映画「余命10年」の高校生限定試写会イベントが、2月27日に行われ、小松菜奈さんと坂口健太郎さんが登壇しました。
本作は、ヒロインと同じく難病を患い余命10年を生きた小坂流加の同名小説が原作。
自らの余命を知り、もう恋をしないと決めた高林茉莉(小松)と、生きることに迷い、自分の居場所を見失った真部和人(坂口)のありふれた毎日が輝き出すという、切ないラブストーリー。
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この日、本作のロケ地である静岡・三島でも舞台挨拶を行なってきた2人。
小松さんは「お客さんから『良かったよ』と声をかけられて、グッときました。三島が舞台でそこから始まったことだったので、『完成したら三島に行けたらいいな』と思っていたので、それが叶ってみんなに届けることができて良かったです」としみじみ。
坂口さんは「本作では、四季やロケ地が主役だったりもするので、作品に色を加えてくれた三島の方々に感謝の気持ちを伝えられて嬉しかった。登壇する際、客席を歩いたときにも温かい言葉をかけてもらいました」と感謝。
さらに、舞台挨拶では「おいしい鰻屋さんがあってね」(坂口)、「ずっと鰻の話をしてたね」(小松)と振り返りました。
MCからの「作品を通して変化がありましたか?」という質問に、小松さんは「日々、何があるか分からないなと思いました。それは自分か大切な誰かなのかも知れないですけど、周りにいてくれる家族や友人、支えてくださってる方を大事に、愛していかなきゃいけないなと思いました。幸せをちゃんと噛み締めるというか、そういう意識をすることも大事だなと思いました」とコメント。
坂口さんは「難しいな」と悩みながら、「1日1日大事に生きなきゃいけないとは思うけど、なかなかそうできない自分もいるし…。大事に生きようとし過ぎないことも大事だなと思いました。何もしない休みがあっても、それも大事。そういう日があるからこそ、必要なときに力が発揮できるような気がして」
「(本作の)初号を見たときに、周りや近くにいてくれる人のことをもう少し大事に、優しくしたいと思いましたし、日々の生活の中で、この映画を思い出すことでそういう気持ちになれたら、うれしいです」と語りました。
小松、坂口が「将来についてのアドバイス」
さらに、小松さんと坂口さんは会場の高校生からの質問に答えることに。
最初の学生から「学生時代にがんばったことはありますか?」という質問。坂口さんは「僕はバレー部だったんですけど、僕の世代のときは関東や東京が強かったので…部活しかないかもしれないですね」と明かすと、小松さんは「バレー部っぽい!」と声を上げました。
そんな小松さんは「学生のときは、学校とお仕事の両立をしていて。チアリーディング部に入ってて、みんなと一緒に活動しながらお仕事もするっていう風に頑張ってました」と、振り返りました。
続いて、「将来についてのアドバイスがほしいです」という高校生に、小松さんは「私も高校生のときは、何がしたいか決まってなくて『何になろうかな?』と思ってたんですけど。18歳のときに映画(「渇き。」)でデビューさせていただいて、それでもふわっとしてて、周りの人を見て『やりたいことがあるのはすごいな』と思ってたんですけど。仕事をしている中で、『これだったら魂を注げそう』というのがきっと見つかると思います」
「まだ高校生で未来は明るいと思うので、ワクワクすることや自分が好きなことを見つけて、自分で見たり体験したりしながら選択をして、力を抜いて歩んで欲しいと思います」とエールを。
坂口さんは「僕は今となって言えるのは、通信簿の5段階評価よりも、別のページにある生活態度や暮らし方についての先生のひとことが大事だなと思って。その後の人生を送る上で糧になってるのは、そういうメッセージだったりしてて。そういうキーワードは、先に歳を重ねた年上の人たちが持っていたりするので、頭の片隅に置いておくのはいいなと思います」と、優しくアドバイスを送りました。
坂口健太郎、運命を変えてくれた警備員
「運命が大きく変わった出会い」について質問が飛ぶと、小松さんは「映画に出会えたことですかね。現場に行って『こういうふうに映画が出来てるんだ』と知れて、『映画で(やって)いきたいな』と思わせてくれたので、出会いだったなと思います」と紹介。
「私は現場が本当に好きなので、現場でしか分からないこともたくさんあって。私は表に立って話をさせていただいてますが、裏側にはいろいろな人の思いや、役者さん・スタッフさんが協力して1つの作品を作ることが自分の性格に合っている気がして『これだ!』と思えたのが映画でした」と語りました。
一方、「モデルのオーディションかな」と答えた、坂口さん。「オーディション会場を間違えたことがあって、全然違うビルで待ってたんですよ。30番目くらいだったのが、間違えたことで順番が最後になっちゃったんですね。あのとき警備員さんが会場が違うことを教えてくれなければ、僕は今ここにいないかも知れないし。その警備員さんが運命を変えてくれたのかなと思いますね」と明かしました。
小松菜奈「何気ないことがしあわせ」
ラストの高校生からは「幸せを感じるときはどんなときですか?」という質問。小松さんは「おいしいものを食べてるときと、洋服が好きなので、古着屋さんで服を選んでるときは幸せだなって。ひとつしかないものを、『今日何に出会えるかな』とワクワク感があるので。あとは自然が好きなので、自然の中にいるときや家族といるとき…と、何気ないことがしあわせだなって」とニコリ。
坂口さんは「僕、趣味がないんですよ。収集癖とか休みの日に『これがしたい』ということもあまりなかったりして。仕事してても、観た人によって感想が違うので、『これが正解だ』みたいなこともないので、やってて時々わからなくなることもあって。ただ、僕がやったことで、周りの人が笑ってくれたら自分でも良かったなと思います。(コロナ禍の自粛中はあまり幸せを感じることがなかったので)やっぱり誰かと喋りたいし、おいしいもの食べたり、人と共有することが幸せなんだろうと思います」と話しました。
<作品概要>
映画「余命10年」は、3月4日(金)より、全国公開。
©2022 映画「余命10年」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
最新情報は、映画「余命10年」の公式サイトまで。