今年8月に第1弾が放送されるや、25時45分~という深夜にも関わらず6万件を超えるツイートが投稿され、“7G(セブンジー)”というワードがトレンド日本一になるなど、大きな反響を呼んだフジテレビの『7G〜SEVENTH GENERATION〜』。

<第7世代(G)がゴールデン(G)で通用するタレントになるために、頑張る(G)>ために、ジャニーズ事務所の注目の若手Snow Manが、四千頭身、さや香、さすらいラビーといった人気芸人たちを相手に“第7世代”の真のスターを目指しガチ勝負するバラエティだ。

そんな勢いに乗る番組の第2弾が12月25日(水)に放送される。「GENKAIで頑張る!ブラジリアン綱引き」、「GIRLYで頑張る!ミス7Gは俺だ!」といった目玉企画が次々と明らかになっているが、そもそも、令和のこの時代に、なぜここまで体を張った、アナログな笑いを追求し、しかもそれをジャニーズのタレントにやらせるのか?

フジテレビュー!!では、番組の演出を手掛ける大村昂平にインタビュー。26歳、自身が“第7世代”ど真ん中にいる大村に、番組にかける思い、収録時のエピソード、目指すところなどを聞いた。

<演出:大村昂平インタビュー>

――第2弾の放送が迫っていますが、8月の初回放送の反響について振り返っていただけますか?

Snow Manや芸人のファンのみなさんが番組のファンにもなって、熱狂的に応援してくださったんだと思いますが、Twitterでトレンド日本一になったのと、放送後に公式サイトへメッセージ、番組宛てにはがきが届きまして。それが合わせて2000通を超えていました。

それで第2弾の放送が決まりましたが、ジャニーズのタレントさんと関わったのが初めての経験でしたので、その熱量にとにかくビックリしました。

自身も“第7世代”の大村ディレクター

――今どき、バラエティであそこまで体を張るのか、といった驚きの声もあったのでは?

体を張ることが面白い面白くない、というよりも、Snow Manは来年(1月)がデビュー元年、四千頭身もブレイク元年、さや香は東京で売れていく元年、さすらいラビーはこれからテレビに出ていく元年というタイミングで、全力で面白いと思うことをやって、それを(MCの)西野(亮廣)さんが統率していくドキュメントでもあるのかな、と思っていまして。

第1弾で、激辛ラーメンを食べたときに、(四千頭身の)都築(拓紀)くんが、「口が取れそう」とか「体が弾けちゃいそう」とか言って、恐竜みたいな動きをしたのがすごく面白くて。あれは体を張ったからこそ生まれた現象で、あそこまでやったから面白くなった、というのがわかったんです。

今回のブラジリアン綱引きでも、ただ「痛い」「つらい」と言うのではなく、「ダテさま(宮舘涼太)の(わき毛だけはなく)右腕(ごと)を落とします」と、都築くんが言うのを聞いて、うまいこと言うようになった、と思いましたが、それもやはり体を張ったからこそ出たコメントだろうと思いました。

左から)西野、新山・石井(さや香)、中田・宇野(さすらいラビー)、都築・後藤・石橋(四千頭身)

――Snow Manの“芸人顔負け”の頑張りもすごいですね。

Snow Manは、パスを出したところに走り込んできてゴールを決めてくれる、って西野さんがツイートしていましたが、僕もその通りだと思います。

編集していても「ここでこんなこと言ってくれたらいいな」ってところで、いいコメントをしてくれるんです。もちろん、西野さんのパスがうまいのですが、“決めよう”とする精神はどんどん高まっているな、と感じます。

――わき毛、鼻毛を引っ張り合う“ブラジリアン綱引き”に、まさかジャニーズが参戦するとは…。

滝沢(秀明)副社長もOKと言ってくださいましたし、かっこいいSnow Manはほかの場所でも見られますから(笑)。

ただ、Snow Manにやってもらうのにどうすれば面白くなるのか、わき毛、鼻毛だけではなく、ひげ、すね毛とか、あらゆる毛を自分でも試してやってみた結果、面白くてコンプライアンス的に大丈夫だったものが残りました(笑)。

どこの毛をやると面白いのか、どうはさみ込むのか、何をやったら笑えるのか、考えるのは楽しかったですね。

Snow Man佐久間はガヤがうまい

――Snow Manと芸人のバチバチのライバル意識も、番組を面白くしている要因のように思えます。

お互いに「面白い」と思っているからライバル心もあるんだと思います。オープニングトークで、(四千頭身の)後藤(拓実)くんが、「みんなSnow Manにペコペコし過ぎだ」って言ったのも本気でしょうし、逆に(Snow Manの)佐久間(大介)くんが、(収録後に行われた制作発表で)「三千頭身」とかましたのもそうですよね。ライバル心と、盛り上げようとする気持ちからだと思います。

あのときの佐久間くんは、狙って言ったと思います。ああいうのが佐久間くんのうまいところ。ガヤがうまいですね。

――第2弾で特に「面白かった」「成長を感じた」と思うのは誰ですか?

ひとつ「生まれたな」と思ったのは、(Snow Manの)岩本(照)くんです。グループのリーダー的存在の彼がイジられるのが面白いんだってことは、Snow Manのメンバーもわかったんじゃないでしょうか。今まであまりなかったそうですので、新しく生まれたものかな、と。

あとは、岩本くんとは10歳も差があるのに、先輩にガンガン攻めていける(Snow Manの)ラウールくんも面白かったです。こちらから指示したわけではないのに、しっかりカットインしてくるところは素晴らしかったですね。

芸人では、やはり後藤くん。オープニングトークで、“対ジャニーズ”の構造を言えたのは、バチバチ感が生まれるきっかけにもなったのでよかったかな、と思います。

――大村さんは26歳のまさに第7世代ですが、どんな笑いが好きだったのですか?

僕はずっと野球をやっていたんですけど、振り返って、野球の記憶の中にインサートされてくるのは、『めちゃ×2イケてるッ!』『はねるのトびら』『ワンナイR&R』といった番組です。

ですから、『7G』の第1弾が放送になったあとに、SNSで「『めちゃイケ』みたいだった」とか「『はねトび』を思い出した」とか言われていたのは、うれしかったですね。

――番組の企画・プロデュースに、(『めちゃイケ』『はねトび』を手掛けた)近藤(真広)さんが入っているのもあるのでしょうね。憧れの先輩なのでは?

そうですね。近藤は去年まで毎週『めちゃイケ』を作っていたので、聞きたいことがあってもなかなか話を聞く時間がなかったのですが、『めちゃイケ』が終わってからそれができるようになって。

その後、夏には、若手のディレクターやアシスタント・ディレクターを集めて「フジ・スピードラーニング」という笑いに関する授業をやってくれたんです。

その打ち上げで「(お笑い番組を)やりたい」と言ったら「やる気あるんだったら、『7G』をやってみるか?」と言われて引っ張ってもらいました。その時に、もう一人「やりたい」と言っていたのが先輩の石川隼で、彼は『ウケメン』をやることになりました。

――第2弾放送前に気が早いですが、今後、第3弾やレギュラー化など野望は持っていますか?

ぜひやりたいです。デビュー後にどこまでやっていただけるか未知数な部分もありますが、これからもご一緒して進化するSnow Manを見たいです。

Snow Manには、SMAPのようなアイドルとしてもバラエティでもすごいところを目指してほしいと思いますし、芸人には、『めちゃイケ』や『はねトび』といった番組を背負ってきたような芸人になっていただけたらいいな、って思います。

あとは、今はAmazon、AbemaTV、YouTubeとか、いろいろなメディアが番組を作っているので、そういう人たちにも迫力を感じさせる番組になったらいいですね。テレビだけではなく、全メディアでセンターを取りにいきたいと思います!