三宅健「女性の肌の質感を見ちゃう」に松井玲奈「稽古場にスッピンで行けない」

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三宅健さんが主演を務める、2023年劇団☆新感線 43周年興行・春公演 Shinkansen faces Shakespeare「ミナト町純情オセロ～月がとっても慕情篇～」 製作発表が、1月20日に行われ、三宅さん、松井玲奈さん、粟根まことさん、寺西拓人さん、高田聖子さん、青木豪さん（脚本）、いのうえひでのりさん（演出）が登壇しました。

2011年にシェイクスピアの四大悲劇の一つ「オセロー」を翻案した青木さん書き下ろしの「港町純情オセロ」。

今作では、舞台を戦前・戦中から、戦後のアメリカ文化が流れ込んできたポップな時代に改めて書き直し、令和版・新感線製シェイクスピア「ミナト町純情オセロ〜月がとっても慕情篇〜」として12年ぶりに上演されます。

一本気で純情な、血気溢れるヤクザ者・亜牟蘭オセロを三宅さん、オセロの美しい妻・モナを松井さん、知らず知らずのうちにオセロを追い詰める悪計に加担することになるオセロの部下・汐見丈を寺西さんが演じます。

いのうえさんは、「コロナ禍になって、歌って踊れる明るいものを、意識的に心がけてきたんです。しかし、ここらへんでセリフを中心とした芝居をやろう、と。今回はシェイクスピアの『オセロー』をもとにした作品をやることになりました。久しぶりにがっつりと芝居をやるということで、気合が入っています」とあいさつ。

青木さんは、「いのうえさんから『ミナト町純情オセロ』を12年ぶりに再演したいという話をいただきまして、キャストを伺ったら、『再演というよりは書き換えだな』と（笑）。役者を見せたいという思いが伝わってきましたので、生き生きと輝けるようにセリフに力を込めて、細かく書き直しました」と明かしました。

三宅さん、松井さん、寺西さんは、劇団☆新感線に初参加となります。

三宅さんは、「まずは、新感線からお話をいただき、とってもうれしかったです。新感線に出演することも初めてですし、シェイクスピアに出演することも、関西弁を話すことも、ハーフ役を演じることも初めてです。初めて尽くしの作品です。とても楽しみです」と語りました。

松井さんは、「『シレンとラギ』を劇団☆新感線で初めて観劇した時に、胸をつかまれました。いつか劇団☆新感線の作品に出ることが、お芝居をしていく中で目標の1つだと感じていました。今回、呼んでいただき夢が叶ったという気持ちです」と感謝。

続けて、「でも、夢ではなく、自分が与えられた役を全うして、モナという役を生きていけたらと思っています。私も関西弁を話すのは慣れていないので、稽古中は四苦八苦しながら、変なイントネーションで話していますが、本番ではミナト町の空気を感じてもらえるように頑張ります」と意気込みました。

寺西さんは、「ステキな会場で、ステキな皆さんと会見をさせていただくことは、緊張します。稽古場でも、いつか参加したいと思っていた劇団☆新感線さんの現場で、いのうえさんや劇団員の皆さんを目撃し、先輩である三宅くんとも初めてお会いして…。皆さん優しくしてください」と語り、笑わせました。

オセロ役が決まった感想を、三宅さんは、「初演は、橋本じゅんさんがオセロ役を演じられていたので、『大丈夫ですか？』と、いのうえさんにお伺いしたら、『大丈夫！別物になるから心配しなくていい』と力強い言葉をいただけました。『いのうえさんに全てを預けて、頑張りたい』と思って（オファーを）受けました」と振り返りました。

また、今作について、「四大悲劇の一つ『オセロー』が、悲劇なのに喜劇でもある。だからこそのもの悲しさが生まれてくる気もします。初めてシェイクスピアに触れる人も、すんなり入って行くと感じました」と説明。

劇団☆新感線のイメージを松井さんは、「エンタメを凝縮したようなステージが多いと感じています。今回のような、お芝居をしっかりとやる作品でも、見せ方に華やかさがあり、それが舞台の上でハマった瞬間が、気持ちよくて拍手をしたくなる。今回の作品でもそういう場面がある気がしているので、これから演出がついて、自分たちがその世界の中に入って行くのか、楽しみです」とほほ笑みました。

寺西さんは、「セット、演出、衣装など目から入る情報がド派手で、ライブ感もエンタメ要素が強い印象があります。うさん臭さや、クスっと笑っていただけるようなお芝居ができたらと思っています」と意気込みました。

松井さんは、夫婦役を演じる三宅さんについて、「（共演が）初めましてです。目がすごくキラキラされていて、見つめ合うシーンがあるんですけど、吸い込まれそうになる。純真さがあるような視線が、今回のバージョンのオセロに、ぴったりだと思っています。モナが惹かれる気持ちがわかります」と語りました。

一方の三宅は、「役柄が、お互いに愛し合っている仲なので、距離が近いシーンがあるんです。（松井さんは）肌がすごくきれいです」と告白すると、松井さんは「よかったです」と照れ笑い。

続けて、三宅さんは、「僕、女性の肌の質感を見ちゃうんですよ。『どうやってお手入れしているのか』と思うくらいツルツルです」と強調すると、松井さんは「震えました。稽古場にスッピンで行けない」と笑いました。

撮影：田中亜紀

あらすじ

復興とともに新たな混沌が生まれつつあった1950年代の日本。シノギの世界でも血で血を洗う争いの末、新たな勢力がのし上がりつつあった！

その中の一つが、関西の港町・神部をシマに戦後の混乱の中で勢力を拡大した沙鷗組である！その中心にはブラジルの血を引く若頭筆頭、亜牟蘭オセロ（三宅健）がいた。

図抜けた腕っぷしと度胸を武器に、若頭補佐の汐見丈（寺西拓人）とシマを広げてきたオセロ。しかし、四国の新興ヤクザ観音組に組長を射殺された現場で、オセロはその場に居合わせた町医者・村坂の娘、モナ（松井玲奈）に惚れ、組を抜けてカタギになることを決意。

これが「オセロを二代目組長に」と考えていた、先代組長の未亡人アイ子（高田聖子）の恨みを買う！　アイ子はモナに横恋慕する市議会議員の三ノ宮一郎（粟根まこと）も利用して、裏切り者オセロを地獄に突き落とすと心に決める…。

襲名辞退を知った沙鷗組の上部組織・赤穂組は、四国から船で来襲する観音組を倒すことを条件にオセロの足抜けを認める。そこでオセロは瀬戸内の漁師を束ねる顔役に力を借りて、観音組を海上で迎撃！　作戦は見事に的中して観音組は壊滅に追い込まれた！

だが、アイ子の奸計によって、オセロは次第に友や恋人に対する嫉妬、そして不信の心を掻き立てられていく。その渦は周囲の人々を巻き込み、逃れることのできない悲劇へ誘うのだった…。

原作：ウィリアム・シェイクスピア（松岡和子翻訳版「オセロー」ちくま文庫より）
作：青木豪
演出：いのうえひでのり
出演：三宅健／松井玲奈／粟根まこと／寺西拓人／高田聖子／他

【東京公演】3月10日（金）～3月28日（火）／東京建物Brillia Hall
【大阪公演】4月13日（木）～5月1日（月）／COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

最新情報は、劇団☆新感線「ミナト町純情オセロ〜月がとっても慕情篇〜」の公式サイトまで。