『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』第2話完全版
記憶を失ったまま殺人事件の容疑者となった勝呂寺誠司(二宮和也)は、八幡柚杏(中村アン)から、警視庁組織犯罪対策部管理官・蜜谷満作(江口洋介)なら誠司のことを知っている、と教えられる。
誠司は、無実を証明するために、蜜谷に会うことを決意し、彼がいるという横浜警察署へと向かった。
老舗レストラン「葵亭」のシェフ・立葵時生(大沢たかお)は、店内に拳銃が落ちていたことを警察に通報した。
だが、犯人からの報復を恐れた時生は、店で1人きりになることを避けるために一度は中止を決めたクリスマスディナーの営業を行う、とソムリエール・竹本梅雨美(桜井ユキ)たちスタッフに告げる。
料理番組のMCへの転身を迫られていた地方テレビ局「横浜テレビ」の報道キャスター・倉内桔梗(中谷美紀)は、クリングル号記念公園で起きた殺人事件を追っていた。
逃亡中の犯人が学生時代の知り合いであることをつかんだ桔梗は、上司の指示に逆らい、最後となる自分の番組で事件の特集を組もうと動き出す。
横浜警察署にやってきた誠司は、集まっていた報道陣に紛れて署内に潜入。
誠司は、愛犬が逃げてしまったために相談に来ていた真礼(佐藤浩市)が不審者に間違われる騒動に乗じて、捜査本部にいた蜜谷と顔を合わせる。誠司の顔を見て驚いた蜜谷は「何で殺ったんだ?」と問いかけるが、自分が何者なのかも何も覚えていないと返す誠司。
そのとき神奈川県警の警部補・狩宮カレン(松本若菜)らがやってきた。蜜谷を殴って逃走した誠司は、隣のビルに飛び移り、GPSで誠司の後を追っていた犯罪組織「アネモネ」の笛花ミズキ(中川大志)の車で現場を離れる。
蜜谷の行動に不審を抱いていたカレンは、ホシが誰なのか知っているのではないか、と問いかけた。すると蜜谷は、ホワイトボードに「勝呂寺誠司」と書き…。
一方、同署を訪れていた桔梗の部下で、時生の娘でもある横浜テレビの新人記者・立葵査子(福本莉子)は、葵亭で事件に使用されたと思われる拳銃が発見されたという情報を得る。
報告を受けた桔梗は、どこの取材も受けないよう時生に連絡してほしいと査子に指示。葵亭に向かった査子はすぐさまインタビュー取材を開始する。取材を受けたのは時生ではなく梅雨美だった。
査子が取材した映像をチェックした桔梗は、梅雨美の後ろに見切れている時生に気付く。それを見て査子に声をかけようとすると、報道制作局長・折口康司(小手伸也)がやってきて、今日の『日曜NEWS11』は予定通りクリスマス特集を放送すると告げた。
社長・筒井賢人(丸山智己)の決定で、桔梗も了承しているという。
時生は、ギャルソン・蛇の目菊蔵(栗原英雄)がデミグラスソースの代わりになるかもしれないと作ったソースを完全否定し、先代から受け継いだソースの意味を語り始める。だがその際に、デミグラスソースの入った寸胴を倒したのが自分であることを口にした時生は、それがきっかけで梅雨美たちと口論になってしまう。
その騒ぎを止めたのは、葵亭の警備を命じられていた警察官の山田隆史(今井英二)だった。
「今ここには料理人も、ソムリエールも、ギャルソンも、皿洗いもいるのだから、みんなでこの日を良き1日としよう」という山田の呼びかけに、梅雨美たちだけでなく時生も賛同した。
査子は、桔梗が事件ではなくクリスマス特集でいくことを了承したと聞いて不満を抱いていた。それを問われた桔梗は、「これは私の最後のわがまま」と返し、事件報道を行う意思を示す。そんな桔梗に手伝いたいと申し出る査子。
すると桔梗は、逃亡中の犯人の名前は天樹勇太だと査子に伝えた。
誠司は、アネモネのBARの前で待っていた柚杏に、蜜谷と会ったことを伝える。警察署で会った際、蜜谷は自分を殴って逃げろ、と誠司に告げていた。それを思い出した誠司は、事件現場で目を覚ましたとき、「逃げろ」と電話をしてきた相手が蜜谷だと気づき…。