『真夏のシンデレラ』第3話完全版
連絡先を交換した蒼井夏海(森七菜)と水島健人(間宮祥太朗)は、朝からメッセージのやり取りをするようになった。
その内容が天気と景色の話ばかりだと知った滝川愛梨(吉川愛)と小椋理沙(仁村紗和)は、「そんな距離感じゃダメ」と騒ぎ立てる。夏海が健人のことを一度も名前で呼んでいないと知った愛梨は、人間は自分の名前を呼んでくれる人のことを好きになる、と主張した。
さらに愛梨は、牧野匠(神尾楓珠)が夏海にいきなりキスをして以来会いにも来ていないと聞き、匠のことは放っておいて健人に舵を切ろう、と言い出す。
そこに、巡回中のライフセーバー・早川宗佑(水上恒司)たちが通りかかった。宗佑は、「名字だけじゃ味気ない」と言って理沙の下の名前を知りたがり…。
健人は、散歩中に夏海の店に立ち寄る。片付けを手伝うという健人に、それなら昼食に新メニューの味見をしていってほしい、と頼む夏海。
そこに、夏海の弟・海斗(大西利空)が慌てた様子で駆け寄ってくる。夏海が、沖縄で開催されるサップ大会の出場選手に選ばれたというのだ。優勝者には賞金も出るため、夏海は店のリフォーム資金を稼ぎたいと張り切る。
同じころ、山内守(白濱亜嵐)は、愛梨が来週、スタイリストになるためのテストを受けることを知る。明後日が愛梨の休日だと聞き、守は「その日、俺にちょうだい」といって彼女をある場所へ誘った。
それは、都内の人気美容室。守が、テストを前にして緊張し、表情も強ばっている愛梨のために予約を取ったのだ。人気スタイ入りストのカットを体験した愛梨は、すっかり興奮。愛梨に笑顔が戻ったことを喜ぶ守。
昼食の後、すっかり健人に懐いている海斗が、次はいつ来るのか、と尋ねた。すると健人は、大事なプレゼンがあるからもうすぐ東京に戻る、と返す。健人は、大会での活躍を東京から応援している、と夏海に告げて去って行った。
夏海のもとにやってきた匠は、キスしたことを謝る。夏海は、そんな匠を許すと、店のリフォームについて相談を持ちかけた。
匠は、建て替えのほうが早いのではなないか、と提案。すると夏海は、この店は父・亮(山口智充)にとって思い出が詰まった場所だから残せるところは残したい、と匠に告げる。
一方、東京にいる愛梨は、予約ミスでホテルがとれておらず、守の部屋に泊めてもらうことに。だが、実はその部屋は、佐々木修(萩原利久)の部屋だった。愛梨に見栄を張りたい守が、修に頼んだのだ。
しかし愛梨は、それをお見通しで…。
夏海と匠がリフォームの計画を進めていると、亮が帰ってきた。そこで亮は、夏海がサップ大会に参加するための金がなくなった、と告白。入院費用が足りないという知り合いを助けたためだった。
謝る亮に夏海は、人助けをしたのになぜ謝るのか、と返した。
理沙は、元夫・村田翔平(森崎ウィン)から、改めて息子・春樹(石塚陸翔)を引き取りたい、という申し入れをされる。
思い悩み、酒を飲みながら夜の港を歩いていた理沙は、そこで宗佑と出会った。宗佑のアパート一緒に飲んだ理沙は、彼と一夜をともにする。
あくる朝、夏海のもとへやってきた健人は、サップ大会に参加する彼女のために買ってきたお守りを手渡した。しかし夏海は、大会への出場を止めたと告げる。
亮や海斗を置いていけない、お金をかけて出場しても優勝できるわけがない、と言い訳する夏海。すると健人は、「挑戦する前から諦める人だったんだ」と言い放った。夏海は、金や家族のことなど、行かない理由を見つけようとしているだけではないか、というのだ。
その言葉に夏海は、「それ、私の家に生まれても同じこと言えた?」と反発し…。
理沙のもとへ、春樹が戻ってくる。春樹を送り届けた翔平は、改めて理沙に、経済的にも自分が春樹を引き取ったほうが良いのではないか、と持ちかけた。
別の日、仕事のため、東京に戻ることになった健人は、修復したガラス細工を届けに、Koholaを訪れる。夏海は仕事でいなかった。
そこで健人は、海斗から、夏海がサップ大会を辞退した本当の理由を聞かされ…。
そんなある夜、理沙は、熱を出した春樹を小児救急外来に連れて行く。春樹を診察してくれた医師は、なんと宗佑だった。
関東地方に低気圧が接近し、大雨の予報が出ていた。Koholaも休業を決めたものの、激しい雨と風で屋根の一部が破損するなどの被害が。近所の高齢者を心配して出かけた亮に代わって、店の周りを点検する夏海。そこにやってきて夏海を助けたのは匠だった。
プレゼン直前、健人は、夏海のことを心配して連絡を取ろうとするが、電話はつながらない。
いても立ってもいられなくなり、プレゼンを放り出して夏海のもとへ向かう健人。そこで、大雨の中、作業をしている夏海と匠の姿を目の当たりにして…。