8月28日(土)より、世田谷パブリックシアターにて、舞台「検察側の証人」の上演が決定。小瀧望(ジャニーズWEST)、瀬奈じゅん、成河の出演が明らかになった。

ミステリーの女王と呼ばれる世界的な推理小説家アガサ・クリスティは、演劇の造詣も深く、戯曲作家としてもまた、傑作を残した。本作「検察側の証人」は、「ねずみとり」「蜘蛛の巣」などと並んで世界中で上演され、舞台劇の最高峰と称賛される法廷ミステリーの決定版だ。

“これは私が描いた戯曲の中でも、お気に入りの一つであった”と、クリスティ自身も自伝の中で語る、緊迫感あふれる応酬と観客の度肝を抜く展開は必見。

物語は、容姿端麗な青年レナード(小瀧 望)が大富豪で独り身の婦人を撲殺した容疑で起訴されるところからスタート。

彼はまったくの無罪を主張しているものの、状況証拠は彼に不利なものばかり。――被害者とレナードは、道で困っているところを彼に助けられて以来交流があり、事件当日も被害者宅を訪ねていたこと。事件当時、彼は無職で金に困っていたこと。そして、彼には確実なアリバイが無いこと――。

レナードはあえなく逮捕され、敏腕検事のマイヤーズ(成河)が事件を担当することに。彼を裁く法廷が開かれ、法廷弁護人と検事の答弁が白熱の応酬となる中、唯一のアリバイを妻・ローマイン(瀬奈じゅん)が証言する、はずだった。

しかし、法廷に立った彼女から口を突いて出た言葉は、彼から「婦人を殺した」と告白された、という「検察側の証人」としてのものだった…。

第28回読売演劇大賞 杉村春子賞、及び優秀男優賞を受賞した小瀧、ミステリアスな人物造形にも長けている瀬奈、抜群の演技力で安定感ある成河、さらに寺西拓人、梶原善ら実力派がそろう本作。息をのむ法廷劇をどう見せてくれるのか。

翻訳・演出は、読売演劇大賞 優秀演出家賞など数々の演劇賞を受賞、今最も注目を集めている演出家の1人、小川絵梨子。意外にもクリスティ作品を手がけるのは初めてとなるが、リアルで緻密な人間描写と、時に大胆な緩急ある演出に定評のある小川の手でよみがえる、不朽の名作に期待が高まる。

<小瀧望 コメント>

作品のお話を聞いて、ぜひ!やりたいと思いました。改めて読んで、書かれたクリスティ自身も気に入っている作品というのも納得の、とても面白い作品だと思いました。

演出の小川さんと稽古場で、いろいろ話しながら作り上げていければと思います。小川さんとご一緒できる時間を楽しんで、また先輩方との芝居のコミュニケーションも楽しみです。

僕の演じる青年・レナードについては、節々に狂気的な愛を持った人物だな、と感じました。僕自身、知らない自分に出会えそうです。まったく違った僕をお見せできると思います。

まだまだ、気の抜けない状況で、我慢をしていただくところもありますが、生で感じるエンターテイメントのすばらしさを伝えていくことも、僕の使命だと思っています。生の演劇に触れて、生の役者のパワーに触れてほしいと思います。

劇場では、傍聴席にいるような気持ちで、ぜひ傑作ミステリーを楽しんで下さい。

<瀬奈じゅん コメント>

このお話をいただいたとき、とにかく興奮しました。出演するのが夢であった「検察側の証人」という作品であること。そして何より、小川絵梨子さんの演出であるということ。

今はまだその興奮が収まりきっていない状態ですが、共演者の皆さまと共に、しっかりと誠実に稽古を重ねて参りたいと思います。

このような状況下ではありますが、足をお運びいただけたらうれしく思います。

<成河 コメント>

心から信頼する小川絵梨子さんの演出、頼もしく力強い共演者の方々と一緒に、新しい時代の「検察側の証人」を創れることをうれしく思います。

時代を経ても決して古びることのないアガサ・クリスティのこの法廷ミステリーを、さらに今回新翻訳で、より今の私たちに近しいエンターテイメントとして甦らせることができるのではないかと期待しています。

出口の見えない不安な日々に少しでも、上質な娯楽、前向きで建設的な思考を、皆さんと共有できるよう、気を引き締めて稽古に臨みたいと思います。お楽しみにお待ちください。

最新情報は、舞台「検察側の証人」公式サイトまで。