TOPPANホールディングス株式会社
先端技術を活用し、コレクションの館外公開に向け基本合意書を締結

米国スミソニアン協会国立アジア美術館(National Museum of Asian Art-Smithsonian Institution、所在地:米国ワシントンD.C.、館長:Chase F. Robinson、以下 スミソニアン国立アジア美術館)、とTOPPANホールディングス株式会社のグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:野口 晴彦、以下 TOPPAN)は、スミソニアン国立アジア美術館の所蔵作品のデジタルアーカイブ化および、デジタルコンテンツの活用に向けた基本合意書を2026年7月1日(水)に締結しました。

本合意に基づいた、第一弾施策として、スミソニアン国立アジア美術館を象徴する空間であり、ジェームス・ホイッスラーが手掛けた日本の美術様式と西洋のデザインが融合したジャポニスムの傑作として知られる「ピーコック・ルーム」のデジタルコンテンツを開発します。

TOPPAN小石川本社ビル来訪時の面会の様子

(左:スミソニアン国立アジア美術館館長 Chase F. Robinson、右:TOPPANホールディングス 代表取締役社長COO大矢 諭)



■ 背景
スミソニアン国立アジア美術館は、葛飾北斎の肉筆画や琳派作品をはじめとする世界屈指の日本美術コレクションを擁し、日本美術の収蔵品数は約1万5,000点に及びます。しかし、創設者チャールズ・ラング・フリーアの遺言により、フリーアの旧蔵日本美術コレクションの館外持ち出しは一切禁じられています。この方針は現在に至るまで厳格に守られており、同コレクションは原則として館内でのみ展示が行われています。そのため、スミソニアン国立アジア美術館が誇る貴重なコレクションの国際的な発信や外部機関との連携には、物理的制約を超える新たなアプローチが求められています。
一方、TOPPANは1997年から文化財のデジタルアーカイブデータの公開手法としてVR技術の開発に取り組み、これまでに国宝を含む国内外の重要文化財をテーマとしたVR作品を60本以上製作。2007年には、いち早く4K超高精細VR作品の開発/公開を行い、近年では16KVRやヘッドマウントディスプレイなど次世代VR作品の開発に取り組んでいます。また全国の文化・観光資産のコンテンツ制作・活用支援も数多く手掛けています。今回、世界屈指の日本美術コレクションの価値をより多くの人々に届け、理解を深めたいとするスミソニアン国立アジア美術館と、文化財の高精細デジタル化およびそのグローバルな利活用創出を推進しているTOPPANのビジョンが合致し、両者は共同プロジェクトの開始に合意しました。


■ 基本合意について
本合意に基づく共同プロジェクトでは以下の内容について両者で協力していきます。
・スミソニアン国立アジア美術館所蔵品のデジタルアーカイブ化およびデジタルコンテンツ化と発信
・両者の協力体制構築
・共同で得られた成果の積極的な活用
・両者による日本美術を中心とした日米間の文化交流の促進


■ 第一弾プロジェクト「ピーコック・ルーム」のデジタルコンテンツについて
開発を予定している「ピーコック・ルーム」デジタルコンテンツは、スミソニアン国立アジア美術館に常設されている展示空間を高精細にデジタル再現し、物理的に移動することができない同空間を、世界中へ巡回させることで、地理的制約を超えた鑑賞機会を提供するものです。
本コンテンツでは、壁面装飾など「ピーコック・ルーム」を構成する要素を高解像度で体験できるほか、制作当時の時代背景などを解説するコンテンツも組み込み、歴史的文脈の中で空間を理解できる内容とすることを目指しています。
本デジタルコンテンツは、2027年初頭の公開を目指しており、ヘッドマウントディスプレイを用いたVRコンテンツとしてスミソニアン国立アジア美術館内や国内外の展示会などで提供する計画です。

ピーコック・ルームの写真

左: 「Princess of the Land of Porcelain」 Credit: James McNeill Whistler / National Museum of Asian Art, Smithsonian Institution, Freer Collection, Gift of Charles Lang Freer, F1903.91a-b
右: 「The Peacock Room」 Credit: James McNeill Whistler / National Museum of Asian Art, Smithsonian Institution, Freer Collection, Gift of Charles Lang Freer, F1904.61


■ 今後の展開
スミソニアン国立アジア美術館とTOPPANは、本合意に基づく共同プロジェクトの推進を通じて、スミソニアン国立アジア美術館が所蔵する貴重な文化財の魅力発信の機会を拡大するとともに、物理的制約を超えた新たな鑑賞手法の開発や新規ファンの創出に取り組みます。
また、スミソニアン国立アジア美術館が提携する海外の博物館・美術館をはじめ、国内外の文化機関との連携を進め、グローバルな利活用機会の創出/拡大を推進していきます。


■ スミソニアン国立アジア美術館について
スミソニアン国立アジア美術館は、1923年に米国初の国立美術館、かつ同国初のアジア美術館として開館しました。現在では、古代から現代に至る作品を擁する、世界有数の重要なアジア美術コレクションを所蔵しています。また、19世紀から20世紀初頭にかけての米国美術の比類ないコレクションも有しています。
同館は、収集、保存修復、展覧会、プログラム、研究を、館内およびオンラインの双方で意欲的に展開することにより、アジアの芸術と文化、ならびにそれらと米国との過去および現在における関わりを理解するための、世界的・全米的なリソースとしての役割を果たしています。アジアの芸術と文化をその豊かな多様性とともに紹介することで、異文化理解を促進し、好奇心、創造性、敬意という基本的理念を体現することを目指しています。
ワシントンD.C.のナショナル・モールに位置する同館は、入館無料で年間364日開館しています(12月25日は休館)。スミソニアンは、世界最大の博物館・教育・研究複合施設であり、毎年数百万人の来館者を迎えています。国立アジア美術館の詳細については、asia.si.eduをご覧ください。


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以  上
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