<コラム>『推しの王子様』第9話
いやぁー、素晴らしい最終回でしたねッ!?(違う)
もう、ホントにホント、素晴らしい、最終回でしたねッッ!!??(違うから)
4回目のCM明けでしょうか?泉美(比嘉愛未)とミッチー(ディーン・フジオカ)が、泉美宅にて、二人っきりで、“ラブペガ制作ノート”を引っ張り出し、思い出にふける…二人の関係性の深さを改めて知る…のと共に、“ラブペガ”の知られざる歴史を垣間見ることができた…あの、とっても素敵なシーンにて、二人と一緒に、視聴者全員も、浄化される、癒されるわー…って時間過ごしてた次の瞬間、久々の登場過ぎてちょっと笑っちゃった、ミッチーの得意技“コイントス”!!が、あまりにも久々だったもんだから、「今、それじゃない…」と言わんばかりに、かなりマジな目で、だけどしっとり、それを制す泉美…。手と手が触れあう…、時計の針音だけが響く…、静寂…、二人のバックショット…、見つめ合う二人…、ミッチーワンショット…、泉美ワンショット…、時計の針…、カチ!…カチ!!…カチ!!!…カチ!!!!…、うん!今ーーーーーーーーー!!!!!!!!ミッチー、今ーーーーーーーーーー!!!!(え?何が?って??そんなの。キッスに決まってんだろ!!キッスのタイミングはまさに今!!だって、そもそも、そこ、泉美の家なんだぜ?そこで、二人しか知り得ない思い出にふけってんだぜ?二人だけの時間、誰にも邪魔できない時間、過ごしてん、だぜ?だからこそ!だからこそ!!キッスのタイミングは)今ーーーーーーーーーー!!!!!!!って、こちとら画面に向かって絶叫してたっつのに、こっちがただただ興奮するばかりで、結局、キッス、なし!!!!!…ってもう…、あん時はさ、さすがのおディーンのフジオカさまでもさ、いや、ミッチーといえどもさ、説教部屋連れてくとこだったよね…。
っていう、勝手な、こっち側の無駄な抵抗…。知ってか知らずか、マジで素人(=僕)なめんなよ!!な展開が大ラスに待っている…っていうね。そういうハイライトは、ちゃーんと最後の最後に、これ以上ないとこで、待っている…っていうね。もうここどこ?みたいな美しいロケーションで(おそらくトレヴィの泉の付近。…違う)、おディーンのフジオカさまがスッとそこにお立ちになっていることにより、背景が、ピントが、クラクラしちゃって、ぼやけちゃって、幻想的な空間となり、ただただ美しく、Uruさんの「Love Song」もこれでもかって映えまくっちゃったりなんかして、加えて二人が、美男美女過ぎるもんで、まぶしすぎるもんで、庶民のわたくし如きが、この画面を、拝んで、よろしいんですか???とお伺いを立てたくなるほど、尊すぎる、THEビューティフル、ラブ、キッス!!!!!
いやー、もう、ホントに、素晴らしい最終回でしたねッ!?(違うっつの)
いやだって、その、THEビューティフル・ラブ・キッスを、「最終回」として、こっちが勝手に決着つけて、気持ち収めないと、どうしてもよぎってしまうんだよね…。“そんなわけないよね感”…。あの二人のキッスの、あの流れは、ものすごく納得だし、丁寧だし、待ち望んでたし、何よりもビューティフル!!!で、しっくりくる…んだけど、ちょっと引いて考えると…、ドラマの展開として、未来のこと考えちゃうと、え?これで…いいんだっけ?って、なってしまう、しっくりこないじゃん!!!という、大いなる矛盾。だから、それを、どうにか、無理矢理にでも、納得させたい…。だからこそ、今回、あのシーンをラストに、最終回…ってことに、してくれやしませんかね????
だって、だって、だってさー(しつこい)。ここで、この9話の段階で、ヒロインが、最初に思いを寄せた相手…じゃない方、おディーンのフジオカさまが…、“じゃない方”・・・ぅぅぅぅぅ(自分で書いといて泣いてる)と、キッスするって、それって、要するに、恋愛ドラマにおける、ある意味、後半盛り上げ要因の、ワンクッションキッス、じゃないですか!?ワンクッション、キッス、ってこと、じゃないですかぁぁぁぁぁ?!??!?(ワンクッションキッスってなんやねん)うん…。そうだね…。遠回しじゃなく、勇気を振り絞って、言うね…。それは、つまり、“む・す・ば・れ・な・い”ってことやないですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!(号泣)おディーンのフジオカさまが、またしても、今後、どっかで、悲しい思い、するってことやないですかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(妄想すごい)だから、だからね?最終回…ってことにしてくれやしませんかね????(揉み手)
っというわけで、そりゃ無理な話ってことで(あきらめ早い)。今回もついついミッチー目線で取り乱してしまいましたが、ここへ来て思うのは、このドラマの、キャラクター造形の素晴らしさですよね。だって、航(渡邊圭祐)はあんなに泉美のことが好きだった…はずで、いずれ最終的にはそうなるであろう余地も残しながら、杏奈ちゃん(白石聖)と現状カップリングされ、並んでる…その二人を見ると、そっちもそっちであまりにもお似合いのカップル…ではあるんだけど、やっぱりどこか満たされない…っていうのもひしひし伝わる…。
一方、ミッチーもミッチーで、ようやく念願の泉美と結ばれた!!わけだけど、どこかやっぱり、違う…。どこがどう違うかは、はっきりはしないんだけど、なんとなく違和感も残してて、それって、つまりは、その繊細なキャラ造形によって、泉美がどっちに傾くのか?全然読めない…美しいラブストーリーでありながら、実にスリリングな展開にもしているよね…。そこ、あんまりうまくいってないと、主要カップル以外の描写は、なわけねーだろ、時間の無駄、茶番見せんな、早く!くっつけや!!って(口悪い)、イライラヤキモキしちゃうんだけど(うん、まあ、そういうドラマも…大好物!どっちやねん)このドラマにおける三角・四角関係の形成はホントに絶妙。だって、先週の、あんなに悲しかったミッチーの告白から、まさかこんな素直に、結ばれるって思わないじゃないですか。で、それで、そんなに素直に結ばれるってことは…?…この幸せ…怖い…絶対壊れる…じゃないですか?(妄想)
でもって、今回の“ラブペガ・サ終”のくだりも実に丁寧。普通、あんな陰謀=悪い船越英一郎=水嶋社長の会社に、騙されてるでもなく、純粋に、社長としての理念を失わず、泉美の人間性も損ねないまま、あんな陰謀(もっかい言う)に導かれる…ってないじゃん。
しかも、航の、純粋な改善提案書、をもってしても、あんな陰謀(何回言うねん)に突入していく…ってさ…ないじゃん。すごい深み展開じゃん!!…だって、航の改善提案書で、それのみで、あんな陰謀を一点突破されたら、僕、ちょっと萎えてたもんね。だけど、ちゃんと、なぜ泉美はその道を選んだのか?全く違和感なく、誰のキャラも破綻させず、あんな陰謀へ…。(しつこい)
っとまぁ、一回、別の話でクッションできたので、ミッチーの話に戻すけど(いい加減にしろ)、今回の、MVPは、やっぱり、先週ポッと出てきて、今週フルネームが明かされた、“安藤佳彦”(平原テツ )よな!!あいつ、マジで、何者やねん!!(友人らしい)先週の「お前がペガサスインクにいる意味ってなんだよ!」からの、今週、「お前は日高泉美の腰ぎんちゃくじゃない!」からの、「お前の映画の主人公たちはな、みーんな本音言わないんだよな。それがかっこいいと思ってる節があんだよ。あれ、全部お前」って、百発百中!!!!クリティカルヒット!!!!!!あまりにも的を射すぎ!!図星すぎるやろーーーー!!…なんだけど、そんな安藤佳彦という存在のおかげで、ミッチーに立ち込める心配、不穏、揺らぎを、実に見事に形成させたよね…。なんつーか、泉美とミッチーって、距離感を間違えると、お互い成長できないんじゃ?と思わせる…っていうか…、それをポッと出の?安藤が?教えてくれた??っつーか??(偉そうに)。ま、だけど、リアルな友達としては、俺、安藤佳彦、無理だわ…(知らんがな)。だって、あまりにも無自覚に、土足で、THE図星なこと、言うんだぜ?あんなこと言われたら、俺、立ち直れないわ…。だけど、ミッチー、安藤佳彦の誘いに対して、開口一番、間髪入れずに、「すまん!断る!!」っていう、清々しさ!!!ホント、ミッチー、最高だぜ!!!
で、さっきの“無自覚”で思い出したけど、ミッチーの“無自覚”として、ちょっと心配になっちゃったのが、アリス(瀬戸利樹)よな。泉美に告白したことをわざわざアリスに報告…の時点で、僕のメンタル、崩壊しそうだったのに、「気持ちを受け取ってもらえるっていいことだな」とか、言っちゃう?!ミッチー、言っちゃうよねーーーー?????アリス、もう取り繕うのに必死で、心折れる寸前だったやん!!うん、まあ、だけど、そんな、鈍感ミッチーのこと、アリスも…、俺も…、好きなんだぜ!!(どないやねん)
で、今回があまりにも美しすぎる最終回だったせいで(最終回じゃないからね?)、いよいよホントにラブの行方がどうなるのか?結末は粗方想像つくとこにあるとしても、その道筋がどうなっていくのか?ホントに読めなくなって参りました!!まだまだこの先あるから、覚悟しつつ、時に現実逃避しつつ、見守るっきゃないよね!!!
で、これでホントに最後。これまで全無視だった織野くん(谷恭輔)だけど、彼の企画書「オリあみ~お前は俺だけを編めばいい~」が気になりすぎる。“ニット帽の繊維がイケメン”ってどういうこと?繊維一つひとつがイケメン?メデューサ的な?途中披露された企画書左上の「編み物×擬人化」っていう文字だけでこちとらパニックなのに、その企画書の背景がやたら不穏な絵柄ってのと、タイトル文字の、“あみ”の“あ”の字だけ赤くされてて、なぜ…?なぜ…、そこだけ、赤?…とか、考えだすと夜も眠れない。
text by 大石庸平(テレビ視聴しつ 室長)
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