~MTMと代理店契約を締結。将来的なロボット・IoT通信との統合を見据え、2026年9月の日本ロボット学会で初公開~
QNS Services株式会社(本社:東京都町田市、代表取締役:井出 洋一、以下「QNS」)は、大学・研究機関等での実践的な学習を目的とした教育用教材、ネットワーク暗号可視化評価キット『CipherMirror Board(サイファーミラー・ボード)』を発表しました。
本発表に伴い、研究開発・実験用ロボットアーム・IoT端末を手掛ける株式会社MTMシステムズ(本社:東京都調布市、代表:城野 遼太、以下「MTM」)と日本国内における代理店契約を締結いたしました。2026年9月開催の「日本ロボット学会学術講演会」におけるTsukArm Robotics株式会社の展示ブースにて本キットを初公開いたします。また、本キットはMTMを通じて全国の大学・研究機関向けに提供を開始いたします。

ネットワークスキャン

サーバースキャン

ダッシュボードイメージ
■発表の背景とパートナーシップの狙い
量子コンピュータの進展に伴い、従来の公開鍵暗号の安全性に対する懸念が高まり、耐量子計算機暗号(PQC)への移行が世界的な課題となっています。特に、長期間運用されるロボットやIoT端末において、センター間の制御通信の安全性確保やセキュアなアップデート環境の構築は、今後の産業基盤を支える重要な研究テーマです。
この課題に対し、QNSは「まずは現状の暗号利用状況を正確に把握(インベントリ)することが、次世代通信への移行の第一歩である」と位置づけ、学生や研究者が暗号技術の実態を実践的に学ぶための教材として、小型・可搬性に優れた評価キット『CipherMirror Board』を開発しました。
本キットを大学・研究機関の研究・教育現場へいち早く届けるため、同分野に深い知見と強力なネットワークを持つMTMを代理店として迎えます。まずは研究室内のネットワーク環境や既存デバイスの暗号を可視化・学習する教材として展開し、将来的には、研究用ロボットやIoTソリューションとの連携に加え、PoCや耐量子暗号ソリューションを含む共同実証・共同提案を通じて、両社の強みを活かした未来志向のパートナーシップへ発展させてまいります。
■株式会社MTMシステムズ 代表 城野 遼太様 コメント
「フィジカルAIの進展により、ロボットシステムは導入後も継続的に機能を更新・高度化していく存在となっています。その手段としてネットワークを介したOTA(Over The Air)によるアップデートの重要性が高まっており、ロボットシステムにも量子コンピュータ時代を見据えた耐量子セキュリティへの対応が求められています。
CipherLensはその第一歩として現在の暗号利用環境を可視化・把握し、将来の耐量子セキュリティへの移行に備える環境をご提供します。MTMは今回、教育用教材「CipherMirror Board」の国内代理店として、フィジカルAI時代のロボットシステムに適した形での導入・展開をサポートしてまいります。
更に、その結果を踏まえてQNSが提供する安全な鍵交換技術を組み合わせることで、OTAを含む通信・アップデート環境の信頼性向上に繋がるものと期待しております。」
■今後の展望:教育・研究(教材)から商用環境(本番運用)へのロードマップ
『CipherMirror Board』は、大学・研究機関における暗号技術の学習・研究を支援する「教育用教材」としての位置づけです。一方、実際の企業ネットワークやインフラ等の本番環境(商用環境)においては、エンタープライズ向けの暗号資産可視化ソリューション「CipherLens」を提供いたします。
本番の商用環境では、まず「CipherLens」を用いて既存システム内の暗号資産を可視化(インベントリ)し、あらゆる次世代暗号(PQCなど)へのスムーズな移行計画(暗号アジリティの確保)の策定をサポートします。
さらに、高度なセキュリティ要件が求められる環境においては、強力な実装オプションの一つとして、QNSが国内で提供するQuantum Bridge Technologies製の耐量子暗号プラットフォーム「SDS(Symmetric-Key Distribution System)」を組み合わせることも可能です。これにより、極めて強固な耐量子セキュア通信ソリューションの構築まで、お客様のニーズに合わせた幅広い選択肢を柔軟に提供してまいります。
■教育用教材『CipherMirror Board』の概要
本評価キットは、本番環境向けの「CipherLens」のコアエンジンをベースに教育・学習用に最適化して開発され、x86アーキテクチャの高性能小型PC「LattePanda」上で動作します。
ネットワーク上を流れるトラフィックから、TLSハンドシェイクや証明書情報などを解析することで、通信を解読することなく利用されている暗号技術(鍵交換、認証、暗号化、ハッシュ関数など)を可視化します。これにより、大学・研究機関は自作のデバイスや既存のIoT環境が現在どのような暗号に依存しているかのインベントリを学習の一環として実施でき、将来のPQC移行や耐量子安全の確保に向けた基礎データを取得・分析することが可能です。
■主な特長
- 起動後すぐにリアルタイムで検知・可視化(学習用途)
CipherMirror Boardを立ち上げてネットワークに接続するだけで、複雑な設定なしに即座に通信の解析を開始。利用されている暗号アルゴリズムやプロトコル、既存の暗号インフラの依存関係をリアルタイムに可視化し、次世代ネットワークに向けた暗号アジリティ(迅速な移行能力)確保のための教育・研究を支援します。
- LattePandaを採用したエッジ・フレンドリーな構成
手のひらサイズのシングルボードコンピュータを採用し、研究室のデスクや実験環境の周辺に手軽に設置できるプラグ&プレイ構成です。
■今後のスケジュール
- 2026年9月: 日本ロボット学会学術講演会(TsukArm Robotics株式会社のブース)にて初公開
- 2026年度中: MTMを通じ、大学・研究機関向け教育用評価キットとして販売開始
■注釈および用語解説
※1 暗号資産(Cryptographic Assets): 本リリースにおける「暗号資産」は、仮想通貨ではなく、ITシステムやデバイス内で利用されている暗号鍵、デジタル証明書、暗号アルゴリズムなどの「セキュリティ資産」の総称を指します。
■企業情報(各社概要)
- 株式会社MTMシステムズについて
ロボットやIoT技術を提供して課題解決のサポートを行なっている。卓上サイズの小型ロボットの開発や共同開発を中心に事業を行っている。電気通信大学発ベンチャー。
URL:http://www.mtmsystems.jp/
- QNS Services株式会社について
QNS Services株式会社は、耐量子計算機暗号(PQC)への移行を支援するセキュリティソリューションを提供しています。暗号資産可視化ソリューション「CipherLens」と、量子コンピュータ時代に対応した暗号通信ソリューションを通じて、企業・政府機関・研究機関の安全な情報基盤の構築を支援しています。今後もパートナー企業と共に、教育・研究分野から産業分野まで、耐量子暗号技術の普及と社会実装に貢献してまいります。
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