新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、カナダ・モントリオールで開催予定の「世界フィギュアスケート選手権2020」が中止に。シーズンのクライマックスの舞台は失われ、様々な活動も停止する状況になってしまったが、来季までの想いを繋ぐべく、フジテレビ・フィギュア班が取材した動画が3月23日から毎日配信されている。

シーズン中に放送しきれなかったインタビューや取材動画、特別動画が続々と登場するので、フジテレビュー!!でもその内容を紹介していく。

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【2019-20シーズン】 宇野昌磨インタビュー＜後編＞

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今年1月からスイス・シャンペリーで生活をしている宇野昌磨選手。インタビュー＜前編＞では苦しかったシーズン前半と、そこからの脱却について、宇野選手本人や、ステファン・ランビエールコーチのコメントとともに紹介、新しい環境での練習についても言及した。

＜後編＞では、4連覇を果たした「全日本選手権」（2019年12月18日～22日）を振り返り、4年ぶりの対決となった羽生結弦選手への特別な思いについて語っている。

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――「全日本選手権」で羽生選手を上回る結果を出したことは、今の宇野選手に何か新しいものをもたらしましたか？

僕はゆづくん（羽生選手）からしたら「格下」だと思っていて。偶然、いろいろな運というか練習もあって、その偶然が重なり合った結果、僕のほうが「全日本選手権」では順位が上になれましたけれど…。

でも、「一度でもいいから羽生選手に勝ってみたい」という気持ちがあり、「いや無理だろうなぁ」って思いながらも、そういうのをモチベーションに頑張っているというか、頑張りたいなとやってきたので、僕はもう大満足です。

宇野昌磨選手の「全日本フィギュアスケート選手権2019」の演技動画

【フジテレビ公式】全日本フィギュアスケート選手権2019＜男子ショート第2位･宇野昌磨／演技+インタビュー＞
https://youtu.be/H04CiXcYduA

【フジテレビ公式】全日本フィギュアスケート選手権2019＜男子フリー第1位･宇野昌磨／演技+インタビュー＞
https://youtu.be/W2jwg36c2Gk

今年（2019年）、いろいろなことを乗り越えた上で、僕の演技をしたからこそ、ああいう結果に結び付いたと思っているので、こんなことを言ったら怒る人もいるかもしれませんけど、僕は本当にそう思います。

去年から羽生選手のことを特別に意識しないようにしていたんですけど、やっと本当に、全選手を同じように見ることができたうえで、自分も試合に臨めるかなと思っています。

ネイサン（・チェン）選手や、ほかのトップスケーターにも「勝ってみたい」ではなくて、「負けたくないから頑張って練習して、自分の方がうまくなりたい」という気持ちはありましたが、「特別勝ってみたい」と思ったことがなくて。「自分の演技ができて負けたら仕方ない」と思っていたんです。

でもやはり、羽生選手だけはちょっとほかの選手と違う気持ちがあったので、そういった気持ちがなくなって、全選手に同じ気持ちを持ってこれからは試合に臨めるかなと思いました。

「スケートを最後まで、引退するまで楽しむ」というのが今の目標で、でもやっぱりそれとは別に「羽生選手に一度でいいから勝ってみたい」、「100回負けてもいいから、一度でいいから勝ってみたい」という気持ちがあったんで、そこはもう思い残すことがないというか…。

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「スケートを楽しむ」と話す宇野選手に、取材時にはまだ開催中止が決定していなかった「世界フィギュアスケート選手権2020」について、「楽しむということが一番難しい大会ではないか」と投げかけると…。

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大きい試合になればなるほど、やっぱり楽しむことも難しい。絶対に緊張するので、それを無理やりに楽しもうとは思っていません。ただ、つらい試合にはしたくない。どれだけ緊張して体が動かなくても、それを笑いに変えられるような精神状態で試合に臨みたいと思っています。

さらに宇野選手は「ここ2年は涙で終わっていた」と過去の「世界選手権」を振り返りながら、「失敗を引きずる演技はしたくない」とも語っている。

ほか、新型コロナウイルスの影響については「どんな状況下でもベストを尽くすことは変わらない」とし、応援してくれているファンへの思いや、今後の展望についても言及している。

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