3月24日(水)22時より、フジテレビでは『世界フィギュアスケート選手権2021』が放送される。

3月15日(月)放送の『Live News α』では、男子フィギュア・羽生結弦選手の独占インタビューが紹介された。

羽生選手は、いま何を思い「世界フィギュアスケート選手権」(以下、「世界選手権」)の舞台に立つのか。

<羽生結弦 世界王者への道>

ソチ、平昌五輪2大会連続金メダリスト、羽生結弦選手――。今シーズン、羽生選手は、長く暗いトンネルの中にいた。

2019年12月に行われた「全日本選手権」で、羽生選手は初めて宇野昌磨選手に敗北。それでも、口にしたのは…。

「何か、試合で負けるたびにそうですけど、『君はレジェンドだからいいんだよ』と。それを言われるのもまた悔しいんですよね。ここで化石になっちゃダメだなと思ってるんで」。

2ヵ月後に行われた「四大陸選手権」で、羽生選手は決断する。プログラムを平昌五輪と同じ、ショート「バラード第1番」、フリー「SEIMEI」に変更。伝説のプログラムを蘇らせたのだ。

そして、ジュニア、シニアの主要な国際大会(オリンピック・世界選手権・四大陸選手権・GPファイナル・世界Jr.選手権・Jr.GPファイナル)をすべて制する「スーパースラム」を、男子で初めて達成。

この勢いで世界一に挑むはずだった。しかし、2020年3月、新型コロナウイルスの影響で「世界選手権」が中止に。その後、コーチにも会えない状況の中、「自分がやっていることが無駄に思える時期がすごくあって。一人だけ、ただただ、暗闇の底に落ちていくような感覚があった時期」を経験したという。

「なんか、『もう一人やだ』って思ったんですよ。疲れたなって。もうやめようと思ったんですけど…」。

そんなとき、練習でふと演じたのが、松任谷由実さん作曲のエキシビションプログラム「春よ、来い」だった。

羽生は「『やっぱりスケート好きだな』と思ったんですよ。スケートじゃないと、自分は感情を出せないなって。だったら、もうちょっと自分のためにわがままになって、みなさんのためだけじゃなくて、自分のためにも競技続けてもいいのかなという気持ちになった。それが、ちょっと前に踏め出せたときですかね」と、振り返る。

そして迎えた、昨年12月の「全日本選手権」。揺れる思いの中、羽生選手は「自分の演技を見て、別になんでもいいんですよ。なんでもいいから、誰かの心に何か、感情がともる、何かの気持ちがともるきっかけになればいい」と、出場を決断。

ショートプログラムで首位に立ち、フリーでは「SEIMEI」の流れを受け継ぐ新プログラム、戦国武将、上杉謙信を描いた「天と地と」を初披露。鬼気迫る演技を見せ、5年ぶりの日本一に輝いた。

「ここまで来れて良かったです。やっと心から勝てたって言える演技ができました」。

その2日後、メダリスト・オン・アイスで披露したのは、「春よ、来い」。すべての人々へ向けた、羽生からのメッセージだった。

そんな、激動のシーズンも、ついに最終決戦。前回、2019年の「世界選手権」では、ネイサン・チェン選手(アメリカ)との壮絶な4回転バトルの末、銀メダル。狙うは、3大会ぶりの世界王座奪還だ。

「自分がやってるからには、何か表現したいし、伝えたいメッセージとかいっぱいあると思うんで。勝ちつつ、価値のあるものにしたいですね」と語った。

フジテレビでは、『世界フィギュアスケート選手権2021』として、テレビ放送とインターネット配信を融合させた“マルチメディア中継”にて、生放送・ライブ配信することが決定。定額制動画配信サービス「FODプレミアム」では、全種目・全演技をノーカットライブ配信する。

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