展開に向けての課題についても多くのフィードバックがありました。


2013年の第一回大会は全店舗に対してエントリーを募集、地域ごとに予選大会を実施して勝ち抜いた上位者(10名~15名)が本大会に出場するスキームを導入しました。エントリーに関しては本社からの強制ではなく、あくまでも各店舗支配人やフロントアテンダントの意思によるエントリー制としました。この背景には、店舗により忙しさや支配人のアテンダント教育に対する考え方が異なるなどの店舗事情があり、接客グランプリの意義やメリットが伝わっていない店舗が多くあることも事実でした。大会へのエントリー数は2013年の第一回大会は25名でしたがその後徐々に増加し、2021年の第八回大会にはこれまでの最高数の67名がエントリーしました。接客グランプリの評判を聞き、参加する店舗数も毎年着実に増えてきました。

審査内容はその年ごとにテーマを設定し、基本接客スキルは勿論、独自コンセプトのアピール力、お客様とのコミュニケーション力、提案力などをポイント制で審査を行いました。

会社幹部以外に新たに外部接客講師の方々にも審査に参加頂くなど、より高いレベルで接客スキルを評価してもらう審査体制を整えるなどコンテスト内容を年々深化させていきました。また各店舗が接客グランプリに気軽に参加してもらえるように社内の広報活動や未参加店舗へのアプローチも行いました。


接客グランプリ立ち上げ3年目の2015年には目標のひとつであった「J.D.パワー “ホテル宿泊客満足度No.1〈エコノミーホテル部門〉」を受賞することができました。この受賞によりスーパーホテル全社員のおもてなしに対する意識がさらに高まったとともに、J.D.パワー 宿泊客満足度No.1連続受賞に貢献するという明確な目標もできました。


◆接客コンテストを重ねるごとに全体的な接客スキルが向上した結果、J.D.パワー    “ホテル宿泊客満足度No.1を9年連続受賞

このように様々な試行錯誤を繰り返しながら毎年の接客コンテストの大会を深化させることにより期待以上の効果が出てきました。


一点目は、コンテストを開催することでアテンダントの接客に対する具体的な目標設定が可能となり、日頃のセルフトレーニングの意識向上につながり、全体的な接客スキルが向上したこと。

二点目は、日々の業務の集大成として、自分たちの接客レベルが社内のどのレベルにあるかを具体的に把握することが可能となったこと。さらに店舗間で切磋琢磨する風土が醸成され、各店舗の接客レベル向上と高位平準化が図れるようになってきたこと。

三点目は、出場に向けて支配人、副支配人、同僚アテンダントなどのアテンダントのサポートにより、店舗として一致団結の風土が醸成されること。

さらに四点目は、接客グランプリに参加したアテンダントがいる店舗では彼らがインストラクターとなり新人アテンダントの教育担当としても機能すること、また新人アテンダントは先輩の姿を見ていつかは接客グランプリに参加してみたいという具体的な目標を設定するようになることです。このように接客グランプリはアテンダントのモチベーション向上を図ることができるコンテストとなりました。


そしてなによりも接客グランプリの最大の効果は、J.D.パワー “ホテル宿泊客満足度No.1を9年連続受賞の礎と原動力となっていることです。そして著名な第三者機関からの顧客満足度業界No.1の評価はスーパーホテルのブランド力強化に大きく貢献をしています。


◆グローバル化が進んだ2024年1月開催の第10回記念大会、外国人アテンダントが出場する多様性に富んだ大会に

2020年は新型コロナ感染症の影響により大会は中止となりましたが、コロナ禍明け以降最初の本格的な大会となった第10回の記念大会が2024年1月18日、大阪グランフロント内ナレッジシアターで開催されました。全国各店舗から選抜されたアテンダントがエントリー、各地予選を勝ち抜いた上位12名のアテンダントが本選大会に参加しました。

アテンダントのグローバル化が徐々に進む中、本選参加者の中には中国、ネパール、マレーシアの3名の外国人と男性アテンダントが1名出場するという多様性に富んだ大会となりました。大会当日はスーパーホテル本社社員や各店舗からの応援団を含め約90名が参加する久しぶりに賑やかな大会となりました。

第十回大会の審査内容は、自店舗のご当地PRを行う“スピーチ部門”と、チェックイン時や滞在中のお客様からの問い合わせに対する接客ロールプレイを行う“チェックイン部門”の2つの部門で、審査は経営幹部7名と外部講師5名により行われました。審査の結果、第十回大会の接客グランプリ金賞はスーパーホテルPremier東京駅八重洲中央口の神明真奈美さんが受賞しました。


◆第10回大会 金賞受賞 神明 真奈美さん(スーパーホテルPremier東京駅八重洲中央口店舗)インタビュー

第10回大会金賞受賞者の神明 真奈美さんに大会終了後インタビューを行いました。

Q)接客グランプリに挑戦した理由は?

入社当時、先輩がグランプリに出場していたことがすごく記憶に残っていて憧れていました。しかし当時は夜勤担当だった自分には縁遠いものと思っていました。朝の時間帯に勤務シフト後も息子がいるので出場できないと自分で決めつけていましたが、副支配人から声をかけて頂いたことや、皆さんにも理解いただき挑戦することにしました。


Q)接客グランプリ出場に向けての準備段階でのエピソードはありますか?

支配人、副支配人や先輩アテンダントが仕事の合間をみて大会に向けた練習に付き合ってくれました。入社当時は支配人と話す機会があまりなかったのですが、支配人からのアドバイスは私にとって非常に新鮮で「お客様にこうやって対応するんだな」と思うことが多くあり勉強になりました。また副支配人は緊張を解すのがたいへん上手な方で、私の性格や特性を分かった上でアドバイスをくださいました。

接客グランプリに挑戦しながら後輩の研修対応することが多かったので、いろんな側面からお客様への対応方法を冷静に考えることができるようになりました。また今回の取り組みを通じて店舗スタッフ間の絆が深まったと思います。


Q)接客グランプリ出場後ご自身の変化や周りの反応は如何でしたか?

立居振舞などの細かな所作をより気にするようになりました。お客様のチェックイン時だけでなく、自分がロビー係をしているときに他のスタッフの接客力底上げにつながるよう、気になったことを後で本人に伝えたり、実際の接客を見て学んでもらえるように自分も積極的にお客様と会話をするように心がけています。店舗のアテンダント全員で多くを吸収し、試行しながらチェックイン業務の品質向上に向けて頑張っています。

接客グランプリ出場が決まった後は家族も応援してくれ、家族の協力もあり本選に出場することができました。息子に授賞式の写真を見せると「ママ、頑張ったね」と言ってくれたのがすごく嬉しく日々のやる気に繋がっています。


神明さんを指導したスーパーホテル東京駅八重洲中央口店舗支配人の幸田さんは、「神明さんは接客グランプリ出場前からもパワフルで、お客様に対して親身で「第二の我が家」を感じて頂ける接客を体現してくれていて非常に頼もしい存在でした。金賞受賞後は八重洲中央口代表からスーパーホテル代表になり、今まで以上に接客に対しての意識に磨きがかかり、日々お客様へのおもてなしを実行し、日常の感動を届けてくださっています。現在は毎日後輩育成で頭を抱えている様子ですが、是非二人目の金賞受賞者の育成に励んで頂きたいと思います。またお母さんとして、育児も仕事も輝き続けてください。」と述べました。

スーパーホテルでは2024年の「J.D.パワー “ホテル宿泊客満足度No.1〈エコノミーホテル部門〉」の10年連続受賞と、「JCSI (日本版顧客満足度指数) 調査 顧客満足度 No.1〈ビジネスホテル Standardクラス〉」の連続ダブル受賞を目指し、第11回大会スーパーホテル・接客グランプリへの開催準備が始まったところです。

今後も”スーパーホテル・接客グランプリ”を深化、継続開催することで、全店舗で顧客満足を超えた感動のおもてなしをお客様に提供するホテルを目指して参ります。


スーパーホテル 公式WEBサイト:https://www.superhotel.co.jp/




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