4月7日(水)、火9ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のリモート記者発表会が開催され、松たか子、岡田将生、角田晃広(東京03)、松田龍平が出席した。

本作は、『カルテット』『最高の離婚』など数々の連続ドラマを手がけ、映画「花束みたいな恋をした」も大ヒット公開中の脚本家・坂元裕二の完全オリジナル作品。

3回結婚して3回離婚したバツ3・子持ちの建設会社「しろくまハウジング」社長の大豆田とわ子(松)が、一番目の元夫・田中八作(松田)、二番目の元夫・佐藤鹿太郎(角田)、三番目の元夫・中村慎森(岡田)に振りまわされながら、日々奮闘するロマンティックコメディだ。

松は「本当に魅力的な人たちが出てくるドラマになってると思います」と挨拶し、岡田は「1話を見ましたが、お家でくっと笑える作品になってます」と手応えを感じてる様子。

角田は「今回メインキャストの1人ということで、『大丈夫か、角田?』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、和気あいあい仲良くやらせてもらってます」と笑いを誘い、松田は「盛りだくさんで、魅力的な登場人物が織りなすドラマになってます」とアピールした。

撮影は中盤まで進んでるそう。とわ子は明るくお茶目でちょっとせっかちという役どころだが、松は「自分が思っている以上に、違和感なく行動できていて。彼女の言動を素直にできるのは、なんでだろうと思いながらも、伸び伸びとやらせていただいていますね」とニッコリ。

また、「人と関わるのを諦めない人たちが多いので、事件も起こりますけどその分ドラマも生まれて。パワーは使うけど、元気になる感じもあり、楽しく会話しています」としみじみと明かし、元夫たちの関係性について「不思議な関係ですが、お互い様でみんな生きてる感じはありますね」と分析した。

とわ子の三番目の元夫で、しろくまハウジング顧問弁護士の中村慎森を演じる岡田。エリートではあるものの理屈っぽくひねくれ者だが、岡田は「最初はどうかなと思っていたんですけど、どんどん自分の中に役が浸透していって。プライベートで会話している時も、口が悪くなってきたというか…」と告白。

角田に「気を付けて。嫌われますよ」と突っ込まれ、苦笑いしながらも「嫌われ役だと思っているんですが、それもそれでしっくりきていて」と言い、「慎森は合理主義者ですが、とても人間っぽいかわらしい部分もあるので、そこを楽しんでいただけたらうれしいです」と爽やかに笑った。

角田は、とわ子の二番目の元夫でファッションカメラマンの佐藤鹿太郎役。とにかく器が小さいキャラクターだが、角田は「器の大きい男を演じるよりは、スッと入ってきますね。不思議とやりやすかったですね」と言い、松らは爆笑。

また、劇中では岡田演じる慎森と言い合うことも多いが、「会話のテンポが速いのは大変ですが、やりあってる時は楽しい」と言い、「器が小さいのは悪いことではなく、正しいことを言ってるつもりでやっていて。間違ったことは言ってませんから」とキッパリ。

岡田が「(角田演じる鹿太郎は)急にすごく声が大きくなりますよね。器の小ささがすごくそこに集約されてる」と感心すると、角田は「今、声のボリュームを上げたことをディスってるんですか!?早速、(器が)小さいなみたいな。皆さんの声が小さいんだから」と返し、他の3人を爆笑させていた。

松田は、とわ子の一番目の元夫でレストランオーナー兼ギャルソンの田中八作を演じる。自然と女性にモテてしまう人物だが、「どうやったらモテるのかと考えて。モテる定義を考えるのはなかなか難しいなと思って、考えるのを止めました」と振り返り、「八作は受け皿的な人なのかなと。自分から求めない代わりに相手によって変わっていくというか。そこは僕も演じていて面白いです」としみじみと話した。

また、鹿太郎と慎森の間に挟まれて2人の話を聞いてるシーンも多いが、「2人の隙間にいて、たまに一言挟んで場を安定させる感じで、それもすごく面白いですね」と笑みを浮かべながら語った。

松はそんな元夫たちを演じる3人について、「皆さん、面白い瞬間を見逃さない。そして、面白くなりそうな空気を感じたら『とことんいってしまえ』と突き進んでいく感じがあって、お芝居をやっていて楽しいです。安心感があり、私的には頼り過ぎないようにと思いながらも頼りにしています」といたずらそうな笑顔で告白。

また、「こんな素敵な人たちに囲まれているのに、とわ子が『何、贅沢いってんだ?』風に思われないかなと思ちゃうくらい、私から見ると皆さん魅力的。俳優さんとしても、すごく上手だなと」となぜか笑いをこらえつつ口にすると、角田から「最後に笑っちゃうと、嘘っぽくなるんで」とつっこみが飛び、「いや本当に思ってるんですよ!とわ子も私も幸せ者だと思って演じています」と満面の笑みで答えていた。

キャスト陣が仲が良く、LINE交換もしたそう。松、岡田、角田が連絡先を交換した際、松田はいなかったそうで、松田の連絡先を知っていた松が松田の連絡先を2人に伝えたそう。だが、松田は「岡田くんからはすぐ連絡がきたんですけど、角田さんからは全然こなくて」とぶっちゃけ。

すると、角田は「会ってからやり取りをしたくて。僕は岡田くんみたいに会ってないのにやれないタイプだから」と岡田を見ながら言うと、岡田は「その言い方はとげがありますけどね」と劇中さながらのバトルが。

笑いつつ角田は「しようと思っていたんですけど、間が開いちゃって」と弁明し、松田も「それは昨日おっしゃってくれて」と納得した様子でいると、なんと、誰かのスマホのLINE音が鳴るというハプニングが起こり、笑いが起こっていた。

会見では、男性キャストがとわ子の魅力を明かす一幕も。松田は「かわいいところかな」とはにかみながら明かし、「松さんが演じるってのもありますけど、なんかあふれ出てるものがあって。包み隠さない、裸一貫な感じがいいですね」としみじみ。実生活にとわ子がいたらと聞かれると「ありですね」と同意。

岡田も「人はそれぞれ欠点がありますけど、とわ子さんは自分の言葉でその人にちゃんと問いかけてくれる印象があって。僕の演じる役もそれに助けられてる部分があり、魅力的に感じます」と言い、「好きです」と宣言。

岡田も実生活でとわ子みたいな女性がいたら「すぐ結婚しますね」と言うも一瞬考え、「とわ子さんが本当にすごく魅力的で、等身大なんです。結婚はまだ早すぎるかもしれないですけど、すごく好きです」と改めて口にしていた。

さらに角田も「ドジなところやイライラするとことか、ミスが多いけど、そういうところがかわいい。完璧な女性よりはそういう方がいいなと思う。めちゃくちゃかわいんで、僕も大好きです」と言い、「自分みたいな人間は、完璧な方には相手にされないかと思ってしまう。隙がある女性の方がかわいいですよね」と解説。それを受けて、松は「とわ子さんがモテて、よかったなと思います」とはにかんでいた。

一方、松には「結婚相手に求める譲れない条件は?」という質問が。松は「難しいですね」と考えつつ、「パッと思ったのは、どうしようもなくダメなところがある人。人間だから間違いはあるじゃないですか。でも、間違ちゃうことをやって生きられる人と生きていく方が楽しそうだなと思います」と持論を。

それを受けて角田は「最高ですね。『じゃ、いいですよね?大丈夫ですよ?』という感じですね」と口にし、松は笑いながらも3人に「みんな当てはまるところがあると思います。岡田くんとか、まだ私も知らない闇を抱えてるかもしれないですけど(笑)。本当にみんな大好きです」とニッコリ。岡田も「うれしいですよ。ダメなところを逆に褒めてくださるなんて、希望ですね」と白い歯を見せていた。

最後には、松が「すごく明るい華やかな映像になっていると思います。大きな事件から些細なことまで、盛りだくさんって言葉がすごく当てはまりますし、『この人たちが生きてるなら、私も生きれるかな』とちょっと力をもらえるドラマになっているので、ぜひ私たちを笑ってもらえたらいいなと思います」とアピールし、締めくくっていた。