フジテレビ井上清華アナが本人役でドラマ初出演を果たした。本人役とはいえ、ドラマ制作チームによる撮影、いつもと違うカメラ目線の表情作りまで…。「フジテレビの採用試験と同じくらい怖かった」という舞台裏とは?撮影後井上アナを直撃した!

その作品とは、『めざましテレビ』が、1994年の番組開始以来初めて挑戦するめざましドラマ(略して“めざドラ”)『めぐる。』で、12月6日~17日に番組内で放送される。番組テーマソングであるYOASOBIの「もう少しだけ」と共に紡ぐ約2分半のオムニバスストーリーで、見ず知らずの4人が、ある朝『めざましテレビ』の占いを見たことで「いつもはしないこと」に挑戦するというもの。主演の井ノ原快彦ほか、三田佳子、白洲迅、福本莉子、井上祐貴、安井順平、岡部たかし、杏花、横山めぐみ、利重剛、津嘉山正種らが出演する。

<めざまし連続ドラマ『めぐる。』の放送が決定!YOASOBI「もう少しだけ」原作を題材に、井ノ原快彦主演でドラマ化>

メイクさんに前髪を直されうれしさ半分…

井上アナは“『めざましテレビ』のメインキャスター”という本人役で参加した。11月下旬、この日はスタジオで井上が原稿を読むシーンの撮影日だった。放送が終わると同時にドラマの制作スタッフがスタジオに入り、撮影が始まった。リハーサルで入念に動きを確認すると、メイク担当者が井上アナの前髪のスタイリングを随時直していく。三宅正治アナから「女優だな~」といじられながらも、井上アナは「いつも自分で直すから新鮮です!」と、うれしさ半分、緊張半分という様子だった。

このドラマでは、普段の放送ではやらない“カメラ目線で占いを読む”シーンを撮影した。監督から、視聴者に語りかけるように目線を作るよう指導が入り、最終的に井上アナの感情を込めた目力が完成した。しかし占いの原稿を読む際にかんでしまい、三宅アナから「いつものことだから」とまたまたツッコまれる場面も。

軽部真一アナのアドリブにタジタジ「いつもそんなこと言ってくれないじゃないですか!」

生田竜聖アナは、映画「土竜の唄FINAL」にて撮影された経験があるので「いつも通りで大丈夫だから」とエールを送ったが、軽部真一アナはそんな優しさを見せることはなく、いきなり本番でアドリブをぶち込んできた。井上アナが占いの原稿を読み上げたところで、親指を立て「グッジョブ!」とアクションを。井上アナは「いつもそんなこと言ってくれないじゃないですかー!」とタジタジになり、現場は笑いに包まれた。

演技をするのは、中学校時代の学芸会以来!という井上アナの奮闘ぶりに注目だ。

<井上清華アナ インタビュー>

――ドラマ出演の話を聞いたときの感想は?

プロデューサーから最初聞いた時、「え?ドラマ?どういうこと?」という感じで理解できない状況でした。ちょっと映るくらいかなと思ったので「もちろんです」と言ったけれど、ふたを開けてみると「あ、これは演技だ」となってびっくりしました。

――演じてみてどうでしたか?

やっぱり難しかったですね。このドラマの出演者にインタビューをしたときに「とにかくセリフを覚えて行くこと、分からないときは監督が教えてくれるから」とアドバイスをいただいていたので、セリフだけは完璧にして臨みました。でも、いざ現場で撮影がスタートすると「無理だー」と(笑)。当たり前ですがスタジオはしーんとしていて、緊張してしまい、フジテレビの採用試験に行くときに“怖いな”と思ったのと同じような感覚になりましたね。監督が1から教えてくださってなんとかやりきれたと思います。

――一番難しかったシーンは?

音声さんにマイクを持って行って自分の気持ちを話すシーンでした。他のシーンにはない感情のキャッチボールがすごく難しくて、わざとらしくならないように気を使いました。共演の女優さんがリードしてくださったのですが、自分の演技がセリフっぽくなりすぎている気がしたので、監督とも話し合って直したり、言い方を綿密に教えてもらったりしました。

――軽部アナのアドリブに驚いていましたね?

そうなんです。もうびっくりして!(笑)普段占いのコーナーが終わると「お疲れ様でした」と言ってみんな去って行くのですが、そのシーンで軽部さんが「良かったよ!グッジョブ」みたいな動作を入れてきて「1度も言ったことないじゃないですかー!」とその後もしつこく話していたら、おととい「オンエア良かったよ」と声をかけてくれて。軽部さんはさすがですよ、こうやって爪跡を残していくんです(笑)

主演・井ノ原快彦からの差し入れかみしめ…


――ドラマの現場ならではのエピソードを教えてください。

主演の井ノ原快彦さんと一緒のシーンはなかったのですが、私がクランクアップする日に…「クランクアップ」という言葉を使うなんて、慣れないです!(笑)そのクランクアップの日に、井ノ原さんはすでに撮影を終えていらしたにも関わらず、現場にパンを差し入れてくださったんです。井ノ原さんの優しさそのものだなと思って、終わってからかみしめながらいただきました。


――視聴者の皆さんにメッセージを!

最初「無理だ」と思いましたが、終わってみたらすごく楽しかったです。それは共演者やスタッフの皆さんが優しく、楽しく撮影させていただいたおかげです。『めざましテレビ』としての初の取り組みである連ドラに携われたことは大きかったと思います。今回私は「実際にこういうことを普段しているな」というそのままを演じています。私に限らず皆さんそれぞれの年代で「こういうことあるな」という場面がドラマに出てくると思います。皆さんがこの1年半で感じたことと重なる部分がきっと1つはあるはずです。世の中の移り変わりと共に、占いというアイテムを通して1つの出来事がめぐっていくという温かさを感じ取ってもらえたらうれしいです。