草刈正雄が初の書き下ろしとなるエッセイ「ありがとう!僕の役者人生を語ろう」を7月16日(木)に発売した。
資生堂のCM「MG5」の鮮烈デビューから、知られざるどん底時代、大河ドラマ『真田丸』での再ブレイク、連続テレビ小説『なつぞら』のエピソードなど、芸能生活50年のすべてを、ありのままに綴った貴重な1冊となっている。
以下、本書からの抜粋で紹介する。
《どん底の日々》 主役から二番手、三番手、…….カメラが自分の正面で止まらない
「これまで主役をやらせていただいたのが、二番手になり三番手になり、四番手、五番手に下がっていく…。 撮影のときに、今まで向こうからスーッと寄ってきて自分の正面で 止まっていたカメラが、スッと横に逸れてピントが別のところに合うのです。それを肌で感じるのは、さすがにつらいものがありました」(本書「CHAPTER2 転機」より)
《ありのままの今》 僕は、普通のオジさん。「草刈正雄」のギャップを楽しんでほしい。
「17歳でこの世界に入ってから、早いもので半世紀が経ちました。この年齢から、こんなふうに人生が展開していくなんて、若い頃は夢にも思いませんでした。壁にぶつかったり、つまずいたり、そんなボコボコだらけの人生でしたが、そのときのデコボコあっての今だなぁと、しみじみ思うのです。芸能生活50年という節目を迎えて、今回改めて、僕と出会ってくださった方々一人ひとりへの感謝の思いをこめて、これまで歩んできた道を振り返ってみようと思いました。こんな僕のささやかな体験でも、読んでくださった方の明日を生きる力に少しでもなれたなら、こんなに嬉しいことはありません」(本書「はじめに」より抜粋)
■著者:草刈 正雄(くさかり まさお)
1952年9月5日、福岡県小倉市(現・北九州市小倉北区)生まれ。69年デビュー。70年資生堂化粧品MG5のCMで一躍人気を集め、以後、俳優としても活動開始。74年映画「卑弥呼」で映画デビュー。以降、「沖田総司」「復活の日」「汚れた英雄」など話題作に出演するほか、テレビドラマ、舞台でも幅広く活躍。2016年に出演したNHK大河ドラマ『真田丸』の真田昌幸役で大ブレイク、続く19年のNHK連続テレビ小説『なつぞら』でも注目を集めた。09年から教養バラエティ番組『美の壺』(NHK BSプレミアム 毎週金曜 午後7時30分~)の2代目ナビゲーターを務めている。