前回、現在絶賛放送中の“月9”と今作とを比較して、『PICU 小児集中治療室』(が “北海道を舞台にした青年医師のリアル医療ドキュメント”だとするなら、『最高のオバハン中島ハルコ』は、“岐阜(ときどき、名古屋)を舞台にしたドケチ美容外科医のアンリアル金満ファンタジー”ですね!!と評したんだけど(我ながら、ひどい)…。

『最高のオバハン中島ハルコ』を見れば、今クールのドラマトレンド、総ざらいできるんです!?

まさか、今回の、第4話のサブタイトルが「マスゴミVSハルコさん!」って!!“マスゴミ”って、張本人の“マスメディア”側から発する、いや発していい言葉じゃないですよ??大丈夫なんですか??ホントに、大丈夫なんですか??(各所に向かって)だったもんで、ついまた、同クールのドラマと比較したくなっちゃいましたよ…。

そうです!先日スタートした、“月10”…“とある冤罪事件”を発端にした、鋭いメディア批評も込められた社会派エンターテインメント『エルピス—希望、あるいは災い—』と、同じ批評性やないですか!!!なんちゅう偶然の一致!!!そうです!そうなんです!!『最高のオバハン中島ハルコ』を見れば、今クールのドラマトレンド、総ざらいできるんです!!(!?)

っと、のっけからわけがわかりませんが、もっとわけがわからないのは、もちろんそう!『最高のオバハン中島ハルコ』の方です!(ひどい)

だって、『エルピス』が“とある冤罪事件”を発端にしているのに対し、『中島ハルコ』は、「マスゴミVSハルコさん!」というサブタイトルの前に、“熟年離婚の危機!”ってのがつきますからね。「マスゴミVSハルコさん!」ならまだ構図はわかるけど、その前に「熟年離婚の危機!」がくっつくことによって“わけのわからなさ”が増幅するのはもちろんのこと、『中島ハルコ』の果てしない“オリジナリティ”を感じることができるってわけ!(?)。

で、『エルピス』は『エルピス』で、『中島ハルコ』は『中島ハルコ』で、同じ批評性を持ちながらもこんなにも、圧倒的に、違う!なんだけど向かっている方向性=エンターテインメントはどちらも同じ!!!というクリエイティブの奥深さよ!!それをぜひ、フジテレビ系ドラマ全作品で体感いただければと思います!

で、『中島ハルコ』は、あと“二重人格”(=『親愛なる僕へ殺意を込めて』)的なお話とか、“切なすぎる恋愛”(=『silent』)とか盛り込んだら、フジドラマ全コンプリートですね!?(わけわからん!)

熟年離婚!?岐阜の養蜂場!フレンズ商法!テレビ番組乗っ取りからの…

っとついつい、いつもあらすじ以上にどうでもいいことで「試写室」を費やしてしまいますが、今回のお話はというと…。

前回ラストの引き、“ハルコ(大地真央)の知り合いの夫が行方不明!?”をきっかけにして、女子高生との逃避行!?熟年離婚の危機!?卒婚のススメ!?岐阜の養蜂場!怪しすぎる“フレンズ”商法!!懲りないインフルエンサー(シーズン1でも登場したあの人)!テレビ番組乗っ取り!!からの、サブタイトル…“マスゴミVSハルコさん!”へと、あれよあれよのやんやんやで、いつも以上のハイテンションで展開していきます。

で、なぜ“夫が行方不明!?”に端を発して、岐阜の養蜂場を経由しつつ、なんだかんだでテレビ番組を乗っ取って、“マスゴミ”=メディア批評、までイッちゃうのか!?それはもう、うん!見るっきゃありません!!今回もまったく予想のできない展開、ロジック!!で、 1時間があっという間です!

THE中島ハルコデコレーション”だもんで、何もかもがエンターテインメントの彼方!

んでもって、今回の『中島ハルコ』、かなりやばいです。“マスゴミ”関連で、制作の東海テレビさんも一体大丈夫なんでしょうか?と心配するばかりの“批評性”を持っています。今回、あからさまにメディア批判をして、なおかつ結構な言いっぱなし=“そうは言ってもメディアも大事よね…的なフォロー一切なし”のバッサリ感で、とてつもなく痛快!とは裏腹に、とてつもなくヒヤヒヤします。

…うん、だけど、うん…。やっぱり、それは、あとづけの、“よくよく考えたら”…のお話。“メディア批判”をするまでの過程、スケール、バカバカしさ、オチ、そのすべてが“THE中島ハルコデコレーション”だもんで、何もかもがエンターテインメントの彼方!!見てる最中は、“批評”してるとは思えない、痛快感で支配されてしまう不思議…。っていうか、このドラマ側から、自分で、“マスゴミ”とか書いちゃうからね。そのくらいの覚悟なのです。覚悟があるようなないような煙に巻く“茶化し”がありつつも、その奥には、実は、『エルピス』にも通じる、批評性も…持ち合わせてる…?…わけ?…ないだろ!!!ハルコはそうやって楽しむものじゃあないのです!!!!!(どうやって?)とにかく、みなさん、自由に、楽しみましょう!(結局)

で、今回展開される“テレビ番組乗っ取り”ですが、前回を遡(さかのぼ)って味わうと、さらに奥深くなります…。今回再び登場するのは、第1シーズン(「#4 ハルコ、SNSを斬る!」)でもハルコに“乗っ取られた”と言っていい、名古屋のとあるローカル局「スイッチテレビ」の『やってみそ!』って番組(この番組名も雑過ぎて…でも…それが…いいの!)。

前回の、あの放送事故スレスレ…いやもう放送事故でしかなかった“中島ハルコの独壇場”だったにも関わらず、シーズン2の今になっても、いまだに番組が平和に続いているという謎…。きっとプロデューサー、いや、スポンサーの方がとてつもなく寛大なんだわ!!…なのに、今回は前回以上に、とてつもない展開になります!!よくよく考えたら、ホントによくよく考えたら、銃刀法違反!?!だし。あんな大惨事が起きたら、ホントだったら、通常の番組は、打ち切りでしょう。視聴率20パーとっても、打ち切りでしょう。ましてや『やってみそ!』だなんて、ふざけた番組(ごめんなさい!)完全に打ち切り決定でしょう!!(失礼過ぎる!)

だけど、なんだけど、そんな邪念!!!吹き飛ばすどころか、『やってみそ!』はこれからも末永く続くのでしょう…と謎の説得力までもたらす、THEハルコデコレーション(さっきから何?)!!

うん、ホントに、もう、何が、何で、『やってみそ!』が一体どうなって、ハルコはどうする!?…が最高な第4話。とにかく、見ましょう!!