学校法人 瓜生山学園 京都芸術大学
-芸術・デザインの学びを社会課題解決の現場へ-

京都芸術大学(KUA、京都市左京区、学長:佐藤 卓)は、2025年度に実施した産学公連携プロジェクトの実績をまとめました。
少子化や社会課題の複雑化が加速する状況において、大学教育には専門知識だけでなく、社会と協働しながら課題解決に取り組む実践力が求められています。

そうした中、2025年度は、企業や自治体、地域団体、医療・福祉機関等と連携し、学科・センターを横断して112件のプロジェクトを実施。通学課程の学生約5,000名のうち、延べ1,413名の学生が、調査、企画、制作、提案、販売、イベント運営などを通じ、現場の課題やニーズに向き合いました。

本学では、芸術・デザインの学びを学内にとどめず、企業・自治体・地域団体等と協働しながら、学生が実社会の課題やニーズに向き合う教育活動を「社会実装プロジェクト」と位置づけ、全学的に展開しています。

今回は、商品化や施工といった具体的な展開から、企業・自治体への企画提案やPBL(課題解決型学習)授業まで、社会実装を見据えた多岐にわたる活動を「産学公連携プロジェクト」として整理し、その成果を公表するものです。



■ 芸術やデザインを社会の中で学ぶ
現代社会には、地域や福祉、環境、食、観光など、分野を横断した多様な課題が存在します。こうした社会情勢の変化に伴い、芸術やデザインの学びも、単に造形を行うだけではなく、抱えている課題に目を向けて何ができるかを考えることも、芸術教育における重要な観点になりつつあります。

京都芸術大学では、「社会の変革に役立てる人材の育成」を教育目標に掲げており、学生が学内での専門教育にとどまらず、企業や自治体、地域団体、医療・福祉機関の方々のご協力を得ながら、実社会の現場で学びを深める機会を大切にしています。

産学公連携プロジェクトは、学生にとって、自らの表現や提案が社会の中でどのように受け止められ、活用されるのかを学ぶ実践の場です。同時に、企業や地域、行政にとっても、若い世代の視点や芸術・デザインの発想に触れる協働の機会となっています。

本学では、前身となる取り組みから長年にわたり社会との接点を持つ教育活動を推進してきました。現在は、学外の企業・自治体・団体等からの相談や依頼を受けるルートと、各学科・センター等が主体となって展開するルートの双方を通じて、学生が多様なプロジェクトに参加できる体制を整えています。

専門領域や学年を越えて、関心に応じて社会との協働に関わることができる点も、本学の社会実装プロジェクトの特徴だと捉えています。

■ 2025年度の産学公連携プロジェクト実績紹介

2025年度、京都芸術大学では学科・センターを横断し、合計112件の産学公連携プロジェクトを実施しました。本学では、芸術やデザインの専門性を実社会の現場で活かすことを教育の軸に置いており、連携先の方々と対話を重ねながら課題解決に取り組んでいます。

- 実施件数:112件
- - 主な連携領域:商品開発・ブランディング:企業と連携した商品企画、パッケージデザイン、ブランド戦略立案など。

- 地域活性化:自治体や地域団体と連携したイベント運営、空間演出、観光資源の掘り起こし。

- 医療・福祉・環境:病院環境を整えるホスピタルアート、ユニバーサルデザインの提案、環境保全に向けた啓発。

- 教育・ワークショップ:子ども向けの造形体験、小・中・高校生への探究学習支援、専門人材の育成プログラム。

- 公共・文化施設:文化財の保存活用、交通空間でのアート展示、公共空間のデザイン。


これらのプロジェクトでの学生の活動プロセスにおいては、制作物を完成させることだけをゴールとせず、現場でのヒアリングや現地調査、利用者視点での検証、企画立案、プロトタイプ制作、クライアントへのプレゼンテーション、講評を踏まえた改善など「社会実装のための対話」に重点を置いています。

■ 代表的なプロジェクト

【商品化・販売につながる学び】 ひらかたパーク × 京都芸術大学 産学連携プロジェクト


情報デザイン学科では、京阪電気鉄道株式会社と連携し、ひらかたパークの商品企画に取り組みました。学生は遊園地の魅力を再発見し、企画を提案。学生2名の企画が採用され、2026年中に商品として販売される予定です。学生にとって、アイデアを「作品」としてだけでなく、社会で選ばれるものとして磨き上げる機会となりました。





【医療・福祉現場と接続する学び】 ホスピタルアートHAPii+プロジェクト2025


芸術教養センターでは、大阪急性期・総合医療センターと連携し、処置室や入院医療空間における不安を和らげるためのホスピタルアートに取り組みました。動物や妖精をモチーフとしたデザインを壁面やサイン等に展開し、施工箇所は60箇所を超えました。学生にとっては、患者や家族、医療スタッフに寄り添う環境づくりを考える機会となりました。本ホスピタルアート「Hapii+」プロジェクトは、2009年の活動開始以来17年間、さまざまな医療機関において施工を行っており、今年度も実施予定です。




【公共交通と地域に開く学び】 未来のえいでんアートプロジェクト


社会実装支援課では、叡山電鉄株式会社および京都府「京都未来人材育成プロジェクト」と連携しました。7学科から36名の学生が参加し、叡山電車の9つの駅で、アート作品を展示。学生たちは、ギャラリーとは異なる日常の交通空間で、地域の人々に向けて表現することの意味を学びました。




【科学と芸術をつなぐ学び】 こども科学博2025の企画・運営


キャラクターデザイン学科では、株式会社NHKエデュケーショナルと連携し、「こども科学博2025」において、京都大学iPS細胞研究所の展示と連動した企画を実施しました。来場した子どもたちは、iPS細胞の分化をゲーム形式で学んだ後、学生のサポートのもと、細胞を題材としたキャラクターデザインに挑戦しました。
3日間で約1000点の作品が生まれ、学生にとっては、専門的な知識をどのようにわかりやすく、楽しく、表現を通じて伝えるかを学ぶ機会となりました。




【直近の社会実装プロジェクト】
- 日本製鉄株式会社との連携による「ショート動画制作」
リリースURL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000699.000026069.html

- 株式会社大創産業との連携による「商品開発」
リリースURL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000321.000039955.html


■ 今後の展開

京都芸術大学は、2027年の創設50周年を見据え、芸術・デザインの教育を社会とさらに接続し、学生が実社会の中で学び、考え、表現する機会を広げていきます。
2026年度も、上賀茂神社でのアートプロジェクト、地域資源を活かしたワークショップや展示など、企業・自治体・地域団体等との協働によるプロジェクトが進行しています。
こうした取り組みを通じて、学生が社会の現場で問いを見つけ、芸術・デザインの専門性を社会の中で応用する力を育む教育活動を継続していきます。


⬛︎ 京都芸術大学(KUA)について
京都芸術大学は、通学課程(芸術学部10学科24コース)と通信教育課程(5学科19コース)を併せ持つ、国内最大規模の総合芸術大学です。通学課程では、企業や自治体と連携した「社会実装プロジェクト」を年間100件以上展開しています。通信教育課程は1998年に開設され、全国・海外から多様な学生が学ぶ日本初の4年制芸術大学通信教育課程です。
所在地:〒606-8271 京都府京都市左京区北白川瓜生山町2-116
URL:https://www.kyoto-art.ac.jp/


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