小澤征悦×塚地武雅×福本莉子『パパ恋』インタビュー「こんなに変わっていていい作品に出合えてうれしい」
毎週土曜 23時40分~オトナの土ドラ『パパがも一度恋をした』
毎週土曜23時40分から放送中のフジテレビ系オトナの土ドラ『パパがも一度恋をした』。
おっさんの姿になって現世に戻ってきたおっさん多恵子(塚地武雅)を、愛する妻(本上まなみ)としてすっかり受け入れた主人公・山下吾郎(小澤征悦)と娘のトモ(福本莉子)。
愛する家族のために、突拍子もないことを恥ずかしげもなく全力でやり切る吾郎の姿に、爆笑したり号泣したり。でも、見終わったときには心がほっこりしているという、なんとも不思議なドラマなのだ。
そんな『パパ恋』の収録現場を、フジテレビュー!!が直撃した。
さまざまなアイデアを監督に提案しながら、現場を引っ張っていく座長の小澤。存在そのものがやさしさにあふれ、母性さえ感じる塚地。現場のだれからも愛されている福本。
本番では空気が一瞬にして引き締まるが、待ち時間には台本片手に次のシーンの確認をしたり、お菓子をつまみながら和気あいあいとおしゃべりしたりと、とてもいい雰囲気。
早春の寒さもものともせず早朝から深夜まで、活気に満ちた現場から熱い作品が作り出されていた。
まるで家族のように仲のいい3人に、それぞれの印象から今後の見どころまでを直撃取材。
すると、あらかじめネタ合わせをしていたかと思わせるほど、ディスり!?までが息ピッタリの、爆笑インタビューとなった。
<小澤征悦×塚地武雅×福田莉子インタビュー>
小澤は、どこか謎めいていて、セクシーさでハリウッドのコメディ俳優っぽい
──収録も終盤に突入し、3人の息もピッタリで本物の家族のようです。そこで、それぞれの印象をうかがいます。まず、塚地さんと福本さんが知る“小澤さんのスゴイところ”を教えてください。
小澤:もうどんと来い!
塚地&福本:ひとつもないなぁ(笑)。
小澤:おいおいおい!これだけ一緒にやってひとつもない?
塚地:たぶん、ここまでストレートなコメディをやるのは初めてだと思うんですけど、ストイックに向き合って、吹っ切っているところと、ちょっと抜きながらもおもしろいところを、ちゃんと笑えるように考えて演じている方です。
それに、“如意棒”や“ガンダーラ”(第2話)、“ロッキーのテーマ”(第4話)といった強烈なインパクトがあるセリフや挿入歌などを、別の回で何気なく口ずさんだり、話数をまたいでつなぎ合わせていることも、よりおもしろさが増していると思いますね。
福本:モノローグも、いろいろなバージョンを提案されていて、渋い感じ、甘い感じを使い分けていらっしゃるのは、さすがだなと思いました。
小澤:セリフは、女性と一緒。やさしく扱ってあげないといけないから。
塚地:こんな人です(笑)。うまいこと言おうとするサービス精神のある方。ハリウッドのコメディ俳優っぽいと思います。どこか謎めいていて、セクシーさもあるから。
役作りで!?3キロ太り、女性らしい丸味を帯びた塚地
──では、小澤さんと福本さんが知る“塚地さんのかわいいところ”を教えてください。
小澤&福本:ないなぁ(笑)。
塚地:ないんかい!
福本:仕草とか動きを研究されているのもあると思うんですけど、本当に女性っぽく見えますね。女性よりも女性らしいというか。すごくかわいいと思います。
小澤:本上さんが恐れおののいていましたもん。「私より女子力高い」って。でも、すごいなと思ったのは、多恵子としてお芝居をさせてもらっているうちに、塚地さんの顔がだんだん丸くなっていったんですよね。
塚地:ドラマに入って3キロ太りましたからね(笑)。
福本:正月明けから怪しかったから、「あれ?」と思ったけど、それは役作りですよね、お腹も丸くなって(笑)。
小澤:役作りでねって、おい(笑)!でも、目元がすごくやさしくなってきて。女性を演じるという中で、いろいろ考えてやってきたことが体に染みついて、意識しなくてもそういう状態になっているんだな、と。それは、すごいことだと思います。
福本:普段話していても、たまに多恵子が出てきますよね。「やめてよん」とか。
塚地:バラエティ番組の収録時に、「なんでぇ?」とか言っちゃうんですよ。周りはびっくりしていますよ(笑)。
小澤:第6話(3月7日放送)では、塚地さん演じるもう一人のキャラクターが出てくるのですが、これが振り切れてて、笑いをこらえるのが必死。
福本:今まで出てきている登場人物は、みんなキャラが濃いですけど、一番パンチが効いています。最後に爆弾級のキャラが出てきます。
小澤:『パパ恋』のリーサル・ウエポンです(笑)。ぜひ楽しみにしてください!
福本莉子はきっと大物女優になる
──今度は、小澤さんと塚地さんが見た“福本莉子はこんな子”という意外な一面を教えてください。
小澤&塚地:ひとつもないなぁ(笑)。
福本:ひどい…。
塚地:しっかりしてるし、芯もあって、それでいて普段は等身大だから、かわいらしい子やなと思いますよ、すぐ寝るし(笑)。衣装部屋でベンチコートをフード被ったままで寝てるから、ベンチコートにしか見えなくて、自分のコートを重ねて置いたら、パサ~って動くから、「寝てたんかい!」みたいな。
小澤:僕が見たのは、セットのテーブルのところで台本を読んでいて、そのまま寝ちゃったんでしょう。台本が閉じられていて、指が間に入っていたんです。そこに、「トモちゃん、お願いしま~す」とスタッフが呼びに来たら、「はい」って言って、いきなり台本を開いたんです。授業中に寝ていた生徒が、「私、今勉強してましたよ」みたいな感じで(笑)。かわいらしいなと思いました。
塚地:ドラマのキーパーソンでもあり、ドラマと視聴者をつなぐ役割でもあって、コメディですから役割的にはつっこみポジションですけど、一つひとつの挙動がおもしろくて、コメディもできる子なんだなと思いました。びっくりしたり、あたふたするときにおもしろい動きをしているから、きっと大物になるんだろうと思いますね。
──今後、3人でやってみたいことはありますか?
小澤:莉子ちゃんは、まだお酒飲めないですけど、塚地さんとまだ一度もお酒を飲みに行けてないんです。だから、飲みに行きたいなと思いますね。莉子ちゃんは、オレンジジュースで。
福本:もうちょっとで20歳ですからね。
塚地:スケジュールがタイトですからね。でも、時間作ってぜひ行きましょう。
『パパ恋』は、家族愛や人間愛をコメディでラッピングしている作品
──最後に、ラストに向けての見どころをお願いします。
小澤&塚地&福本:ないなぁ(笑)。
塚地:毎話テイストが違うし、テーマも違うので、そこが見どころになると思います。
小澤:吾郎は、もうおっさんを多恵子と信じていますから、「妻に何かできることはないか」という思いから、「妻を幸せにしてあげたい」という気持ちで動き始めます。
『パパ恋』って、家族愛や人間愛をコメディでラッピングしている作品。表面上はコメディですけど、人に対する思いやりややさしさが詰まっていて、それがちょっとずつ形を変えて描かれています。
もちろん、原作があるので終着点は決まっていますが、そこに向けて、お互いに「何をしたらこの人は喜ぶんだろう」と考える。そういう大きなテーマがあると思うので、家族みんなで見てほしいですね。
──本当に、毎回泣いています(笑)。
塚地:だったら、この後も泣けるはずですよ。これだけのドストレートなコメディで、ハートフルな作品はないですね。恥ずかしさを吹っ飛ばして、正面からぶつかっていっています。
福本:最終話なんて大号泣じゃないですか。
小澤:僕は、20年以上役者をやらせてもらっていますけど、こんなに変わっていていい作品に出合えて、すごくうれしかったですね。大変だけど、全部出し切ってやろうという思いで演じています。その片鱗でも見ている方に伝わったらうれしいですね。
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