カベポスターが、東京の大きなステージでやってみたいことを語りました。

今年3月の『第11回 ytv漫才新人賞決定戦』、7月の『第43回 ABCお笑いグランプリ』で優勝を果たすなど、関西の若手登竜門の賞レースで快進撃を続けているお笑いコンビ・カベポスター

素人時代から大喜利番組で頭角を現していた永見大吾さんのワードセンス、浜田順平さんの冴えわたる的確なツッコミで独特な“間”を自在に操る2人組。『ABCお笑いグランプリ』優勝時には、ダウンタウンの松本人志さんがSNSで祝福コメントをるなど、今注目を集めています。

そんな勢いに乗るカベポスターが、8月19日から3日間、幕張メッセで開催される日本最大級のお笑いフェス「LIVE STAND 22-23」に出場することが決定。

フジテレビュー!!では、「LIVE STAND 22-23」のステージでやってみたいこと、優勝後の現在の心境、コンビ仲について、そして気になる今後の賞レースへの挑戦についてインタビューしました。

『M-1』は「ダークホースで行きたい」

――『ABCお笑いグランプリ』優勝から2週間ほど経ちましたが(取材は7月末)現在の心境はどうですか?

浜田:もうちょっと実感は薄れつつあります(笑)。でも優勝したことで呼んでいただけるライブもあるので、優勝できて良かったなと思っています。

永見:優勝した瞬間よりは薄れたんですけれども、来年の新王者が誕生するまでは、優勝した実感を噛みしめていたいと思います。

――周囲の反応に変化はありますか?

浜田:NGK(なんばグランド花月)で同じネタをしていても、「いつもより拍手が多いな、いつもよりウケているな」とは思います。あと、お客さんがちょっとだけ角度を前のめりになって舞台を見てくれている感じがします。

永見:歩いていると「あ、永見や」って聞こえることがあって。でもまだ直接声はかけてこないので、無視させていただいています(笑)。もうちょっと声を張り上げていただけたら会釈したいんですが、まだ「…永見や」って小さくつぶかれるだけなので。

浜田:僕は歩いていても声をかけられませんが、しゃべるとばれることが多いですね。でも、『ABC』での優勝というよりは、『ワイドナショー』(7月24日放送回)の出演が話題になったのではという気がしています。

――『ワイドナショー』出演時には、2人のやり取りや、永見さんの大喜利回答などが爆笑を誘い、見事な爪あとを残しました。

浜田:残せましたかね?僕らで何かできんのかなと思って出ましたけれども。SNSのトレンドにはなってましたね。

永見:東京での収録だからせかせかと頑張るとかではなく、大阪で積み上げてきたものを見せられたかなと思います。でも、「(ダウンタウンの)松本さんや!」みたいな気持ちは、やっぱりお互いに持っていた感じですね。

浜田:2人とも同じ気持ちで挑みましたね。収録現場に、ハンバーグ弁当が2つ、旬菜弁当が1つ、冷麺が1つ用意されていて。「冷麺を食べていいかな?」って永見に確認したら「冷麺そんなに好きじゃないからいいよ」って答えてくれたんです。出演に向けて、あのときにコンビの気持ちが1つになった感じはありますね。

――若手の登竜門となる賞レースを順調に勝ち抜いてきました。周囲からも、年末の『M-1グランプリ』での活躍を期待されているのではないでしょうか。

浜田:期待は高まらないでいてほしいですね(笑)。ダークホースで行きたいんですよね、「あいつら誰や」って、「知らんのに面白い」ってなりたい。やっぱり優勝するのって、「決勝に初登場で優勝」というイメージがあるので。

永見:『M-1』で初めて知ったコンビが、面白くてそのまま優勝、みたいな枠がいい。ファンの期待に応えたいという気持ちも増えてはいますが、そんなに期待しないでっていう気持ちもあります。ほどほどに期待してほしい感じです。

浜田:ファンの応援の仕方、“ファン力”が試されますね。

「僕らのステージを選んだ人たちには絶対に楽しんでもらいたい」(浜田)

――「LIVE STAND」には初出演となります。東京公演で幕張メッセに降り立つ意気込みは?

浜田:幕張メッセのステージに立ったことがないので、「歌手やアイドルの人ってこんな気持ちなんかなぁ」っていうのを味わえたら楽しいやろなって思いますね。

永見:僕はステージに上がったら「トーキョー!」って言ってみたいです。最初に声を張り上げたら、「こいつ、ほんまにうれしいんやろうな」って思ってもらえそうですよね(笑)。

浜田:僕は海外アーティストが好きなので、「ジャパーン!」て言ってみたいですね。それでタオルを振り回したりして。

永見:そんなん、漫才できへんな(笑)。

浜田:まだ何のネタをやるかは決まってませんが、「LIVE STAND」ならではのことをやってみたいです。いろいろなステージがある中で、僕らのステージを選んできてくれた人たちには絶対に楽しんでもらいたいので。

――総勢1000人もの芸人が大集合する大きなイベントです。会って話をしてみたい人はいますか?

浜田:そうですよね、他の芸人の皆さんともご一緒できるってことですもんね。

永見:ライブスタンジャー(※)の方々とお話できたり、舞台上で絡める機会があるとうれしいです。時間がないかもしれないですけれども、皆さんの舞台も見たいですよね。

※「LIVE STAND 22-23」を盛り上げる、吉本芸人を代表する6組12名のお笑い戦士。博多華丸・大吉、中川家、海原やすよともこ、タカアンドトシ、千鳥、かまいたち、が担当

浜田:全員としゃべりたいけれど、おそれ多いという気持ちもあります。かまいたちの山内健司さんが去年の『ABC』の審査員をされていたんですが、僕らの体感だと去年の時点で勝っていたはずなので、ちょっとどういう採点の仕方をしたのかは聞いてみたいですね。「LIVE STAND」で聞くことじゃないですけど(笑)。

永見:僕は、博多華丸・大吉さんとしゃべってみたいです。まず、僕らのことを知っているかどうかを聞いて、福岡の美味しいものの話を挟んで、今の華丸大吉さんやったら『M-1』でどういう戦い方をするのかとか聞いてみたいです。

「関西大喜利四天王」の3番目か4番目らしい…?

――永見さんが書いたネタについて、浜田さんから「こうしたほうがいい」というようなやり取りはあるんですか?

浜田:賞レースにあげるようなネタについては、思ったことを言いますね。あとはもう好きにしてくださいという感じです。

――永見さんから見て、浜田さんの「ここがすごいな」と思うところは?

浜田:良い質問です!

永見:僕の書く台本に慣れてきたのか、「こうして欲しい」って言う前に、もうしているみたいなのが最近は多いですね。

浜田:へー、そうなんや(うれしそうに)。

永見:舞台では僕は正面を向いてしゃべっていて、浜田がどういう顔で話を聞いているか分からない状態なので、テレビで見て初めて浜田のそのときの顔を知ることになるんですけれども。「あぁ、本当に話を聞いてくれてるんやな」っていう顔をしてくれているので、そこは頼もしいなって思いますね。

浜田:ちょっと!うれしいじゃないですか、ありがとうございます本当に(笑)。舞台では、どれだけお客さんと同じように初見の気持ちになれるか、お客さんの想像よりちょっとだけ面白いことが言えたらなって、それだけでやってます。

――逆に、浜田さんから見て永見さんの「頼もしいな」と思うところは?

浜田:やっぱり大喜利ですね。芸人コンビはどちらかが大喜利ができないと。僕は大喜利ができなさすぎて1回お笑いを諦めたことがあって。お互いに無い部分を補い合えるコンビがいいなと思っていました。なんでも永見は最近、「関西大喜利四天王」に入ったそうで。「関西大喜利四天王」の3番目か4番目らしいです。

永見:僕もそれ知らない(笑)。四天王に誰がいるかもわかんないです。でも、『IPPONグランプリ』(※)にはいつか出たいですね。

浜田:僕も永見が出ているところを見たいんで。

※永見さんは『IPPONグランプリ』の第1回目放送時に、一般投稿枠として回答が紹介された経験があります

「今、君が立っているその場所は面白いかい?」(永見)

――「LIVE STAND 22-23」は“1日中飽きない”をテーマにしたイベントですが、結成9年目のカベポスターの「お互いの飽きないところ」を教えてください。

浜田:永見の髪型がほぼ毎日違うところは、見ていて飽きないですね。

永見:舞台に出る身としては、どこかしらを毎日変えないといけない…未だにヘアワックスの使い方がわからないだけですが(笑)。浜田は、大人っぽい雰囲気なんですけれども、純粋なところがあって、すぐ何かに感化されて新しい趣味を見つけるんです。それを見るたびに、ちょっと面白い気持ちになります。

浜田:ちなみに最新の趣味は、一眼レフを買ったので写真です。

永見:一眼レフのカメラって黒色でゴツいイメージなんですけれども、浜田のは以前のバイト先の女の子から譲り受けたカメラなので、オレンジのラインが入っていて、木目みたいな茶色い皮がコーティングされている、宮﨑あおいさんが映画の中で首からかけていそうなかわいいカメラなんですよ。そういうところが見ていて飽きないところですね。僕は無趣味なんで、ほんまにうらやましいなって。

浜田:上からやな(笑)。

――最後に「LIVE STAND 22-23」に来場する方々に向けてメッセージをお願いします。

浜田:一見スーツを着ているように見えますが、心はタンクトップです。みなさんも心の上着を1枚脱いで一緒に熱く盛り上がりましょう!

永見:今、君が立っているその場所は面白いかい?もっと面白い場所があるぞ、出向け!

浜田:「おいで」とかじゃなくて、「出向け」!

「LIVE STAND 22-23」東京公演詳細
開催日程:2022年8月19日(金)、 20日(土)、 21日(日)
開催時間:開場 10:00/開演 12:00/終演 20:00(予定)
会場:幕張メッセ 国際展示場9~11ホール 千葉県千葉市美浜区中瀬2-1

LIVE STAND 特設HP:https://livestand.jp/
Twitter:@livestand2223
Instagram:@livestand2223