機械の操作そのものが苦手なタイプの人間は、何からも支援や補佐をされない存在として取り残される。単なるエンジニアリングやデザインの問題ではなく、それらすべてを横断する、社会と人間との接点の問題に迫る。

モバイルオーダー、オンライン予約、セルフレジ、最新の家電やアプリ……効率化のために導入されているはずの最新技術が、操作のしにくさによって人々の効率を悪くしている。なぜ新しい機械やシステムは使いづらいのか。それは、最新技術が「機械が苦手な人たち」=「機械音痴」の存在を念頭においていないからである。
メディアの変化に並走してきたライター&ポッドキャスターの速水健朗氏が、機械音痴たちの歴史をたどり、真に「便利な」技術と社会のあり方を考える。
【目次】
第1章 「情弱」だと思われたくない私たち
迷宮化する飲食店のタッチパネルとQRコード(※)注文/「効率化」が生む、新たなブルシット・ジョブ など
第2章 めんどうな予約型社会の到来
「調整さん」が調整しきれないもの/官僚制と予約社会 など
第3章 エレベーターの歴史から見る機械のユーザーインターフェース史
怖がられていた時代のエレベーター/19世紀のエレベーターの恐怖「タワー・オブ・テラー」/スリーマイル島の事故とボタンの数 など
第4章 押しボタンはなぜ増殖したのか
ハイテク機器に惑わされることのない人生/スティーブ・ジョブズが考えた理想のマウスのボタンの数 など
第5章 「機械嫌い」から見るテクノロジー史――冷蔵庫・鉄道・高層階
1 冷蔵・冷気嫌い
2 鉄道嫌い
3 高所嫌い
第6章 郵便的国家とマイナンバー的国家
人間はアンラーニングできない/テプラだらけのコーヒーマシンは「デザインの敗北」だったのか/ユーザーインターフェースこそが国の形である など
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【書籍情報】

タイトル:機械ぎらい 機械音痴のテクノロジー史
著者:速水健朗
発売日:2026年3月17日(火)
定価:968円(10%税込)
ページ数:192
判型:新書判
ISBN:978-4-08-721405-5
集英社新書
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【著者略歴】
速水健朗(はやみず けんろう)ライター、ポッドキャスター。1973年石川県生まれ。コンピューター誌編集者を経て、2001年よりフリーランスの編集者、ライターとして活動を始める。主な著書に『1995年』(ちくま新書)、『ラーメンと愛国』(講談社現代新書)、『ケータイ小説的。』(原書房)、『東京どこに住む?』(朝日新書)、『1973年に生まれて』(東京書籍)などがある。2022年よりポッドキャスト「これはニュースではない」を配信。

【集英社新書について】
“知の水先案内人”をキャッチフレーズに、1999年12月に発刊されたレーベル。大量に流れ込む情報の海を漕ぎ渡るための「知識に裏付けされた知恵」を提供する「真の意味での実用書」をコンセプトとする。旬な人物やタイムリーな話題を掘り下げる一方で、集英社ならではのエンターテインメント性と「知」を接続する企画にも挑戦し、幅広い世代が手に取りやすい新書を目指します。
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