【眼福♡男子】Vol.24金子大地 役者としてのこだわり「何に対しても面白がれる姿勢を持っていたい」
7月31日(金)公開「君が世界のはじまり」
7月31日(金)より公開の映画「君が世界のはじまり」。大阪のとある町に住む高校生たちの思春期ならではの複雑な心情を描く物語で、金子大地(かねこ・だいち)は東京から転校してきた伊尾を演じる。
自分の居場所はここではない、と思いながら、そのどうしようもない感情を埋めるように、父親の再婚相手や、同級生の純(片山友希)と体を重ねていく伊尾というキャラクターを、金子は自身の経験も踏まえて、共感して演じることができたという。
この作品から感じたことや、最近、プライベートで“はじまり”を経験したことなどを語ってもらった。
この記事の写真をもっと見る(全16枚)
以前に違う世界を持っていて、それを知っているからこそ、新しい環境での生きづらさを感じてしまう
――今作への出演が決まったときの気持ちを教えてください。
伊尾を演じられるのは嬉しいな、と思いました。キャラクターとして共感できるところもありましたし、あと僕は関西弁を話せないので、それもふまえて伊尾しかないな、とも思いました(笑)。
――今回、伊尾以外は全員関西弁を話しますからね。金子さんは伊尾をどんな人だと思いましたか?
高校生という若さで父親の再婚相手と男女の関係になったり、周りを客観視できていたり、大人だな、と思うところもありつつ、客観視できるからこそ視野が狭くなってしまうこともあって、すごく繊細な人だと思いました。周りにいる人たちの気持ちを必要以上に考えている人だな、と。
――そんな伊尾のどの部分に共感できると思ったのですか?
どこか諦めているようなところ。それって僕らの世代には共通してある感覚のような気がしています。振り返ってみても、わかりやすくヤンキーとか不良と呼ばれるような感情を爆発させている人って周りにいなかったですし。
あとは、伊尾は東京から大阪に引っ越してきて、東京に戻りたいと思っているんですが、僕自身、北海道から東京に出てきているので、そういうところでわかる感情もあって。以前に違う世界を持っていて、それを知っているからこそ、新しい環境での生きづらさを感じてしまうこととか。
――そういう感情は10代後半から20代の辺りに、ある意味、誰もが経験することでもありますよね。住む環境が変わるとか、学生から社会人になるとか、という変化が多い時期ですから。
そうなんです。なので僕自身の高校時代と伊尾をつなげることは難しかったんですが、高校を卒業してからの経験とつながる部分は多かったです。
――演じる上で大切にしていたことはありますか?
本当の自分は誰にも見せない、でも、それがバレてしまっているというようなところです。だから、大人っぽく見えて、すごく幼い部分も見えている。純(片山友希)を振り回しているようで、実は振り回されているとか。そういう面を見せられたら、キャラクターとして表と裏がはっきりして、面白くなるんじゃないかと思っていました。
想像させるのも映画の面白さ
――今作は原作者であるふくだももこさんが、監督も務めています。演出で印象に残っていることはありますか?
ふくださんはとにかくお芝居が好きで、映像がすごく好きという印象です。だからこそ、こうしたい、という思い描いている画がはっきりしているので、とにかくたくさん段取りをしました。今まであんなに段取りをしたことはなかったので、自分の中で経験したことのない新しい発見もありましたね。
原作も書かれているので、演じている僕ら以上に伊尾の気持ちだったり、縁(松本穂香)の思いだったりをわかっていらっしゃるんですけど、心情を見せるのと同じくらい画にこだわられることもあって。映画だからこそ引き立つ撮り方をされるというか。見る側にキャラクターの心を想像させるような撮り方をされているところがありますね。
――ふくださんと伊尾のキャラクターについて話し合ったことはありましたか?
基本的には僕が考えた伊尾像で演じさせていただきました。ただ、段取りをしっかり行なうので、このセリフが終わったタイミングでこっちに動いてほしいとか、細かい動きの演出はありました。
――純役の片山さんと一緒のシーンが多かったと思いますが、コミュニケーションはどのように取っていましたか?
お互いに人見知りだったので最初は全然話せなくて(苦笑)。でも何かきっかけがあったわけではないんですが、時間が経つにつれて徐々に話せるようになりました。片山さんはお芝居に対してもそうですが、すべてに対して意識が高くて。いい意味で負けず嫌いで、こだわりが強いところが魅力的だなと思いました。
一緒に演じていて、表情だったり、セリフの言い方だったり、目と目が合ったときに感じるものだったり、そういうところから感じる強さがあるんです。だからこそ、結果的に伊尾が純に振り回されているような雰囲気にもつなげられたんじゃないかと思います。
――金子さん自身がこの作品を通して感じたものを教えてください。
そんな簡単に人の気持ちなんてわからないよな、と思いました(笑)。例えば、岡田(甲斐翔真)はこの映画のキャラクターの中で一番普通で、悩みもないように見えるけど、描かれていないだけで、もしかしたらすごいものを抱えているかもしれない。高校生の頃って、悩みがあってもなるべく隠したいってゆう気持ちがあると思うので。
ショッピングモールでのシーンで、岡田が感情を爆発させてドラムを思いっきり蹴っているのを見たら、「岡田もそれなりに何かがあるんだ」と思えてきて。そういうところを見ると、やっぱり簡単に人の気持ちってわからないなと思いましたね。
――映画もそうですし、エンターテインメントは、そういう普通に生活していたら見えない人の裏側の感情を見せることができるから面白いですよね。
そうですね。岡田は映画の中でも裏側を見せないキャラクターだったけど、実は何か抱えている気がしませんか? もしそうだったらすごくかわいそうなキャラクターですよね。翔真の本当に悩みなんてないのか、それとも実は何か悩みがあるのか、どっちとも取れる絶妙なお芝居もあって、そういう勝手な想像をしてしまいました。けど、そうやって想像させるのも映画の面白さですよね。
サウナで“整う”のはじまりを経験
――タイトルの「君が世界のはじまり」にちなんで、金子さんが最近“はじまり”を経験したものがあれば教えてください。
最近、サウナにハマって、いわゆる“整う”のはじまりを経験しました。実は僕、自粛期間中に10kg太ってしまったんです。今はだいぶ戻しましたが…(笑)。撮影を中断していた作品もあって、同じ体形に戻さないといけなかったので、とにかく汗をかくために行きました。
もともとサウナは大嫌いだったんです。何で熱いのを我慢しないといけないんだ、って。でも、太ったぶん痩せないといけないし、運動もあまり好きではないし、ということで仕方なく始めたんですが、行ってみたら「こんなに気分が良くなってしまっていいの?」って思うようになって。
ただ、入り方を知らなかったので、最初は休憩を挟まずに3セットやってしまって。本当はサウナ、水風呂、休憩を1セットにして繰り返すのですが、10分サウナに入って、水風呂、すぐにまた8分サウナで、水風呂というような感じで連続して3セットしたら、すぐに“整う”が来ました(笑)。あれは初めての経験でしたね。でも、この方法は危ないと思うので、今は1セット目からちゃんと休憩を入れています。
――しかし、10kgも太るとは…(笑)。自粛期間中は何をしていたのですか?
基本的に音楽を聴いたり、映画を観たり、本を読んだりしていたんですが、振り返るとずっと食べていました(笑)。料理もたまにはするようになりました。この期間に少し身体を大きくして、面影がないくらいに変わってみたいな、とも思ったんですけど、中断していた撮影があったので、さすがに10kgも太ったらいけないなと気付きました(笑)。意外と太りやすい体質だったんだと知りましたね。
――そんな金子さんが今“眼福”しているものは何ですか?
実家で飼っている愛犬の写真です。名前はソラっていうんですけど、赤ちゃんのときの写真はもう(声のトーンが上がって)「かわいいー!」ってなります(笑)。今は大きくなって、“ザ・柴犬”という感じになりましたが、今も可愛いです。
僕が東京に来てからは、親があまり怒らないので、よく悪いことをするらしく。僕の言うことはよくきいてくれるんですけどね。最近は愛犬に会いたくて実家に帰っています(笑)。
――最後に、金子さんが仕事をする上で心がけていることを教えてください。
常に面白い作品をつくりたいという気持ちはあります。あとは、どんな仕事でも一生懸命やる、というのはまず根底にあるんですが、その上で、何に対しても面白がれる姿勢を持っていたいと思います。物事って自分でつまらないと思ってしまったら、どんなことでもつまらなくなってしまうと思うんですよね。
それから、本当に面白いエンターテインメントって、本質もきちんと捉えていながら、かつ面白いものだと思うんです。だから僕自身も役者として、本質を捉えながらも面白くありたいなと思っています。
撮影:山口真由子
<「君が世界のはじまり」 ストーリー>
大阪の端っこのとある町。深夜の住宅地で、中年の男が殺害される。犯人は高校生だった。
この町の高校2年生の縁(ゆかり/松本穂香)は、彼氏をころころ変え、縁を“えん”と呼ぶ親友の琴子(中田青渚)と退屈な日々ながら、いつも一緒に過ごしていた。だが、琴子がサッカー部の業平(小室ぺい)に一目惚れしたことで、2人は徐々にすれ違うようになっていく。
同じ高校に通う純(片山友希)は、母が家を出ていったことを無視し続ける父親に不満を抱え、放課後、ショッピングモールで時間をつぶす。ブルーハーツを聴きながらふと通りかかった屋上で、東京から転校してきた伊尾(金子大地)と遭遇し、求めるものもわからぬまま体を重ねるようになる。
偶然、業平の秘密を知るえん。それをきっかけに急接近した2人を見て見ぬふりをする琴子。琴子に思いを寄せる、サッカー部キャプテンの岡田(甲斐翔真)。思いの捌け口を見つけられない純。田舎に閉じ込められた自分と義母を重ねる伊尾。
そんなある朝、父親殺しの犯人が逮捕される。
2020年7月31日よりテアトル新宿ほか全国ロードショー
©2020『君が世界のはじまり』製作委員会
最新情報は、映画「君が世界のはじまり」公式サイトまで。

主題歌を歌うBUDDiiSが原作漫画とのコラボレーションMVを公開!名シーンをふんだんに使用『秘密~THE TOP SECRET~』
2025年03月10日 |
12:00

第7話では伊武雅刀が復讐の鬼に!千堂外務大臣(生瀬勝久)とセリフの応酬「がっぷり渡り合いました」『秘密~THE TOP SECRET~』
2025年03月10日 |
08:00

千堂外務大臣(生瀬勝久)の娘が誘拐された!薪(板垣李光人)と青木(中島裕翔)は救出に向けて捜査するが…『秘密』第7話予告
2025年03月10日 |
08:00

ヘイテツが俳優デビュー&香取慎吾と共演!2024年秋、香取らが参加するCULENに合流「これだけ長い時間、ご一緒するのは初めて」
2025年03月10日 |
06:30

雪(清野菜名)は姉・小夏(蓮佛美沙子)から25年前の火事の真相を聞く!司令課では不具合が発生し…『119エマージェンシーコール』第8話予告
2025年03月10日 |
05:00

「私の悩みも聞いて~」中島裕翔がスタッフを気遣い優しく声をかける動画に「うらやましい!」の声『秘密~THE TOP SECRET~』
2025年03月09日 |
20:00