『テッパチ!』最終話完全版
桜間冬美1尉(白石麻衣)のもとに、病気休暇中だった馬場良成(佐野勇斗)から退職届が送られてきた。
馬場のために何をすればいいのかわからず苦悩する国生宙(町田啓太)。そんな宙たちのことを心配していた八女純一3佐(北村一輝)は、馬場が今も病気休暇ということになっていることを冬美から教えられる。
<ドラマ『テッパチ!』これまでのあらすじ完全版>
宙と連絡を取った八女は、馬場の退職届がまだ受理されていないことを伝える。続けて八女は、馬場にしてやれることは何もないが最後まで信じてやることはできる、と告げる。
「それがバディってもんだろ。だから先ずはお前がしっかりしろ」。八女は、そう宙に語りかけた。
八女の言葉で少し前向きになった宙は、入院中のスケートボード選手・芝山勝也(水沢林太郎)の見舞いへ。リハビリを続けていた芝山は、宙の顔を見るなり敵意を向けた。
するとそこに、先輩自衛官の風間速人(工藤阿須加)が現れ、「話を聞いてやってほしい」と頭を下げる。そのおかげで、芝山と話す機会を得た宙は、ラグビーから逃げた自分とは違い、闘い続ける強さがある芝山なら、逃げずに頑張り続ければ次のオリンピックに出られるかもしれないと告げた。
だが芝山はその言葉に反発し、「まずあんたが死ぬ気で何かやってみろ」と言い放つ。
病院の中庭にあるベンチに座って落ち込んでいた宙は、風間から慰められる。
そのとき宙たちは、骨折した祖母の見舞いに来たという少女・白井遥と知り合う。遥は、宙の妹と同じ小学校に通っていた。
そこで宙が身に付けているドッグタグに興味を示す遥。宙は、妹にプレゼントするつもりだったレプリカの認識票にマジックペンで「HARUKA」と書いて手渡す。認識票とおまけの笛をもらった遥は、大喜びだった。
数日後、出動要請を受けた宙たちは、大雨の影響で発生した土砂災害の現場に向かう。泥だらけになりながらガレキの撤去作業を続ける宙たち。
そのとき、土砂の中から宙が遥にプレゼントした認識票が見つかる。宙と風間は、冬美に事情を伝え、安否確認をしてほしいと頼んだ。
ほどなく、遥は両親とともに土砂災害が起きた現場近くを訪れていたことが明らかになる。すでに土砂災害が発生してから3日近くが経過。宙たちは、遥の名前を呼びながら、必死に捜索を続けた。
馬場は、スマートフォンのニュースで、災害派遣された陸上自衛隊が土砂撤去作業から捜索救助活動に移行したという記事を読む。その際、宙からの留守電メッセージが残っていることに気づく馬場。
宙は、芝山に話を聞いてもらえたことを伝え、逃げずに死ぬ気でやってみると馬場に宣言していた。続けて宙は、馬場が自衛隊のことを全部忘れたいと思っても自分は待っていると伝えた。
「だってよ、俺はお前のバディだからな」。宙の言葉に、馬場の目から涙がこぼれた。そこに、八女が訪ねてきて…。
冬美は、捜索活動を続けていた宙たちに、3日目の捜索活動の終了を指示。二次災害のリスクを避けるためだった。
命令が絶対であることは理解しながらも、それでも遥を助けたいと訴える宙。そのとき宙の耳に、どこかからか細い笛の音が聞こえてきた。遥が助けを求めていると確信した宙は、仲間たちに協力を求め、頭を下げる。
その思いを受け入れた冬美は、捜索の続行を決断した。
暗闇の中、捜索活動を続けていた宙たち。そこに、戦闘服姿の男がやってくる。馬場だった。
八女からドッグタグを受け取った馬場は、もう一度自衛官として、その使命を果たそうと決意し、駆けつけたのだ。
遥の名前を呼びながら作業を続ける宙たち。そのとき、再び笛の音が聞こえてきた。今度は、宙だけでなく馬場もその音を耳にしていた。
音がした方向の土砂をかき分けると、小さな手が。遥と遥の両親も発見。3人ともまだ息があった。遥たちは、ただちに自衛隊のヘリコプターで搬送され…。
数日後、宙と馬場は、遥の見舞いに行く。そこに、芝山が現れた。中継されていたニュースで宙たちが遥を救出した様子を見ていた芝山は、もう一度、死ぬ気でオリンピックを目指してみる、と宙に告げた。
そんなある日、宙は冬美から呼び出された。
冬美は、アメリカの陸軍学校に1年留学することになったことを宙に伝えると、「ありがとう。あなたのおかげで私もちょっと変われた気がする」と告げる。「俺のほうこそありがとう。あんたのおかげで…」と言いかけた宙を引き寄せ、いきなりキスをする冬美。
宙は、何も言わずに去っていく冬美の後ろ姿を笑顔で見送り…。
宙たちは、総合火力演習に参加する。改めて音楽隊への入隊を目指すと決意をした馬場ももちろん一緒だった。
今回の演習は、ネットでライブ配信されるという。宙は、気合を入れてテッパチを被り…。