“スペシャルキャスター”カズレーザーに密着！なぜ話題のコメント生まれる？

毎週月～金 8:00～『とくダネ！』

めざましmedia編集部

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今年で21年目に突入した『情報プレゼンターとくダネ!』が、この秋大幅リニューアル、番組の新たな顔としてスペシャルキャスターが登場している。石黒賢、社会学者の古市憲寿、元プロサッカー選手の鈴木啓太と肩を並べ、火曜日を担当するのが、メイプル超合金のカズレーザー（35）だ。

インテリ芸人として知られるカズレーザーだが、情報番組にキャスターとしてレギュラー出演するのは初めてのこと。しかし、彼が発するコメントがネットニュースになることも多く、注目されているのは間違いない。

そこで、フジテレビュー!!は10月15日（火）、『とくダネ！』に出演するカズレーザーに密着。そのコメント力を追った。

中継先の被災者に声かけ「頭が下がります」

生放送10分前、カズレーザーは、代名詞の赤色のジャケットに黒いシャツという装いでスタジオに登場した。大型の台風19号が日本列島に大きな被害を及ぼしたニュースをメインで扱うため、いつもの赤シャツ＆赤ネクタイは控えたという。本番ぎりぎりまで小倉智昭、伊藤利尋アナ、山﨑夕貴アナと打ち合わせ。笑顔もみられるが少々緊張ぎみだった。

カズレーザーは小倉智昭についての印象を後にこう明かしている。

小倉さんはとにかく優しいですよ。あと、朝の仕事ってこんな大変なんですね。この生活をずっと続けている小倉さんってやっぱりすごい。人間じゃねえな、“バケモノ”ですよ（笑）

放送が始まると、台風の被害を取材したVTRを見ながら、内容を丁寧にメモを取る。この日は、番組あてにツイッターで連絡をくれた福島県いわき市の男性と中継をつないだ。今最も困っているのは「最新情報がわからない」、「水がない」ことだという。また男性は、病気の母と避難できたものの胸のあたりまで増水した自宅周辺を移動しなければならなかったことを、自身が撮影した動画と共に明かした。

小倉から「質問は？」と振られたカズレーザーは、まず「貴重な動画をお貸しいただきありがとうございます。命をかえりみず、お母さんを救っていただき頭（こうべ）が下がります」と丁寧な言葉をかけたのが印象的だった。

そして、ハザードマップなど自治体と情報共有はどのようにしていたのか、など質問を投げかけ、男性はそのような連絡はなかったと答えた。

生放送ならではの経験「ありがたい」

こういうお仕事をいただかないとまず経験できないですよね。現地にいる方の生の声を聞かせていただけることは大変貴重でありがたいと感じています。僕は収録よりも生放送の方が好きですね（カズレーザー）

放送後は、キャスター＆制作スタッフの大反省会へ。小倉ほか伊藤アナ、山﨑アナも皆参加する。この日の放送を担当したチーフディレクターが総括を述べた後、キャスターが一言ずつオンエアを振り返る。カズレーザーは控えめに「大丈夫です」と語り、小倉らの言葉に耳を傾けていた。

――小倉さんからキャスターとしてのアドバイスは？

僕へのアドバイスではないですが、共演のアナウンサーさんに「もっと楽にしゃべりなさい」とお話ししていて。小倉さんも、楽な気持ちで思ったことを伝えるということを念頭に置いているから、これだけ長い間続けられるのかなと感じました。

もちろん考えてしゃべらないといけないのですが、“みんながこれを求めているから”みたいなしゃべり方をすると、できない仕事なんだろうなと思います。無理やり背伸びするとすぐにバレますもんね。

自分の意見と“対論”があることが大事

――コメントはどうやって生まれるのですか？

聞いたことはしゃべらないようにしています。自分から見つけてきたこと、能動的に学んだことを言うようにしています。

自分が思っている意見と対論があることじゃないと扱わないようにしています。どちら側の意見にも納得できないと扱いたくないんです。芸能やゴシップって難しいのが、別に正論も対論もないじゃないですか？何とでも言えるので。政治だったり経済だったり国の外交だったりは、自分が賛成している意見がある一方で、向こう側の意見もすごく納得するし、その中庸も取れるものじゃないと成立しない気がするんです。

このポリシーは今までの発言にも活かされている。

「消費増税で一番苦しいのはお年寄りなのに、お年寄りに分かりにくいキャッシュレスのポイント還元はおかしい」とか、関西電力の幹部が福井県高浜町の元助役から約3億円の金品を受け取っていた問題で、関電側が“品物はスーツの仕立て券やそうめん”と説明したことが紹介されると「関電の社員全員にそうめんを配ると、3億円になるんでしょう」とぴしゃり。インターネット上ではそのコメント力が話題になっていた。

芸人仲間はニヤニヤ「かしこまっているな～」

――『とくダネ！』に出演するようになって周りの反響はいかがですか？

僕、芸人仲間と一緒に住んでいて先輩のトレンディエンジェルのたかしさんが見てくれていたみたいで「カズ、すげぇかしこまってんな」ってニヤニヤしながら言われて、バレてるんだなぁって思いました。先輩たちとその話になるとみんなニヤニヤするんですよね。かっこつけてんだろ、とも言われました（笑）。

――20日（日）は『日曜THEリアル！・世界法廷ミステリー～魔女の微笑～』（情報系の特番）にも出演し、スタジオでは鋭い推理をしたと聞きました。

（『法廷ミステリー』では）僕の推理が合っているかわかりませんが、なんとなくピンときた、全然違う角度から攻めました。多分スタッフさんもその推理は思いつかなかったのでは？スタジオは変な空気になりました（笑）。

伊集院光さんやアンミカさん、古市憲寿さんがすごく頭の回転が速くて。「こんなところ見てるんだ」「なるほどこれが伏線でヒントになってたんだ」とか本当に刺激があるやり取りが飛び交う中で、長嶋一茂さんだけが野生の勘だけで正解に近づくんですよ。そして、それをなんとかいなす宮根さん（笑）。オンエアがどう編集されているかわからないですけど現場のやり合いは見どころですね。

―― 今後キャスターの仕事を広げていく気持ちは？

毎朝この時間っていうのは…夜遊べない覚悟ができるかですよね（笑）。帯番組をやっている坂上さんや設楽さんなど、僕にはあんな風にずっとしゃべる引き出しがないです。情報番組やニュースに携わっている人たちは、本当にすごいなって思います。伊藤（利尋）アナなんて、何のカンペもなく話しますし、ああいうことができる人は日本に何人もいないですよ！

今までは主に一般紙の社会面、経済面を読んでいたというカズレーザーだが、最近はスポーツ紙の芸能面に目を通したり、電車の中で週刊誌の中吊りの一行タイトルも気にするようになっているという。これからもスペシャルキャスターとしてカズレーザーならではの幅広いコメントに注目だ！