毎回さまざまなジャンルで活躍するゲストが集い、多彩な話題や事象を取り上げていくフジテレビのトーク番組『ボクらの時代』。

2月28日(日)の放送は、尾崎世界観(クリープハイプ)、又吉直樹、小説家の村田沙耶香が登場する。

尾崎はミュージシャン、又吉はお笑い芸人の仕事と並行して作家としても活動している。

又吉:村田さんは自粛期間中、作品を書くのが難しくなっているみたいなこと…。

村田:そうなんです。私、喫茶店で書く作家だったので、ファミレスに移動しても「8時には閉まります」と言われ。すごく追い詰められていますね。

又吉:そうですよね。尾崎さんは、どこで書くんですか?

尾崎:家ですね。人の「音」が気になるんですよね。

一方、又吉は「移動するのが好き」と、店を変えながら原稿を書いているそうで、三者三様の執筆スタイルを明かしていく。

子どものころの文章に対する感覚

又吉は、村田に「子どものころから文章書いていたんですか?」と尋ねる。すると村田は「小学生のころ、友人たちと冊子を作っていた」と明かす。

村田:小説をホチキスで留めて。でもやっぱり、そのとき「(手書きの)字が邪魔」と思ったんです。そのころ、少女小説が好きで読んでいて。あの表情がない明朝体というものに、“自分の文章がなってほしい”とすごい願って。ワープロを小学校6年生くらいのときに、母とお金を半分ずつ出して買って、それで書いていました。

尾崎:又吉さんは、子どものころの文章に対する感覚はどうですか?

又吉:やっぱり、「みんなが笑うことってどんなことかな」というのを考えちゃってましたね。遠足に行くとしても、一番の楽しみは遠足が終わった後に作文を書く、その感想戦が好きやから…。

作文を面白くするために、事前にいろいろ考えていたという又吉に対し、尾崎も小学生のころは作文は「頑張っていた」と、その理由を明かしていく。

「子どもらしさ」を求められることについての違和感

村田:その小学校の当時に、お二人は音楽やお笑いの道に興味はあったんですか?

尾崎:いや、そのときはまだなかったです。ひたすら「小学生を終えたい」と思っていたんですよ。夢とかじゃなくて、つまらなすぎて。

尾崎が子どものころに抱いていた違和感を明かしていくと、又吉は「“子どもらしさ”が合わなかったのかもね」、村田も「子どもらしさを求められる場面ってありますよね」とうなずき、3人は「無邪気になりきれなかった」という幼少期の話で盛り上がる。

主人公の人物造形に対するこだわり

3人は作品を書く際のこだわりにも言及していく。

村田:(尾崎に)歌詞も小説も手を使いますか?ペン書きですか?

尾崎:絶対、機械に打ち込みますね。iPhoneのメモで。

村田:あ、そうなんですね。

尾崎:あの文字のフォントじゃないと、ダメですね。

村田:自分の字が邪魔ってことですか?

尾崎:“良い感じ”の言葉になっちゃうじゃないですか、自分の手で書くと。

又吉:うん。

尾崎:その愛着が気持ち悪いんですよね。もっと無機質な感じで、それでも良いかどうかというところで判断したいので。

又吉:村田さんは、小説を書く前、まず絵を描いたりするんですよね。

村田:そうなんです。主人公の似顔絵を描くクセが。それが、本当に下手な似顔絵で…。

村田は、その絵から主人公の人物像を決めているというが、又吉は「1回見たことがあるんですけど、何で描くんやろう?というぐらいの…」と、村田の絵の腕前を表現し、一同を笑わせる。

反対に尾崎は「主人公(の人物像)は、ぼやかしたい」と、自身の作風のクセを語るほか、歌詞と小説の違いも明かしていく。

そのほか、新型コロナウイルス感染症拡大が及ぼした創作活動への影響や、エゴサーチをするかどうか、プライベートでのオンライン飲み会の話などを展開する。