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橋本愛が大切にする”決断力と直観力”「自分に決着をつけながら生きる」ということ_site_large

橋本愛が大切にする”決断力と直観力”「自分に決着をつけながら生きる」ということ

めざましmedia編集部

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橋本愛さんが、後悔をしない決断方法について語りました。

10月7日(金)から公開されるアニメ映画「僕が愛したすべての君へ」(略称「僕愛」)で、橋本さんはヒロインの瀧川和⾳(たきがわ・かずね)を演じます。

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本作は、⼄野四⽅字(おとのよもじ)さんの「並行世界」をテーマにした小説が原作。同じ登場人物たちが登場する「君を愛したひとりの僕へ」(略称「君愛」)とともに発表され、読む順番で結末が⼤きく変わると話題になり、注目を集めています。

並行世界を行き来することができる世界を舞台に、少年・暦(こよみ)がそれぞれの世界で別々の少女と恋に落ち、やがて2つの世界が交差していくラブストーリーで、橋本さんが演じる和音は「僕愛」「君愛」の両作品に、別の世界を生きる同人物として登場します。

壮大なテーマに「宇宙を感じた」と語る橋本さんに、フジテレビュー!!がインタビュー。作品の見どころ、もし俳優になっていなかったら?そして、「直感を大事にしている」という後悔をしない生き方について聞きました。

「今、違う世界の私は何をしているんだろう?」

<橋本愛 インタビュー>

――「僕愛」「君愛」は見る順番によって感想がまったく変わる”仕掛け”がありますが、作品を見た感想は?

その仕掛けが純粋に面白いなと思いましたし、実際に映画を見たらものすごく感動しました。「僕愛」の最後に「君愛」の暦の幸せを願うようなセリフがあるんです。”並行世界の自分”への「幸せでありますように」という願いが、実は”今の自分”の幸せを願っていることにつながると気づいたときに、「おお、すごいな!」って、宇宙を感じたというか(笑)。その体験自体を並行世界のように感じました。

物語が壮大で、映像体験そのものも2つの世界が絡み合って“円環”しているので、見終わった後に、並行世界は現実にも存在しているのではないかと思いました。「今、違う世界の私は何をしているんだろう?今、私が存在しているのは何番目の世界なんだろう?」って普通に考えちゃいます(笑)。

――ちなみに橋本さんはどちらの作品から見ましたか?

自分が最初に収録するの「僕愛」だったというのもありますが、「僕愛」から「君愛」の順で見た方が“切ないラスト”になると書いてあったので、まずはその順番で読みました。「2つで1つの作品」というよりも、どちらも独立した完成度と満足度の高い作品だと思いました。すごく切なくて胸をきゅっと掴まれる感じになったけれども、その切ない痛みもやわらかく包んでくれる希望に満ちあふれた物語でした。

――和音を演じた感想を教えてください。

和音は、「僕愛」では暦を引っ張り「君愛」では暦を追いかける存在だったので、対極的な人物だと感じています。「僕愛」の和音は、若いとき特有の、自分ではコントロールできない気持ちや、突拍子もない行動に出てしまうところを「愛らしい」と思って演じることができました。

一方の「君愛」の和音は、演じた際に大人になったやわらかな声が自然と出たので、「大人になったんだなぁ」と思いました(笑)。「僕愛」では暦への対抗心やライバル意識が出ていたけれども、「君愛」では暦の才能を認めて、「自分には到底及ばないな」と素直に受け入れられる人間性が見えました。同じ和音という人物を演じているのに、「ここが違うな」と距離を感じるたびに、「あー!並行世界だー!」って(笑)。

――和音に対して共感できる部分、自分に近いなと思うところはありますか?

共通点あるのかなぁ…すごく頭の良い人なので、話している内容を全て理解できた自信はないです(笑)。「僕愛」の和音は、「私だったらそんなことしないな」という、ある意味パワフルさというかエネルギーがあって自分との距離を感じていたので、どちらかというと「君愛」の和音のほうが自分に近いのかもしれないですね。追いつけない存在がいても腐らずに、自分にしかできないことがあるんだと鼓舞して生きている感じ、そこは一緒かなと。

「僕愛」の松本 淳監督が和音のイメージを「理系っぽい、ちょっと硬くて抑揚のない感じ」とおっしゃっていて、「理系っぽいって?」と戸惑ったんですが、「こういうオーダーに声優さんはすぐに応えられるんだろうな」とか、「演じるうえで何かロジックがあるんだろうな」とか、そういうことを自分も知りたいと思いながら、何とか今の自分がやれる範囲のところまで追いつけたと思っています。

決断力に自信あり!「今」の決断が「未来」になる

――並行世界をテーマにした作品ということで、もし俳優という道を選んでいない別の世界には、どんな橋本愛さんがいると思いますか?

この仕事をしていなかったのならば、中学・高校・大学と、普通に学校に通って学生生活を歩むという人生にすごく憧れがあります。もし並行世界があったら、学校に通って「青春してるなー!」という生活をしている自分に会いに行ってみたいし、文化祭とか修学旅行にも行ってみたいです(笑)。

でも、対価を払っての今があるとも思っています。無理矢理そう考えようとしているのかもしれませんが、自分の過去を肯定できないと寂しい人生になってしまうので、自分がやれなかったこと、やってしまったことがあるからこそできることがあるんだと変換したい。「自分の中で昇華するから前向きに生きられる」という考え方です。

俳優の仕事ってやっぱりクリエイティブなので、むしろそういう喪失から生まれるものや、悲しみとか怒りとか、負の感情があるからこそ人の痛みがわかるし、その上で作れるものがあるんだと思っています。それはこの仕事を選んで良かったなと思うところですね。

――本作では理屈では説明できない”運命的”な出会いや出来事が人生を彩ります。橋本さんがこれまでに「運命だ」と感じたことがあったら教えてください。

私は「太陽」で運命を感じることが多いかもしれません。大切な撮影の日や、遊ぶ日に太陽が味方して晴れてくれることが多いんですが、例えば、部屋の内見に行ったときに「この部屋に入ったら急に曇ってきたからやめよう」とか、「日の光が綺麗に目に入ってくるからここにしよう」とか、「日当たりがいい」ではなくて「太陽」の感覚で決めています。そうやって決めてから「こんなにいいところだったんだ!」と気づいて、「やっぱり運命だったんだな」って後から解釈していることが多いです(笑)。

――何かを決断するときにはそういう感覚的な判断が多いのでしょうか?

「この仕事をやるかやらないか」と迷ってしまうときに、何かうまくいかないことが重なったりすると、「これはやらないほうがいいかも」と判断します。逆に、迷っていたけれど「何かいいな」と感じるときには、「やったほうがいいってことなんだな」と決断する。そういうことは多いかもしれませんね。

――本作でも、「人生は決断の連続で成り立っている」様子が描かれています。自分の決断力に自信はありますか?

すごくあるかもです(笑)。未来のことはわからないので、「後悔をしていない未来」を目指そうとしても、それは「今」の時点には存在しない。「今」の選択が「未来」になるのだから、納得する今を積み重ねていかないと後悔することになると思っています。だからいつも「今」の直感を大事にしているし、その先に何が起きたとしても「そのときの自分にとって最善の選択だった」と納得できるのではないでしょうか。自分に決着をつけながら生きるというのは、そういうことなのかなと思います。

「世界が急に広がっていく」エモさ満点の作品

――秋に公開ということで、この秋の予定、やってみたいことはありますか?

出演していた夏のドラマが終わったので、しばらく自分の時間を楽しみたいです。自然の多い場所が好きなので、山や川など外に出かけて、本を読んだり、友達とバーベキューとかできたら最高ですね。ただ今秋に大好きなゲームの新シリーズが出たので、家で1日中やってしまいそうです(笑)。

――最後に、この映画を見る人にはどう楽しんで欲しいですか?

和音と暦のやり取りにはお互いの文脈が含まれているので、見ている側が解釈しながら見ないと、「何についての話だろう?」と、会話の内容が分からなくなったりするんです。でも、日常生活ってそうじゃないですか。一緒にいればいるほど、「1を聞いて10を知る」ような信頼関係が生まれてくる。そういう関係性が2人のやり取りにも表現されていて、すごくリアルなんです。

アニメーションって、もう少しわかりやすい言葉をチョイスしているイメージだったんですが、この作品は見ている人にゆだねている部分がすごく大きい。そこがファンタジー作品ではあるけれども、作品を肌身に感じやすい部分でもあるのかもしれません。

生活に根付いた描写が積み重なっていき、最後には高みに上って、宇宙にまで行ってしまうみたいな(笑)。2人のリアルな息づかいだったり、街の匂いがするような描写だったり、見つめていたら急に視座が高くなって世界が広がっていく感じはこの映画ならではの体験だなと思います。

すごく秋の匂いが似合う作品なので、秋に見るにはぴったりの作品だし、エモさも満点です(笑)。あと、私は「君愛」の最後の栞ちゃんのセリフが大好きなので、聞きに来てもらえたらうれしいです。

©2022 「僕愛」「君愛」製作委員会
©2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

<作品概要>

「僕が愛したすべての君へ」

<ストーリー>
両親が離婚し、⺟親と暮らす⾼校⽣の⾼崎暦(たかさきこよみ)。ある⽇、クラスメイトの瀧川和⾳(たきがわかずね)に声をかけられる。85番⽬の並⾏世界から移動してきたという彼⼥は、その世界で2⼈が恋⼈同⼠であると告げる。

キャスト︓宮沢氷⿂、橋本 愛/蒔田彩珠 ほか
原作︓「僕が愛したすべての君へ」⼄野四⽅字(ハヤカワ⽂庫刊)
監督︓松本 淳
脚本︓坂⼝理⼦
キャラクター原案︓shimano
制作︓BAKKEN RECORD
配給︓東映

「君を愛したひとりの僕へ」

<ストーリー>
両親が離婚し、⽗親と暮らす⼩学⽣の⽇⾼暦(ひだかこよみ)。ある⽇、⽗の勤務先で佐藤栞(さとうしおり)という少⼥と出会う。お互いに恋⼼を抱くようになる暦と栞だったが、親同⼠が再婚することを知らされる。ふたりは兄妹にならない運命が約束された並⾏世界への駆け落ちを決断するが…。

キャスト︓宮沢氷⿂、蒔⽥彩珠/橋本 愛 ほか
原作︓「君を愛したひとりの僕へ」⼄野四⽅字(ハヤカワ⽂庫刊)
監督︓カサヰケンイチ
脚本︓坂⼝理⼦
キャラクター原案︓shimano
制作︓トムス・エンタテインメント
配給︓東映

10月7日(金)2作同日公開
©2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

最新情報は、「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」公式サイトまで。

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