「ジャニーズ事務所問題 再発防止特別チーム」が6月12日、都内で記者会見を行いました。
約120名の報道陣が集結した記者会見に登壇したのはジャニーズ事務所の創業者である故・ジャニー喜多川さんによる性加害問題について、ジャニーズ事務所が設けた「外部専門家による再発防止特別チーム」座長の林眞琴弁護士(元東京高検検事総長)と、精神科医の飛鳥井望氏。
5月26日に結成された特別チームは、林弁護士や飛鳥井医師のほか、性加害等の被害者支援を行っている女性臨床心理研究者の3名で構成。いずれもジャニーズ事務所とは無関係で、ガバナンスをはじめとした社内の事実関係を確認のうえで、再発防止に向けた提言を行っていくそうです。
両氏の挨拶に続いて行われた質疑応答で、どのように性加害の事実に関する解明を行っていくかという質問が。
林氏は「私たちチームは過去の加害行為の存在を前提として、ジャニーズ事務所の過去の対応にどのような問題があったのかを検証していきます。過去の加害行為すべてについて、まだ明らかになっていないものを網羅的に調査すること自体を目的とはしておりません」。
続けて「一方で、再発防止策を考えなくてはいけませんので、できれば、現在、被害を自主的に申告されている方にご協力をいただいて、その方の心理的負担を十分に考慮したうえでお話を聞かせていただきたいと考えております」と返答。
さらに、現在、ジャニーズ事務所に所属しているタレントへの聞き取りについて問われると、飛鳥井氏が「現役の方が出てきた場合は、より慎重に配慮した形で慎重にアプローチをしないといけません。(加害行為が行われたのか)アンケートなどの形で網羅的に調査するような方法は考えておりません」と説明しました。
「なぜ第三者委員会を設置しないのか?」という質問には、林氏が「私たちは外部の独立した有識者で構成されており、独立した形で調査を行いますので、第三者委員会であると受け取ってもらっても差し支えないと思います。ならば、なぜそう名乗らないかということにつきましては、今回、『外部専門家による再発防止特別チーム』という活動内容を端的に表した名前をジャニーズ事務所側がつけましたので、この名称を名乗ることに問題はないと思いました」と回答。
また、ジャニーズ事務所の現社長である藤島ジュリー景子氏が会見を行わず、「特別チーム」が会見を行うにいたった経緯や「事前に藤島氏と話したことは?」という質問が。
林氏は「藤島社長と今回の会見にあたっては何の話もしておりません」と否定し、「我々がこういう記者会見をした一方で、社長は記者会見を行っていない。それ自体はジャニーズ事務所側が考えるものであって、私たち特別チームとしてコメントをする立場にはないと思います」と答えました。